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アラサーの俺がヒロインの友達に転生?ナイワー  作者: 七地潮
〜のんびりいこうよ、え?いけないの?〜
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女の人って大変なんだね

王都へ戻ってから友達や知り合いが、暇を見つけては会いに来てくれるので、学園を辞めても寂しくはない。

元々友達少ないしね。

つうか、ヤスハル合わせても3人…王子入れて4人だしね!

勿論王子やヤスハルがピンで来ることは無いけど、職人の二人は同じ屋敷に住んでるから、ちょこちょこ顔を出してくれて、差し入れもくれる。


そらそろ妊娠8ヶ月か。

妊娠発覚の頃、よくお腹がゴロゴロしてたのは、食べ過ぎじゃなくてどうも胎動だったみたいだ。

最近はちゃんとわかってるよ。

でもさ、身体の内から物理的な攻撃(違うか)が有るのは、それが小さなモノだとしても、結構ビビるよ。

気を抜いているときに腹の中から蹴りやパンチを入れられるんだから、なかなかの衝撃だ。


そしてこの頃になると魔力の波動も外からわかる……らしい。

どうやら俺の中にいる小さな命は、元気な女の子らしい。

らしい、らしいって言うけど、スキャンごある訳でなし、現代みたいに医療が発達している訳でなしで、大まかなことは分かっても、後は出て来てみないとわからないんだって。


とりあえず元気に育っているようで一安心だ。


「あなたはいい子だわね。

キャスティーヌがお腹にいる頃は悪阻や貧血が激しくて、とても大変だったのよ」

俺の隣に腰掛けた母が、お腹を撫でながら優しく言う。

「そう言われますと、悪阻は感じなかったような気がします。

食べ過ぎて気持ち悪いのかな、と思うことは有りましたけれど」

「食欲が落ちる様子もないから、貧血もないようだわね」

うん、もりもり食べてるよ。

「でも、その割には太った様子もないのが少し気になるわね」


ちょっとオカーサマ!

いらんフラグ立てないでよね!


確かに、ガンガン食べてる割には、お腹は勿論大きくなってるけど、顔とか他の所には、薄ら肉が付いたくらいで、ブクブク太るって事にはなっていない。


「貴女がお腹にいる時は食欲が無くて、何を食べても戻していたのよ。

それでも赤ちゃんのためにと無理やり食事をとって、また戻して……。

とても辛かったわ」

母よ、そんなん言われても、俺は何と答えればいいのかわからんよ。

とりあえず言えるのは

「申し訳ございませんでした」

謝ることくらい?


いや、わかるよ。

母としてはこんな事が有ったと、ちょっと愚痴りたいだけだろうけど、面と向かって言われたら、謝る以外ないじゃん。


俺が俯いて謝ると、母は一瞬キョトンとして、クスクス笑い出した。

ナニゴト?


「何を謝っているの?おかしな子ね。

私が言いたいのは、子供を宿すことはとても大変な事だし、命を落とすことも少なくないのに、貴女の子は母親に負担をかけず、元気に育っていて喜ばしい事だわね、と言いたいの」

ああ、母親って凄い存在なんだね。

穿った見方した自分が恥ずかしい。


その後も妊娠中の話を色々と聞いた。

前世では聞くことがなかった、と言うか、男が知らない妊娠生活をたっぷり話してくれた。

話を聞いた感想を一言で言うと、女性って大変だね、世の中の男はもっと労らなきゃダメだよ。


産月が近くと、親族から次々と色んな贈り物が届く。

ベビーベッド代わりの籐のカゴ、ベビー服、オムツ、おもちゃなどはまだしも、ドレスや食器などはまだまだいらんだろ。

浮かれた爺さまなどは、アクセサリーを寄越したけど、俺の親指くらいもある宝石の付いた金のネックレスなんて、暫くどころか当分いらないよね?

こんなん赤子に付けたら首の骨折るよ。


それを考えると、婆さまなんて、手作りの絵本だよ。

印刷技術の発展していないこの世界では、本は全部手書きなんだ。

写経じゃなくて模写…?を仕事にしている人達が、一冊ずつ書いてるの。

字の上手い人の良い働き口になってる。

婆さまは彩り豊かな挿絵付きで、3冊も作ってくれてた。

まだまだ作るって張り切っているけど、無理しないといいな。


周りに大切にされて、穏やかに過ごし、年末に産気づき、年越しで無事出産した………。


無事……無事とはなんぞや。

死ぬかと思ったよ!

何だよあの痛さ!

例え話で鼻からスイカを出すくらい痛いとか、そんなレベルじゃないよ!

つうか、一体どこのドイツが鼻からスイカを出したことあるんだよ!

もう、下半身が爆発するかと思ったよ!

以前風呂から出る時足を滑らせて、風呂釜の縁に股裂状態で股間ぶつけた時以上だよ!

リア充だから爆ぜるのかと思ったよ!

いっその事俺を殺せ!って思ったよ!

痛過ぎて途中で笑い出してもうたよ!

もう二度と子供なんて産まない!


辺境伯の嫁(予定)としては、跡取り息子を生まなければいけないんじゃないかって?

ふふふふ、そこはなんと、俺の真のチートが働いたのですよ。

俺、男女の双子産みました!


最初に生まれたのが元気な男の子で、医師や手伝っているメイド達が、「おや?女の子じゃなかったの?」って思ってたんだって。

んで、俺をみて「あ、こりゃまだ中にいる!」って慌てて再びの出産補助。

後に生まれた女の子は、弱々しく、産声も上げなかったので、一同大慌て。

気管が詰まってるのかと、逆さにしてお尻を叩こうとした瞬間、弱々しくはあるけれど、ちゃんと産声を上げてくれて一安心。


どうやら魔力の波動で男の子の元気と女の子の柔らかい波動が重なって、【元気で柔らかな波動】=【元気な女の子】だと思われたらしい。


とりあえず、母子ともに生きてて良かった。

女の子は弱々しくて、俺はショックと疲労でヘトヘトだけどね。


皆めちゃくちゃ喜んでくれた。

もしかしてと思っていたけど、やっぱりリズヴァーンは泣いた。

初涙に「おおぉ」と思って痛さとか色々忘れられたよ。


妊娠発覚後からのリズヴァーンの態度は、きっと女性として理想的な旦那の姿だと思う。

俺が前世であのまま生きて、そのうち結婚したりしても、こんな旦那にはならなかったと思う。

絶対に。


キャスティーヌは見る目あるんだなあ、なんて思いながら俺は寝た…と言うか意識をなくした。


疲れたんだよ!

肉体的にもだけど、精神的にな!

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