第10章 報酬と依頼
もうすぐハロウィンだったな
石像の扮装で季節感を出しているんだな
メデューサに魔女の衣装はシュールすぎないか?
しかしこの入り口の石像はなんの意味があるのだろう、、、
まぁ
あの娘の事だからどうせしょうもない理由なんだろうけど。
趣味が悪すぎる、、、
カランカラン
「宮内庁治部省陰陽寮直系伝統文化財保護維持管理局特務調査班 宮内です!」
「先日はお世話になりました!
本日はお礼とご相談に伺いました、トップスのチョコレートケーキでございます、、、ヒメ様のお気に入りと」
「CIAチャマじゃん!元気だった〜おおおおトップスだ〜」
「でかしたぞ、しいあいえいちやま!おぼこよはよワラワに供えよ!」
「あの〜さっきから言われているそのCIAチャマって、、、」
こないだ私がCIAって呼びやすくしてあげたじゃない
もう忘れちゃったの〜」
「認めたつもりはありませんが、そちらではなく
チャマの方です」
「ああそっちね!あだ名!あだ名!」
なぜ?職場でも影でチャマと呼ばれているのだが
なぜここでも呼ばれるのだろう
ここでは、平安から続く名門の陰陽師だと言う事は、まだ話していないはずだが、、、あの銀髪の娘が、私の身元の裏でも取ったのであろうか?」
「だって〜CIAっておぼっちゃま君みたいで可愛いから」
何を言ってるんだ。この娘はいい年した大人にかわいいだと。
宮内庁治部省陰陽寮直系伝統文化財保護維持管理局特務調査班
班長を務める私に対して?
「どこで聞いたか分かりませんが、平安から続く我が一族は質素で堅実な暮らしをして参りました
職場のものやあなたたちが言うように、私はそんなおぼっちゃまでは無いのですよ
はははははは」
「そうじゃなくて〜アニメのおぼっちゃま君に似ているから」
「仕事場でも言われているんだ〜やっぱり似てるもんwwww」
私は子供の頃からアニメを見たことがない
なんてリアクションしたら良いのかわからないが
一応、愛想笑いのようなものを返しておいた
昨日の会議で協力者として取り込むことが正式に決定したから、ことを荒立てるわけにはいかない
まぁ、私としては、たいして気にしていないが
「本日は、事件解決の報酬と新たにご依頼したい案件がございまして
ご相談に伺いました」
「こちらが先日の報酬です
お納めください」
この依頼は私でも難儀している
彼らに任せても大丈夫なのだろうか?
お手並み拝見としよう
CIAが来た
この間、悪魔をぶっ飛ばした後
屋上にそのまま置き去りにしたことを文句を言いに来たと思った
ちょっと焦ったから何とかごまかそうと思ったんだけど
トップスのチョコレートケーキと報酬と新しい依頼を持ってきたって言ってる
報酬!!!
そうだった
すっかり忘れてた
なんだかんだでもらってなかった、、、
助かった〜
これで滞納している電気代が払える、、、
CIAはカバンの中から紫色の布に包まれたものを私の前に出してきた
水戸黄門に出てくる悪代官に渡す小判を思い浮かべてしまった。
まさか、支払い小判じゃないよね
ん?
んん?
手に取ってみると、なんか分厚い
小判?
それにしては軽いような気がする。
こいつもしかして和菓子で済ませようと思ってるのか?
見た目も和菓子っぽいし、、
和菓子の下にお金が入れてあるなんて
ほんとに悪代官と越後屋みたいじゃないか
とか思いながら、紫色の包みを開けてみる
帯!!!!!!!
あれ
なんか気が遠くなってきた、、、、、、
遠くでエカテリーナの声がする
「イツキ〜起きなさい
イツキ〜依頼内容を聞かないとダメなんでしょう
イツキ〜すき焼き食べちゃうわよ」
「すき焼き、、、、?
ひゃくまんえん!!!!」
ガバって顔を上げると
みんなが大爆笑していた、、、
まだドキドキしてる
こんなにもらっていいの?
マジで!
国からの依頼って桁が違う
でも、これって私が払ってる税金なんだよね
よし!
還付金だと思おう!
やっと落ち着いてきた
「すいません。イツキさん
イツキさん
聞いてますか?
それで、大天狗様が花粉症で困っているんですよ」
天狗?花粉症?
鼻がでかいから?
「花粉が飛ぶ季節になる前に早めに対処しておきたいということなんですよ」
エカテリーナが耳打ちしてきた
ちょっとくすぐったい
「あなた今まともに話できる状態じゃないでしょ?
私が依頼内容の説明聞いて、交渉しとくからあんたそこでぼーっとしてて良いわよ」
「それでは、よろしくお願いします。
私は今後もお付き合いさせて頂けると上司に早速報告したいのでこれで失礼します。
今後の報酬はこちらの三つ星銀行にお振込みさせていただきます。
大天狗様にくれぐれもよろしくお伝えください」
最後に、それだけ言うと、CIAはスキップでもしそうな勢いで帰っていった
カランカラン
「ヤッタァ〜!!!!!」
「いただきっ!」
「エカテリーナさん良い交渉でしたよ」
「オラこんな大金見たことねぇ〜」
CIAが帰っていって、みんな抑えていた喜びを一斉に口に出していた
今更だけど、私もすごく嬉しくなってきた
私は目の前の100万円を片手で頭上に上げ
「とったどぉ〜〜」
「おおおおおおおおお!!!!」
決まった!!
エカテリーナが次の依頼を説明してくれた
金時山の麓に大雄山という所に天狗のお寺があって
そこに昔から住み着く天狗が杉の植林によって重度の花粉症になっているらしい
くしゃみをする度に突風が吹き植林の木々が倒れる
困った林野庁と管轄の最乗寺がCIAのところに依頼を持ってきたと言うことだ
「今回の案件は私の担当ね
私の薬草の知識があれば、一発解決よ!
楽勝案件
しかも、高額報酬」
「エカテリーナは悪魔なのに、病気を治せるの?
何か悪魔らしくない気がするけど
悪魔になる前は何をしてたの?」
私は素直な疑問を投げかけてみた
エカテリーナは、私に微笑みながら
「私は皆に魔女って呼ばれていたのよ」
「魔女からの悪魔!
なんかかっこいい!!
だから猫が好きなんだね
黒猫とか飼って
宅配事業とかやってそう」
「全くあんたと話してると
調子が狂うわ」
エカテリーナはとても楽しそうに笑っていた
大雄山最乗寺っと
スマホ地図アプリで検索
どこココ?
おおおお〜
だいぶ遠い
地獄のような乗り換え、、、3時間
車だと、、2時間かぁ〜
ちょっと待って
箱根の隣じゃん!!
温泉
スイーツ
旅館のご馳走!!!
良い事思いついちゃった
私は再び100万円を片手で頭上に突き上げ
立ち上がり
ポーズを決めて
「これより
第一回KGB
慰安旅行会議を始めます!」
「みんな温泉に行きたいかぁ〜!!!!」
「おおおおおおおおおお〜!!!!」
って事で
近所のレンタカー屋さんにいる
皆であれが良い
これが良い
などとワイワイしてると
土地神様がステッキブンブンしながら歩いてきた
「お嬢
車借りんのかい?
箱根に慰安旅行?
良いね〜温泉」
土地神様はそう言うとなんか閃いた感じで
ニヤニヤして子供みたいな表情になった
「ちぃ〜と良い話があんだけど、今のお嬢ところにピッタリだと思うんだ
聞いてみるかい?」
土地神様の話は
知り合いの介護タクシーをやっている人が車を入れ替えるので、古い車が余っている
車椅子を乗せるための大きなワゴン
走行距離は25万キロでだいぶ走ってるけど、タクシーで使ってたから整備はしっかりしてる
それに8人乗りだからメンバー全員乗れる
さらに良いことに車椅子を乗せるところが平らだからお弁当の配達にも使えるんじゃないかって
今チャラ男と河太郎さんが自転車で配達しているけど
結構いっぱいいっぱい
しかも
わらしちゃん効果で来月から会社へのお弁当配達も増える
多走行だから買い取り査定もつかない
なので格安の30万円
しかも車検が8ヶ月残っているからすぐ乗れる
ポケットには100万円
「買った!!!!」




