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奴隷日記  作者: 幽霊配達員
青の書
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克服のバレンタイン

 魔女の世界に来て3年目のバレンタイン。去年まではトラウマが大きすぎて触れないでいたんだけれど……というか1年目に至っては思い出しもしなかったけど、そろそろいいかなって思って刹那家のみんなにこんなイベントがあったんだってちょっと前に話した。

 男女での恋愛ってのが基本ピンとこない世界だから、やっぱりみんなピンときてなかったな。

 告白とかって概念がなさそうだし。魔女が奴隷に丹精込めて手作りチョコを作る意図も不明だ。

 そんなものなのかってスルーされそうになった手前で、なんで今更言い出したのかって千羽から聞かれた。

 軽く姉妹たちにプレゼント用のチョコを作らされていたって説明したら、みんなして目を逸らしながら「あー……」って言われてしまった。

 義理チョコや友チョコなんて派生もあったって話題作り程度に話したんだけれど、みんなの友人達に話が広まって気付いたらバレンタインに友チョコ作って交換しようって事に。

 みんなそれぞれ奴隷と協力しながら美味しいチョコを作り合おうってなって今日を迎えた。

 当然チョコの溶かし方からクライマックスだったけれど、何kgか食材にお亡くなりになっていただいたけれど、それでもどうこう美味しそうなチョコが完成した。

 みんな魔女なのにそれぞれ間違った方向へ錬金術を解き放つもんだから、もう……ね。

 友チョコ交換は歓喜と悲鳴が湧き上がった。

 鮎歌が口の中のチョコを氷竜の顔に吐き捨ててからボディブローをめり込ませた。

 鈴が顔色まで灰色にしながら「美味しい……美味しい……」と言い聞かせながら咀嚼し続け、子虎が大声でムリしないで口から出してって心配した。

 紫江&紫緒がドストレートに千羽へマズいって言い放ってへこんだ。

 惨状を見た燕子が封も開けずに死神D・ショコラの口へと詰め込んだ。

 そうか……バレンタインとはトラウマを増やすイベントだったんだな。やはり封印しておくべきだった。

 ついでに「優太をもってしてもダメだったか」と刹那家の家事力が友人達へ知れ渡ってしまった。

 いやみんなも最初から知っていただろうけど、改めてマジマジと破壊力を見せつけられたらしい。

 俺もご相伴にあずかった。愛のなせる技か鈴のチョコが一番美味しく感じられた。

 失言だったかも……子虎が自分が作った物と比べてよりへこんでしまった。

 インパクトがとてもとても強い日だった。まさかトラウマをより強いトラウマで塗り替えてしまうだなんて……

 俺がいなくなってから家事全般が大丈夫なのか本気で不安になってしまった。

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