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第七話「雷天姫」


 前回のあらすじ。

 フィアーナの〖星天の王気〗が覚醒した。

 白ローブ姿の王竜族おねえさんであるサテラが現れた。

 フィアーナは、サテラの協力で、デビサバに、致命傷を与えられた。


 三人称視点でのバトル回。







「グラァァアァァアーー!」


 デビル・サーヴァントが第2形態の姿で、雄叫(おたけ)びを上げて、跳躍。

 そして、フィアーナへと、両拳を振り下ろしてくる。


 サテラがブラウスに、膝丈スカートを合わせて、水色の袖なしローブを羽織った姿で、魔術を発動。

 直後、橙(だいだい)色の〖星天(せいてん)の王気(おうき)〗に包まれた状態の白い魔法陣がフィアーナの目前に展開して、〖王気〗と同色の〖魔力障壁〗――魔力製の六角形集合体――を生成した。


「〖星の満ち欠け〗」


 フィアーナが橙色の半袖ワンピース姿で、〖星天の王気〗を広げて、デビサバを収め、瑞々(みずみず)しく、艶(つや)やかな唇を動かし、甘く、天使みたいな美声で、省略詠唱。

 直後、〖星天の王気〗が輝いて、デビサバへの重力を弱めて、降下速度を激減させた。


「おりゃあっ!」


 橙色の〖魔力障壁〗は、デビサバの両拳による攻撃を防いだ。

 それと同時に、フィアーナが運動靴、膝上丈の黒い薄タイツ越しの美脚で、地面を蹴る。

 そして、デビサバへと、赤色を帯びた大金槌を振るう。

 大金槌は、デビサバに直撃して、青白い巨体を吹き飛ばした。


 デビサバは、空中で、体を動かして、両方の手と足を地面に着いた。


 フィアーナが〖闘気〗由来の両翼を広げて、羽ばたかせ、上昇し、飛翔しながら、デビサバへと、接近。

 彼女は、デビサバに迫ると、降下しながら、デビサバの頭部へと、大金槌を振り下ろす。

 大金槌による攻撃は、デビサバに左回転で、回避されてしまった。


 すぐさま、デビサバがフィアーナへと、右拳を放ちかけると同時に、サテラが魔術を発動。

 直後、橙色の〖魔力障壁〗がフィアーナの右手側に生成されて、デビサバの青白い右拳を防いだ。

 

 デビサバは、後退すると、フィアーナの動きを窺(うかが)い始めた。

 数十秒後、デビサバが気づかれないように、リョウのほうを見て、四足歩行で、フィアーナへと、接近する。



「ちょっと、ごめんね」


 サテラがリョウに謝って、彼を姫抱きする。

 それと同時に、デビサバがフィアーナの目前で、跳躍。


 サテラが〖闘気〗由来の両翼を広げて、戦闘靴、膝上丈の白い薄タイツ越しの美脚で、少し跳躍するとともに、スキルを発動。

 直後、橙色の小爆発が両翼の内側で発生し、高速後退させた。


「うおっ」


 リョウが高速後退に驚いて、声を漏らすと同時に、デビサバが背中から、着地し、赤みを帯びた状態の金網を潰した。

 それにより、衝撃が発生して、地面を揺らし、突風を吹かせる。



「グルルルゥ……」


 デビサバが両方の手足を地面に着いた状態になって、敵意全開で、サテラを威嚇してくるが、彼女は、冷静に、スキルを発動させる。

 直後、橙色の〖星天の王気〗が輝いて、白銀髪の橙色メッシュ、橙結晶の刃角(はかく)、垂れ目で、橙色の大きな瞳(ひとみ)とともに、紫色へと、変化した。


「ガァッ!」


 続いて、サテラがスキルを発動させると、紫色の〖星天の王気〗が輝き始めた。

 それと同時に、デビサバが吠えて、青白い背中の触手8本による突きを放ってくるが、サテラの目前で、紫色の〖星天の王気〗がそれらを弾いた。

   

 続いて、サテラがスキルを発動させると、紫色の〖星天の王気〗に包まれた状態の白い魔法陣が彼女の目前に展開し、〖王気〗と同色、大縄状態の〖魔力糸〗を射出する。

 紫色大繩状態の〖魔力糸〗は、デビサバの目前で、勢いよく、真上に伸びて、青白い顎に直撃し、膝立ちにさせた。


「そいつの首、斬って!

 早く!」

「は、はい!」 


 サテラが甘く、優しげな増艶美声を張り上げて、指示すると、フィアーナは、デビサバの後方で、跳躍した。

 そして、デビサバの青白い太首へと、赤みを帯びた状態の太刀による横薙ぎを放つ。

 太刀による横薙ぎは、青白い太首を斬り裂き、黒紫色の体液を飛び散らした。



「次の攻撃に備えて、空中に避難して!」

「はい!」


 サテラが先程と同様に指示すると、フィアーナは、〖闘気〗由来の両翼で、上昇した。



「じゃあね」


 サテラが魔術を発動させると、紫色の〖星天の王気〗に包まれた状態の白い魔法陣が目前の地面に展開し、紫色の長い布を生成した。


「《ルー。回収して》」


 彼女は、紫色の長い布の上に、リョウを下ろして、VDRチョーカーのAIルーに呼びかける。

 すると、彼女VDRチョーカー縁を走り始めた。

 直後、金色の魔法陣がサテラの足もとに展開して、同色の光が彼女を包み込み、超高速で、上昇していった。



 アクアが紫色の袖なしチャイナドレス――王竜族の戦闘服――姿、〖闘気〗由来の四肢鎧、〖雷天《らいてん》の王気〗――紫色の〖王気〗――を纏った状態で、現れる。

 〖闘気〗由来の両翼で、街のほうから、飛翔してきて、デビサバに接近。


 戦闘靴、膝上丈の白い薄タイツ越しの美脚によるドロップキックを放つとともに、スキルを発動。

 直後、〖雷天の王気〗が輝いて、紫色の電撃に変化した。

 紫色の電撃を帯びた状態のドロップキックは、デビサバの顔面に直撃し、仰向けに倒れさせた。


 アクアは、ドロップキックの反動を利用して、放物線を描きながら、後退する。



「んしょっと」


 アクアがリョウの右手側に着地すると、項(うなじ)位置からのポニーテールで、前方に垂らした状態、桜色グラデーションの白銀髪、そして、右手首の〈雷のルナリング〉――紫色の〈ルナリング〉――が揺れるが、豊満すぎる胸は、チャイナドレスの特殊効果により、微動だにしない。


「リョウくん、おまたせ」


 彼女は、前傾姿勢になって、美しく、温和で、涙ぼくろ付きの顔を綻(ほころ)ばせて、彼に声をかけた。

 

「ママ」

「なーちゃん、がんばったね」


 フィアーナがリョウのそばに、着地して、声をかけると、アクアが前傾姿勢をやめて、〖闘気〗由来の鎧越しの美しく、しなやかな右手で、彼女の頭を撫でる。


「あとは、ママに任せて」

「う、うん。

 どうやって、状況や位置を知ったの?」


 フィアーナが美しく、温和で、愛らしい顔を赤らめながら、アクアに尋ねる。


「えめちゃんの連絡と

 なーちゃんの〈VDRチョーカー〉の

 位置情報でね」

「これの存在、忘れてたよ」


 フィアーナは、美しく、しなやかな左手で、自分の〈VDRチョーカー〉に触れて、呟いた。


「あのおっきいの、デビサバだよね?

 それも、第2形態」

「うん」

「致命傷の回数は、どれくらい?」

「2回、首を斬ったよ」


 アクアが尋ねると、フィアーナは、返答して、内容を述べた。

 アクアたちルナティシアは、学生時に、デビサバのことを教わるため、話が早い。


「じゃあ、さくっと、討伐しちゃうね」


 アクアがフィアーナとリョウに告げて、口もとに、〖闘気〗由来の鎧越しの両手の平を近づけて、スキルを発動。

 直後、〖雷天の王気〗に包まれた状態の白い魔法陣が両手の平の間、上向きに展開して、紫色の光球を生成し、成長させていく。



「〖竜砲雷撃〗」 


 数秒後、紫色の光球が完成すると、アクアが息を吹きかける。

 直後、紫色の光球が太い光線として、放射された。

 紫色の太い光線は、広がりながら、デビサバの頭部を飲み込んで、消し飛ばした。

 直後、デビサバの青白い巨体が黒い粉塵になって、魔石を残して、消失した。


《デビサバ:第2形態を

 討伐しました。

 戦闘報酬として、

 6250LPを獲得しました》


《デビサバ:第2形態を

 討伐しました。

 戦闘報酬として、

 3250LPを獲得しました》


《デビサバ第2形態を

 討伐しました。

 戦闘参加報酬として、

 500LPを獲得しました》


 デビサバを討伐したところで、ルナエルさまボイスのアナウンスがフィアーナ、アクア、リョウの耳もとで、流れた。

 攻撃した者は、少しだが、LP――ルナティックのお金――を与えられるみたいだ。


「はあはあ、倒せたっ」

「おっと」

 

 フィアーナの体が〖王気〗の負担に慣れていないため、耐えられなくなり、彼女の意識が消失した。

 それと同時に、〖星天の王気〗、白銀髪の赤色メッシュ、そして、〖闘気〗由来の四肢鎧が消失した。

 彼女が脱力して、倒れそうになると、アクアが抱き留めた。

 

「フィアーナ!」

「だいじょ〜ぶ。

 初めての〖王気〗なのに、

 限界まで、使ったことで、疲れて、

 ねんねしちゃっただけだからぁ」


 〖雷天の王気〗が白銀髪の紫色メッシュ、そして、〖闘気〗由来の四肢鎧とともに、消失すると、アクアは、普段のゆるふわな口調で、リョウに、フィアーナの状態を教えた。





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