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首を括った先は、デュラハンでした。  作者: from_Uta
始まり

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14/26

14

小さく、小さく、ちいさく、

小く?大きいってなに?小さいって何だっけ?

訳がわからなくなってきたぞ。


とりあえず脇絞めてコンパクトにいくか、


ふっ、ん、


馬鹿者!


何かに剣が制される、

えー、剣は勢いを減速させるが完全には止められない。


ざばーん。


次は2本同時にいった。


何でだーーー。


「なぜ先ほどより増えておるのだ!」


いや、僕が聞きたいよ!


「小さくせよと言ったであろう!」


したよ!


脇も締めたし!


振りも小さくした!


ほら!


こんなにコンパクト!


肘を身体につけて、さっきの動きを再現してみせる。


大鹿は僕をしばらく見つめた。


「…………」


何だよ。


「お主」


うん。


「根本的に勘違いしておるぞ」


……え?


大鹿が例の蔓を一本伸ばす。


「我は剣の振りを小さくせよと言ったのではない」


えー。


じゃあ何を小さくするのよ。


「力だ」


だから、その力が分かんないんだって。


筋力?


魔力?


さっき力とは色々なものの総称って言ったじゃん。


どれだよ。


「……ふむ」


大鹿が少し考え込む。


やがて僕の方へ近づいてきた。


「では剣を置け」


また?


「よいから置け」


仕方なく剣を地面に置く。


「手を出せ」


右手を差し出す。


大鹿は僕の小手へ鼻先を近づけ――


「昨日、傷ついたこの者に触れたときのことを思い出せ」


視線の先。


折れ角のうさぎ。


「きゅ?」


昨日。


血だらけで。


ぐったりして。


息も絶え絶えで。


可哀想に。


痛いよね。


辛いよね。


そう思って――


背中へ手をかざした。


すると光が出た。


「そうだ」


え。


「今、少し出たぞ」


えっ?


手を見る。


何もない。


「消えた」


……。


分からん。


「もう一度だ」


えぇ……。


折れ角のうさぎを見る。


昨日の姿を思い出す。


傷だらけで。


角も折れて。


…………。


ほんのり。


小手の隙間から、淡い光が漏れた。


お。


おお!


これか!


「そうだ。それがお主の魔力――」


おおおおおお!


ぶわっ!!


「馬鹿者! 喜ぶな!」


光が一気に膨らんだ。


妖精たちの髪や服が、ぶわっとなびく。


うさぎたちの毛も逆立つ。


「きゅぅぅぅ!?」


ご、ごめん!


慌てて止めようとする。


消えろ消えろ!


…………。


すっ。


消えた。


「…………」


お。


消せた。


大鹿も少しだけ目を見開いている。


「……なるほど」


なに?


「お主、出すことより止める方が上手いのかもしれぬ」


へ?


「普通は逆だ。力を外へ出すことを覚え、それを増やし、ようやく制御を学ぶ」


ふむふむ。


「だがお主は既に、出す力だけなら有り余っておる」


……。


なんか嫌な予感がする。


「つまり今のお主に必要なのは――」


大鹿が地面の剣を見る。


そして例の蔓を見る。


最後に僕を見る。


「強くなることではない」


一拍。


「弱くなることだ。」


…………。


弱くなる修行。


なんだそれ。


めちゃくちゃ地味じゃない?

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