第八話 負けた場合は諦めますわ
この物語は全てフィクションであり、実在する人物、事件とは一切関係ありません。
アメリアが退室した後。
生徒会役員達は沈黙していた。
机の上には百五十ページを超える計画書。
誰も口を開かない。
「……どうする」
副会長が呟く。
「断る」
会計担当が即答する。
「どうやってです?」
沈黙。
どうやって。
そこが問題だった。
理由がない。
王太子妃候補。
成績首席。
素行良好。
問題行動無し。
しかも計画書まで完璧。
「なら試験だ」
生徒会長クラウスが言った。
「試験?」
「実力を見たいと言えば断れない」
「なるほど」
「負けたら諦めてもらう」
全員が頷いた。
それしかない。
◇翌日
アメリアは再び生徒会室へ呼ばれた。
「試験?」
「生徒会へ入る以上、実力を見せてもらいたい」
アメリアは少し考える。
正当な理由だと思った。
「承知いたしました」
あっさり了承。
「剣技」
「はい」
「勉学」
「はい」
「雑学」
「はい」
「経理」
「はい」
「情報戦」
「はい」
「各分野で生徒会の担当者と勝負してもらう」
アメリアは静かに頷く。
「分かりました」
そして付け加えた。
「負けた場合は諦めますわ」
全員が安心した。
たぶん勝てる。
たぶん。
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