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モテ期到来!

【モテ期到来!】講師1年目 15歳


『『『キャー、ジュノーさまー!』』』


『ジュノー先生!』


 王籍を離脱した僕。

 なぜか、1年生にファンクラブが。


 前世と合わせて40数年。

 初めてのモテ期到来して大いにとまどっている。


『お坊ちゃま、女生徒に追っかけができてよかったですね』


『からかうのはなし。正直、あの集団うざすぎる』


 僕たちはロベルトを見ているので、

 こうした騒動には冷ややかに見ている。


『まあまあ、お坊ちゃま。縁談もこの通り』


 といいつつ、釣書の山を持ってくる。

 

『なんでだよ。僕なんか王室から離脱した庶民だってのに』


『むしろ、クラスの垣根が取り払われたのでアプローチしやすくなったんじゃないですか?』


 確かに庶民~おそらく富裕層なんだろうけど~からの

 申込みが多い。

 でも、大貴族の名前も散見してる。


『坊っちゃんも15歳。中には結婚する人もいますしね』


 この世界は15歳で成人。

 早い人だと小さい頃から婚約者がいる。

 15歳になる前に結婚する人もいる。


『勘弁してよ。エレーヌ、適当に断っておいてよ』


『そういうわけには。中には相応の身分の方もいらっしゃいますし』


『僕がそういうの嫌いなの、知ってるでしょ。失礼にあたっても構わないよ。だいたい、一方的に釣り書きを送ってくることこそ、大失礼でしょ』



 繰り返すけど、モテるってのがこんなに大変だとは。

 前世ではあまり女性と接点がなかった。

 メタボのヒッキーだったから、僕に原因があるんだけど。


 今世でも、女性とあまり接点がない。

 学院に入ってからはそれなりに女性と知り合うんだけど、

 やっぱり女性とは距離感がある。


 それと、ロベルトのモテぶりを見てきたのが

 反面教師になっている。


 ロベルトの知らないところで

 女性間で醜い争いが起きるのだ。


 昔からずっとそう。

 城にいたときはメイドだったし、

 今だと、そこらへんの奥様連中。

 若い子も多い。


 そもそも、城で僕の家庭教師を始めたのも、

 女性関係で勝手に三角関係にされて

 冒険者活動をやめざるを得なくなったからだ。


 だから、僕は女性には優しくないと思う。


 僕だってチヤホヤされたいと思うことはあるけど、

 こうしてキャーキャー言われると

 うざい気持ちのほうが強い。


 前世でアイドルとかは、こういうのが好きなんだろうな。

 注目されることが。

 僕にはムリ。



 対して最近お冠なのはカトリーヌ。


『最近の若い子は躾がなっていないわ!』


 などとお局のような憤慨を見せている。


『外を歩くと、1年が寄ってきて貴方との関係を聞かれるのよ』


『そんなことぐらいいいじゃない』


『いえ、もうね敵意ばら撒いてやってくるの。思わず魔法でふっとばそうかと思ったわ』


 高級貴族令嬢にあるまじき、物騒な発言をする。


『この前なんて、手紙にカミソリが入っていたのよ!』


 おお、女の嫉妬は世界が違っても同じらしい。



『お坊ちゃまは結婚するおつもりはないのですか?』


『今は考えたことないなー。まだ若いし』


 王国では決して若すぎるという年齢ではない。

 しかし、前世の記憶を強く引きずっている僕としては、

 15歳で伴侶を決めるのには少し抵抗があるのだ。



ブックマーク、ポイント、感想、大変ありがとうございます。

励みになりますm(_ _)m

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