ハロウィンの夜の君と僕
カチッ。
・・・・・・・・・部屋の明かりがつかない・・・・・・
コンビニのバイトから帰ってきた聖は、いきなりのトラブルに途方にくれた。だが、隣りの部屋を見てみると、明かりが漏れている。
「ブレーカーかな?」
聖は壁に手をつき、文字通り手探りで配電盤を探す。すると、後ろから懐中電灯が差し出された。反射的に受け取る。
「サンキュ。…ん?」
一人暮らしだというのに、懐中電灯を渡してくれたのは誰?聖は、しばらく考えたあと、意を決して振り返る。
そこに浮いていたのは、三角の目に、赤い口をガバッと開いた巨大なオレンジ色のカボチャだった。
「〇×△♪ヽ(゜∀゜)ノ∬!!!!!」
言葉にならない悲鳴を上げ、聖は尻餅をついた。
すると、カボチャお化けの後ろから、明るい笑い声が響いた。すっかり聞きなれた少女の笑い声。
「ホ、ホーリィ?」
「当たり!」
カボチャお化けの後ろから現われたホーリィは、黒のローブに三角のつばの広い帽子、おまけに箒までもっていた。
かぼちゃ?魔女の仮装?今日は10月31日。……ああ、ハロウィンの夜か。万聖節の前夜祭。古代ケルトが起源で、秋の収穫を祝い悪霊を追い出す祭。
「Trick or treatだったかな?ハロウィンは…」
知名度は高いが、いまいち日本では定着してないイベントだ。お菓子メーカー辺りが飛びつきそうなイベントなのに不思議だ。
「はい、聖」
ホーリィは、大きなバスケットを、聖に渡す。バスケットの中には美味しそうな香りを振りまくお菓子が入っていた。
「パンプキンパイにかぼちゃプリンか。ホーリィが作ったの?」
僕は、今年のバレンタイン(聖夜に君と2を参照)のことを思い出した。手を絆創膏だらけにしていたっけ。チラッとホーリィの手を見るが、絆創膏は巻かれていない、ホーリィの努力の成果だろう。
「うん、聖と食べようと思ったのよ」
「でも、仮装しているのはホーリィだから、お菓子をあげるのは、僕のほうじゃないかな」
と言っても、あげられるお菓子など持っていないのだけど。
「もう、細かい事はいいの。食べるの食べないの」
「食べます。食べさせてください。可愛い魔女さま」
「やだ。可愛いだなんて」
パシパシと、持っていた箒で聖の後頭部を叩たいた。
「そうか、クリスマス終わるまでこれないんだ」
「聖、ごめんね」
「ホーリィは、子供達に夢を与えるサンタクロースだもんな」
ホーリィがサンタクロースのせいか、クリスマスは僕らにとって、特別な意味を持つ。10年前の出会い、そして去年の再会。クリスマスの夜の出来事だ。
「聖、ごめん」
「だから、そんなに謝らなくでも良いって」
聖は、シュンとしているホーリィの肩を自分のほうに抱き寄せて耳元でこう囁いた。
「Trick or treat」
それを聞いたホーリィは、少しためらった後に、頬を朱に染めてこう返す。
「It is waiting to pleasure.」
ホーリィの返事を聞いて、聖の顔も赤くなる。
聖は、最初の頃に比べると幾分か上手になったキスをホーリィとかわすと。部屋の明かりを落した。
早朝、ホーリィは聖を起こさないように身支度を整える。そして、自分の首から蒼い石のペンダントを外すと、聖の右手に握らせた。
10年前に、聖に渡したペンダント。ホーリィはこのペンダントが二人を再び合わせてくれたのだと信じている。
「2ヶ月ぐらい早いけど、メリークリスマス、聖」
呟いて、寝ている聖の頬にキスをした。
4話目。ハロウィンに魔法のiらんど載せたやつ。
反省点としては、メインテーマが変わっただけで流れは3羽目と変わらないことww(もう少しひねりを入れろ俺)
ホーリィの英語のセリフは、翻訳にでもかけてみてください。書いたときはこれでいいのか?とビクビクものでしたが、指摘がなかったということは間違ってはいなかったということかな。(高校時代の英語の成績、10段階で3でした・・・・・orz)




