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Restart  作者: 水鏡良芽
始まり&入学式編
4/7

魔人な人とシスターさん

エイプリルフール前日投稿です。

今回は説明が入るため、少し見にくいと思います。



「魔法を教えてほしい」

校長先生の言葉だ。

そんなのもちろん











「断ります!」


俺は全力で校長室から逃げ出した。


「逃げんな!」


校長先生の怒号と共に細い長剣が飛んできた。

それは俺が扉を開け、逃げようとするのを巧みに防いだ。そんな剣どこから出した!


「まったく、逃げようだなんてどうかしてるよ!」


そんなこと言われても


「転校生の世話をして、ひどい目にあった人を知っていますからね!」


ナギシロ先輩だ!


「あのう、ブロウ君」


校長先生と喧嘩腰で話していると、転校生が話しかけてきた。


「あ?どうした?」


「僕たちって迷惑だった?」


そんなこと言われてもなぁ。


「微妙、だな」


「微妙?」


「まだろくに話していないし」


まったく、どうして話がこじれたんだか。


「まず、黙って話を聞け!」


いきなり校長先生におもいっきり頭を殴られた。


「生徒虐待だ!」


「黙れっていってんだろ!まったく、きちんと説明させろ」


そう言い、校長先生は強引に話を進めた。


「さっきも言ったように二人に様々なことをブロウ君、君が教えるんだ」


「嫌です」


「君が嫌でもしてもらわないと君も困るし僕も困る。この二人は君と同じ班なんだから」


確かに。同じ班のやつが無知だと困る。


「というわけであとよろしく」


そう言い、校長先生は俺と転校生二人は校長室を無理矢理追い出された。


「……………………」


「……………………」


話す話題が無い!


「ねぇー、このあとどうするの?」


いまだに転校生の肩の上に乗っている少女が聞いてきた。こいつ、何歳だ?

最低でも十二歳じゃないと入れないぞ。

聞いてみよう。


「なあ、ちっこいの、年いくつ?」


「…………」


聞いてみたが、少女は何も答えずに肩を降りた。

そして背負っていた杖を手に持って


「ていっ」


思い切りよく俺の脛にぶつけた。

地味に超痛い!


「メルってよべ!」


勢いよく俺に言った。はいはいメルね。


「じゃあ僕はガディアルって呼んでね」


こっちは姓で呼ぶのか。


「俺はブロウって呼んでくれ。くれぐれも君付けはすんな」


そう言うと男子のほう、ガディアルはちょっと首をかしげて、


「何で君付けは嫌なんだ?」


って聞いてきた。分かれよ。


「説明してやるよ。まず、俺の名前、姓じゃないほうな。何て言う?」


さあ、分かるかな?


「えっと、確か、ブロウ、だっけ」


「そう、ブロウ。それに君を付けるとどうなる?」


校長先生はわかってて言ってると思うが。


「ブロウ君、ブロウくん、……ああ、ブロークン」


「そういうことだ」


さすがに普段からそんな風に呼ばれたくはない。


「もういいな、もう上に行くぞ」


俺は強引に話を打ちきり、上に上がった。


「わかった」


「了解ー」






◇ ◇








「わー、ちっさいね。何歳」


「けっこう体つきいいな。なにしてた?」


あのあと、ホールに上がった俺たちだが、在校生、新入生共々に囲まれて質問責めされている。

俺は一人蚊帳の外。

ちょっと寂しい。


「よう、ブロウ」


「あっ、ナギシロ先輩」


ナギシロ先輩が話しかけてきた。


「その…………なんだ……」


何か言いたげだった。どうせ今回のことだろう。

「……あいつらのことなんだけど……」


「ああ、本来なら先輩が担当するはずだったんですよね」


「そうそう…………えっ、何で知ってるんだ?」


「勘、ですかね」


「……よく分かったな」


ナギシロ先輩は感心したように言った。


「お前、絶対この一年間、大変だぞ」


「分かってますって」


去年、さんざん見たからな。


「ん」


「どうした?」


「いえ、別に」


先輩の後ろから猫耳女が忍びよっていた。


去年の転校生、タマ=ナノナナだ 。


「…………」


静かにしろ、というジェスチャーをされた。

ちなみに手は普通の人の手だ。

足は違うが。おそらく足の肉球のおかげで気がつかなかったのだろう。


「?どうしたんだ、ブロウ」


「い、いえ」


「どうしたのかにゃー」


タマがナギシロ先輩に飛びかかった。そして、

右手を首の前を通して左肩に置き、

左手を首の前を通して右肩に置く、

要は抱きついた。


「てめぇ、飛びかかるなって言ってるだろ!」


そうナギシロ先輩は荒々しく言い捨て、タマの腕を掴み、自分の背中を利用した背負い投げを繰り出した!


「にゃー!」


たまらず吹っ飛ぶタマ。しかし、そこはさすが猫の魔人。手足を器用に動かし、華麗に着地した。

「むー、ひどいにゃー」


「ひどくない! 何回背後から飛びかかるなって言ったと思う?」


「んー、五十回!」


「全然違う!百回は越えてるんだよ!」


「気にしにゃい、気にしにゃい」


「まったく。お、ブロウ、あっちで動きがあったぞ」


ナギシロ先輩に促され、囲まれている、否、囲まれていたほうを見る。


「君達、早く自分の班の所に戻りなさい!」


校長先生が生徒達を散らばらせていた。

やっと二人が見れた。


「ふぅー」


「やっとどいてくれましたか」


もみくちゃにされた後の二人。

服装が乱れている。


「ほら、二人共、ブロウくんの所に行きなさい」


校長先生に言われて、こちら側に近づいてきた。


「改めて、よろしく」


「よろしくなっ!」


「ああ、よろしく」


俺は答えた。この後に説明することを思うとげんなりする。


「じゃあ、まずは、そこのいちゃついているカップル、自分の班に戻りなさい」


何故か臨戦体制に入っているタマと防戦体制に入っているナギシロ先輩に言った。


「カップルじゃねーよ!」


「カップルだにゃんて、照れるじゃにゃいかー♪」


案の定、ナギシロ先輩は怒り、タマは照れた。

分かりやすい。


「もう、戻るぞ!」


「あいよっ」


そう言い捨て、二人は自分の班へと戻っていった。

また同じ班か。御愁傷様です。


「おおい、ブロウ」


「何だ?」


ガディアルが話しかけてきた。

説明する所なのに、何だ?


「さっきの女の子、猫耳?がついていたけど、あれって」


ああ、あれか。


「もちろん自前、本人の物だ。」


「え?おかしくないか?」


「何が?」


「いやだって人間なのにあんな耳…」


「それか。それはあいつ、タマ=ナノナナって言うんだけど、あいつ、猫の魔人なんだ」


「猫の魔人?何なんだそれ?」


「そんなことも知らないのか?」


そう言うとガディアルは少し恥ずかしそうに頭をかいたあと俺に言った。


「その……僕は山暮らしであんまり専門用語かな?そうゆうのは知らないんだ」


「山ってどこの?」


ここは田舎なので、山の中に住んでここに通ってる人は珍しくない。


「確か…………マグノリア山の辺りって先生が」


「まじでそこに住んでるのか!」


マグノリア山、確かここから3時間はかかるぞ。

馬車でも、軽く1時間はかかる。


「どうやって来たんだ?」


「ええとその信じてもらえないかもしれないけど」

と、前置きしてから


「先生が朝、家を訪れて来て『準備は出来ましたか?』って聞いてきて準備ができたと答えたら肩に手を置いて、気付いたら校長室にいたんだ」


「そうか、分かった」


「えっ、納得した!?」


どうせ死神の来訪(カミングデッド)だろう。


「それで、魔人についてだっけ?」


「そうそう。魔人って何なんだ?」


説明しにくいなぁ。


「まず種族について。知ってる種族、言ってみろ」


「エルフ」


即答だった。


「他は?」


「………………………………………………………分からん」


「そうか残念だ」


お前の頭が。


「じゃあ動物。どんな動物を知ってる?」


再び聞いた。あまり期待はしていないが。


犬、猫、牛、羊、山羊、馬くらいだろう。

「ええと、犬、猫、牛、羊、山羊、馬と」


やっぱり


「鹿、豚、狼、蜥蜴、狐、狸、猿、猪、兎、鼠」


「分かった、もういい」


すげぇな、おい。とっさに言えるのが特に。


「で、例えば犬だ。犬がいる。この犬がなんらかの現象及び行動により、魔力を多く体内に取り入れたとしよう」


「魔力ってなんだ?」


まじかよ。


「そこからか。魔力ってのは、簡単に言えばエネルギーだ」


「エネルギーって何なんだ?」


この無知が。


「……じゃあ燃料だ。魔法を使うための燃料。これなら分かるな」


「うん、分かる」


よかった。これか分からないと面倒だ。


「よし。で、この魔法を使うための燃料である魔力を体内に多く取り入れた犬はどうなる」


一応聞いてみた。


「分からん」


即答だ。いっそ清々しい。


「取り入れた犬は一定の確率、これは取り入れる量が多いほど確率は増すな。で、一定の確率で犬の体内に入った魔力が犬自身の魔力と結びつく。それによって、犬自身の魔力の性質が変化する。ここまではいいな」


「分かった」


「よし。次だ。犬自身の魔力の性質が変化するが、変化するといっても犬自身の魔力の性質からそこまで変化せずに魔力が増加する。簡単にいうと魔力Aが魔力A+になる感じだ。本来の魔力の性質に似たものになる。これを魔族化という」


「ふんふん、魔族化か」


「で、ここからだ。魔族化すると、肉体的にも魔力的にも強化し、変化する。で、犬の魔族だがこいつは魔力的にも優れ、まあ個体差は大きいが中には人間に変化することができる」


「人間に変化?」


「ああ。化けるとか変化とかなんでもいいが、肉体的に人間になった犬の魔族がその…………」


言いにくいなぁこれ。


「犬の魔族が人間の男性、女性どちらでもいいが

そのう、えっと、ゴニョゴニョして生まれるのが犬の魔人だ。」


「ああ、犬の魔族と人間が交尾した子どもが犬の魔人ってことか。」


こいつ、ストレートに言いやがった。恥じらいがないぞこいつ!


「ねぇ、つまんない~」


いきなりメルが割り込んで来た。


「お前も聞いとけよ」


「おまえっていうな!メルってよべ!」

いちいちこだわるな。


「はいはい、メル。聞いとけよ」


「そんなんわかってるからきくいみないー」


「「なにっ!!」」


思わずガディアルとハモってしまった。

見た目何も知らないお馬鹿な少女なのに。

意外だ。


「ねぇー、誰か来たみたいだよ」


メルがホールの窓を見ながら言った。


「誰が?」


「わかんない」


だろうな。


「外に出てみっか」


「さんせー」


「ちょっと気晴らしにいいですね」


しかし、他の班も結構見に、外に出ている。

よっぽど暇なようだ。






◇ ◇



俺らが外に出ると、少しばかりの人だかりと、その中心に馬車がいた。そして、そこから降りてきたのは…………

「初めまして、皆さん。」

きれいな緋色の髪にここらでは珍しい修道服を着た女性だった。

女性は軽い足取りで歩き、そこにいた生徒達にこう言った。


「これから短い間ですがよろしくお願いします。」














メインキャラクター全員登場!

…………超ちょい役でしたが……。

これからも更新速度は遅くなるかもしれないけど

一週間に一回は書く予定です。

頑張ります。

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