ドウラン祭
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おおお、えらいこっちゃ、えらいこっちゃ・・・どうしたもんかのう?まさか1年生でドウラン祭に出場するとは・・・総長になった暁には一体何を望むのやら・・・いやいやそれよりも万が一ボコボコニされるようなことがあったら光の勇者フローラ様が黙っておらんじゃろう。口が裂けても本人の前では言えぬが、重度の親バカであることは間違いないしのう。そしたら儂の命どころか学校ごと潰れてしまう。ああ、緊張して屁が出そうじゃ。
ブっ
ていうかこの会場にいるほとんどの者はアヤツが竜人だと知らぬわけじゃから・・・こんなところでドラゴンになったらどうなるのじゃ?パニックで人が死んでしまうかもしれぬ。そしたら儂の責任問題を追及されるやもしれん。ああ、なんてことじゃ。
ブっ
いやいや、問題はアヤツが黒髪になった時にどうなるかじゃ。危険なニオイがプンプンするあの黒い炎を使うのじゃろうか?若い世代は知らぬかもしれぬがあれは魔王の力に似ておるしのう・・・・はあ~頭と腹が痛いのじゃ。
ブリュ
・・・
・・・ちょっと実が出たかもしれぬ。
♢
「お集まりの皆様お待たせいたしました。今年もこの季節がやってまいりました。栄えあるドウラン魔法学院第346代目総長は一体誰になるのか?司会は3年の私アンポンタンが、解説を同じく3年のトンチンカンが務めさせていただきます!ルールは簡単!生徒、父兄、来賓、一般客が見守るこの闘技場で、出場者にはバトルロイヤルを行っていただきます!剣、魔法、道具、集団戦、何でもアリです。最後まで立っていたものが勝者。観客の皆さん男たちの本気の戦いをみる準備はよろしいでしょうか?」
「「うおおおおおおおぉぉぉぉぉぉ!!」」
立ち見席までギュウギュウ詰めになった会場が振動で揺れる。娯楽が少ないこの世界の住人にとって、数少ない楽しみの一つだ。生徒たちにとっても祭りであるが、客にとってもお祭りなのである。
「それでは出場者を紹介していきましょう。まず初めは期待の1年生レオナルド。入場~~~~!なんと彼は今大会に1人で出場します。勇気があるのか、命知らずのただのバカなのか?はたしてどちらでしょうか?どう思いますかトンチンカンさん?」
「はいはいアンポンタンさん、こちら解説のトンチンカンです。う~んそうですね私が思うにただのバカだと思いますね。はい~。過去に1年生で出場した者は1名だけおりますが、その人物は再起不能になったとかなんとか・・・」
「それは・・恐ろしい情報ですね。ほんとになんで出てきたんでしょうか。ただ彼はすでに1年生全体を舎弟にしているとか、光の勇者フローラ様の息子だという情報もありますが?」
ザワザワ
「いや~それはガセネタでしょう。本当に舎弟にしてるなら1人で出場する意味が分かりませんし、、、、よくあるんですよね。自分は~の息子だぞってホラ吹いて相手をビビらすやり方。本当に卑怯なやつですね。はい~。光の勇者というのも偽物の可能性が高いですね。」
「ということは敗戦濃厚ですね。みなさん優しい目で見守ってあげましょう。一応観客の皆さんが見分けられるように、彼には黒色の鉢巻を肩につけてもらっています。まあ、でも、すぐ脱落すると思うんで覚える必要もないでしょう。」
「はい、さてさてみなさん!ここからが本番ですよ。続いては2年生のガーナンド君一派・総勢40名です。入~~~~場!!盛大な拍手でお迎えください!」
「「パチパチパチ!うおおおおおおおおぉぉぉ!」」
「はい、2年生がリーダーのグループとしては最大派閥ですね。彼は何と言っても詠唱速度に定評があります。それに見てください。あの堂々とした佇まい。とても2年生とは思えません。」
「う~む。いいですね彼は!幼少期より才能があったんでしょう。今大会で総長になっておよそ2年にわたる長期政権を目指しているのでしょう。手元の資料によると過去のドウラン祭において3年生以外が優勝したことは無いみたいですが、観客のみなさんは歴史が変わる瞬間を目撃するかもしれませんよ。」
「私は3年なので2年生に覇権を取られるのは多少複雑ではありますが、彼がホープであることは間違いないですね。彼の一派には青色の鉢巻をつけてもらっています。」
「はい、それでは続いての挑戦者を紹介しましょう。3年生のゾルディー君一派・50名です。にゅ~~~~ううう~~~~じょう!!彼らはなんと全員が3年生なのでレベルが高いこと間違いないですね。優勝してもまったくおかしくありません。」
「そうですね~しかもリーダーのゾルディー君は、今まで一度たりとも本気を出したことが無いという噂ですね。本来こういった大会には興味を示さない性格らしいんですが、今回は総長に推す声が多く仕方なく出場を決めたそうです。」
「彼が噂通りの凄腕ならその力を見てみたいものですね。優勝候補人気№2、鉢巻は赤色です。」
「はい、さて最後にご紹介するのは、優勝候補人気№1グレイ君が率いる一派ですね。2年生60名・3年生50名の総勢110人の集団です。入場!!」
「「ドンドンドン、パフパフパフ~!」」
「これだけの人数をまとめるのは並大抵のカリスマ性では無理でしょうからね。グレイ君の器の大きさが分かりますね~。それに観客を見てください!彼が姿を現した途端一つになりましたよ。」
「はい~そうですね~大、大、大本命ですね!しかもグレイ君だけでは無くて幹部4人がまた個性的で優秀ですからね。噂によるとその絆は幼少期より培われてきたものだとか。」
「なるほど、それでは連携という面においても抜きん出ているわけですね。いや~楽しみになってまいりました。彼らの鉢巻は白色ですから大注目ですよみなさん!今大会はなんと1年生以外のほとんどの生徒が出場していますから、勝者はまさに文句なしの勝者となりますね。おっとトンチンカンさん!」
「はい~なんでしょうかアンポンタンさん。」
「ただ今ですね、私の手元に倍率を書いた資料がきましたよ!」
「おお~早く発表をお願いします。」
「はいはい~その前に念のためアナウンスしておきますが、賭けに参加出来たのは、この学校関係者以外の方のみです。親族もダメです。え~また学校といたしましては手数料を頂いておりますが、これらのお金は今後の学校運営並びに優勝者に支払われます。賭け方といたしましては、優勝者1名の選択性です。なお金額に上限は無く複数賭けもOKです。」
「それでは倍率を発表いたします。まず1番人気はグレイ君一派倍率1,5倍です!2番人気はゾルディー君一派8倍、3番人気はガーナンド君10倍、最後は・・・・ブフッ・・・これは言ってもいいのでしょうか?レオナルド君10万倍。もはやこれは・・・この会場にレオナルド君に賭けた方がはたして1人でもいるのでしょうか?というレベルですね。賭けとして成立しているのでしょうか?」
ザワザワザワ
「アンポンタンさん、そんな笑ったら・・・ダメですよ・・・ブフっ!彼も一所懸命・・ヒッ・・やるんでしょうから。」
「そ、それもそうですね。失礼いたしました。」
オホン
「え~それではいよいよ運命の時が近づいてまいりました。みなさま私が合図を出したら10秒前からカウントダウンをお願いいたします!いきますよ!せ~の!」
♢
儂校長じゃけど・・・アヤツに全財産賭けたい・・・・大金持ちになれる予感しかせん。え?・・・・大丈夫じゃ。お尻はすぐに魔法で綺麗にしたわい・・屁だと思ったら実が出るなんてよくあることじゃろう?・・・・分からないならそのまま読み進めるんじゃ。決して上の文章を読み直すんじゃないぞ。
それにしても司会と解説の2人がアホ過ぎるのう・・・もはやあれは才能と言っていいかもしれん。
・・・先ほどから教員席に座っておられるフローラ様の肩がプルプル震えておる・・・あいつら死んだんじゃね?儂トイレに籠ろうかな。お腹痛いし・・・何より巻き込まれたくないし・・・
って、ああ、カウントダウンが始まってしもうた。
「「10、9、8、7、6、5、4、」」
「「3」」
「「2」」
「「1」」
「開始!」
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軽く調べたら2012年に競馬の3連単で倍率が29万倍とかあったらしいですね。やらないのでよく分かりませんが・・・




