開戦
「「3」」
「「2」」
「「1」」
「開始!」
「うおおおおおおぉぉぉぉぉ!!」
開始とともに生徒たちが雄たけびを上げながら一斉に走り始めた。それを見て客席のボルテージは極限まで上がる。まるで会場全体が武者震いしているかのような地響きと空気だ。
「「オラアアア!!ぶっ潰せ!!」」
ああ、始まった、始まってしまった。おちっこ漏れそう。俺の人生ここでオワタかも。もし生まれ変われるならばチート能力貰って異世界で無双してみたい・・・俺も倍率1,5倍って言われてみたい。
・・・ってあれ??開始してるのに誰も攻めてこないんですけど・・・もはや俺って空気じゃん。倍率10万倍のお前なんてアウトオブ眼中みたいな。グレイの野郎が真っ先に潰しに来るかと思ったけど・・・そうか大本命のグレイ一派を3年のゾルディー陣営と2年のガーナンド陣営が協力して潰そうとしてるのか。
それなら無理に俺が出ていく必要もないよね。潰しあってくれるなら棚から牡丹餅。
「おおっと~ガーナンド一派早くも3人リタイアか??地面に突っ伏しているぞぉ??いやしかしグレイ陣営とゾルディー陣営も負傷者がいるもようだ!」
「「オラアアアァァァ!」」
「「うおおおおおおおお!」」
会場がムンムンとした熱気に包まれている。
ハハハハ、何でもありの大乱闘。こりゃ祭りじゃ、祭りじゃ!!
「トンチンカンさん!私司会ですが興奮が収まりません!よし!そら!いけぇぇ!ワン・ツー、ワン・ツー!決まりました!」
「ええ、アンポンタンさん私もですよ!これが、この空気こそがドウラン祭の醍醐味です!ですがまだまだサバイバルは始まったばかりです。それぞれの一派のリーダーはまだ動いてすらないですからね。」
俺はどうしたらいいのかな?流石に寿命刈り取るのはマズイよね。死んじゃうもんな・・・だとしたら俺の力は半減してしまうわけだが・・・そもそも数的不利なのにさらにハンデ背負うってどんだけ逆境なんだよ。
ドラゴンの力だけで勝てるだろうか?3年は桁違いに強いって話だし不安でしかない。
「オラアア!」
おっと、なんだこいつは。いきなり切りかかってきやがって。みんなでグレイ陣営攻めてるんじゃねえのかよ、てか身体強化ぐらい使えよ。・・・・いや・・・俺には使う必要すらないということか。その割には止まって見えるけどな・・・・ポコ。
あれ?吹っ飛んでったぞ・・・
「うぎゃあああ~~~」
「おっと~!今何が起こったんだ??突然青の鉢巻を身につけた生徒が一名壁に吹っ飛ばされて気絶しました!青ということはゾルディー陣営の人間ですね。何が起こったんでしょうか?」
「う~ん、おかしいですね。直線状にいるのは黒い鉢巻のレオナルド君だけですよ。彼にそんな力があるとは思えませんから、おそらく魔法の流れ弾が直撃してしまったんだと思います。」
「なるほど~さすがトンチンカンさん。分かりやすい解説ありがとうございます!あっと・・・我々が1年生のモブキャラに目を取られている間に優勝候補大本命、白い鉢巻のグレイ陣営に動きがあったようですよ!」
♢
グレイ陣営
やはりガーナンドとゾルディーが一緒に攻めてきたか。予想通りだな、予想通り過ぎるよ。
「シット!準備は出来たか?」
「おっけーだよグレイ!」
「じゃあ始めてくれ!」
「りょうかい!1列目!撃て~!!」
シュポシュポシュポシュポ・・・・
グレイ陣営の最深部に整列した20名の杖から魔法が一斉に放たれる。その瞬間闘技場は阿鼻叫喚に変わる。
ドドドドドドドドドドドドドドオオオオオオオオオン!
「「うあああああああ!」」
ハッハッハッハッハッハ、おいおいおいなんだその顔は!少しは俺の事楽しませてくれよ!まあ、アイツらのお頭と実力じゃ無理か。俺の一派はオヤジの資金力によって魔法の杖も最新式だからな。
「2列目!撃て~!!」
ドドドドドドドドドドドドドドオオオオオオオオオオン!
あらかじめ詠唱を始めていた2列目がすぐさま魔法をぶっ放す。1列目の攻撃を何とか凌いでいた敵も弱気になる。
「「ぎゃあああああ~逃げろ!魔法が降り注いでくるぞ!」」
「3列目、撃て~!」
ドドドドドドドドドドドドドドオオオオオオオオオオン!
まったく、、、弱いってのは罪だな。
「これは!青のガーナンド陣営、赤のゾルディー陣営ともに大打撃ですよ!これは驚きました!なんですかこの統制のとれた動きは!」
「ほんとですね!まるで軍隊のようです!およそ60名を20名ずつ3列に分けて、順番に魔法を発動させることで詠唱による時間のロスをなくすという戦法ですね。しかもですよ、1列目は魔法を撃ち終わったら最後尾に回り、再び魔法の準備をする。まさに最強コンボです!」
「いや~私言葉を失っております。この攻撃の指揮を執っているのは幹部のシット君のようですね。童顔で愛らしい顔をしているのに恐ろしい!まさかここまで圧倒的な戦いになるとは。それもこれもグレイ君の人望があればこそ可能というわけですね。」
「そうですね~ガーナンド陣営は残りおよそ15名、ゾルディー陣営はおよそ半分の25名程度でしょうか?数的にますます不利になってしまいましたが、はたしてここから奇跡の挽回劇はあるのでしょうか?」
♢
・・・先ほどからものすごく弱い魔法が降り注いでくるんだが、なぜこんなにも威力が弱いのだろうか?・・・考えられる可能性としては・・・おそらく打ち出された魔法同士がぶつかって暴発するのを防ぐためか。うん、そうだな、そうに違いない。その方が魔力も温存できるし精神的にも有利に立てる。敵ながらあっぱれな戦略だ。
一つだけ解せないとすれば、なぜあんな蚊の止まったような魔法で人が倒れていくのかということだが・・・それだけはどう考えても説明がつかない。まさか蚊に刺されて死ぬ人間もいるまいし・・・もとから体に傷を負っていたのだろうか?
あ、いやそういえば蚊が何かを媒介することで死ぬこともあると聞いたことがあるような・・・・ということはあの魔法には何かカラクリがあるということか。試しに一発食らってみたら危険だろうか?正直厄介だな。
いや、試すなら体力があるうちに試さなければ・・・仕方ない覚悟を決めるぞ。
「おや?トンチンカンさん!あそこ見てください!レオナルド君がグレイ陣営の強大な魔法の前に立ちすくんでいますよ。今にも直撃しそうです!!」
「おお!ほんとですね!固まっちゃってますね!でも彼にしたら長生きした方なんじゃないですか?」
ボーン!
「あちゃ~~~直撃!直撃です!!ジ・エ~~~~ンド!!フォオオオオオオオオオ~~~~!!」
・・・
・・・
「え?」
「ええ!?なんで普通に立ってるの!!??」
ザワザワザワ
やはり予想通り威力はまったく無かったな。何か特別な魔法が組み込んである様子も無い・・・ということはどういうことなのだ???まさか!遅行性の毒か?・・・いやいや他の生徒はすぐに倒れていたはずだ。人によって効果に違いがあるのだろうか・・・ふ~む、分からない。
んん?
もう一発食らってあと少し分析したかったのだが、どうやらそうもいかないようだ・・・
さっきまでグレイ陣営を責めていたガーナンド一派15名が俺の方に向かってきている。これが戦場か。だが俺なんて倒してもなんの意味も無いはずだ。
「やいやいやいやい、なぜこっちにくるんだ!?」
「ふっ、俺達は今年の優勝は断念したんだよ。まだ2年生だから来年総長になれればいいさ。ただな、、、男のプライドとしてドべになるわけにはいかない。それに来年台頭するかもしれないお前をここで合法的に再起不能にしようと思ってな。」
な~るほど!今日に限っては何でもアリだもんね。納得納得!ドベも回避できるし一石二鳥じゃん!ハハハ。
「大人しくやられてくれや!」
「それは・・・断る!」
なんてったって男女共学がかかってるんだ!先輩の実力はイマイチよく分からないが、はい、そうですかと負けてやるつもりはない。ホントは体力も魔力も使いたくないしもっと人数が減ってから動き出したかったが仕方ない。
「いざ尋常に勝負!」
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ポチッとな(@^^@)
明日か明後日に井上尚弥さんの試合があるらしいんですけど何時からでしょうかね??観たいです。




