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【第一章完結】人はいつか死ぬ。だから主人公たち、頼むからハーレムエンドになってくれ! ~悪役貴族に転生した俺の全員生存計画~  作者: 水無口 晶紀人
みんなとの出会いと課外授業:4月編

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第21話:課外授業、出発前

 課外授業当日


 1年生全員がグラウンドに集まっていた。

 課外授業ではモンスターと戦うことになるため、みんなゲームで見るようなファンタジー風の服装になっている。

 俺も防御力よりも動きやすさ重視で、シーフのような恰好をしている。


「おはようございます、シャッテンスカー君。」

 ミズキが俺を見かけて話しかけてきた。

 紺色のマントに最低限の装飾が施されたローブ、そして特徴的なとんがり帽子に木でできた長いロッド。

 絵に描いたような魔法使いの装いだ。

 知的なミズキの雰囲気にとてもよく似合っている。

 ゲームで見るのとはまた違った感動だな。


「あまりジッと見られるとさすがに恥ずかしいのですが…」

「あぁ、すまない…」

 あまりにも見慣れない格好に思わず見入ってしまった。


「そんなに好きな格好なのですか?」

「え?まぁ魔法使いっぽくていいな、その格好。」

「…なかなかおもしろい感想ですね。」

 ミズキはムッとした表情をしていた。

 魔法使いなんだから、魔法使いっぽい恰好は失礼だったか…

 話題を逸らすことにしよう。


「その恰好って暑くないのか?」

「そうですね、何もしなかったら暑いですが…

 これくらい魔法でいくらでも調整が効きますし、この装備は魔力を高めてくれる効果もあります。

 なくても問題ないですが、念のためというやつです。」


 ちゃんとそういう格好にも意味があるのか。

 たしかにゲームでも装備すると魔力が上がっていたな。

 果たして一体どういう仕組みなんだ…


 よく考えたら服を着ると魔力が上がるという因果関係がわからない。

 装備に何かあるのか?

 さすがに女の子の服を触って調べるとかするわけにもいかない。

 そうなると…


「ミズキ、その帽子見せてもらってもいいか?」

 帽子くらいなら大丈夫だろう。

 仕組みは理解できないかもしれないが、どういう理屈なのかは気になる。

 俺がわからなくても、ロイに後で聞けばわかるかもしれない。


「別にかまいませんよ?どうぞ。」

 ミズキから帽子を受け取って観察してみる。

 手触りは絹かなにかだろうか、触り心地がいい。

 あるいは、特殊な布が魔力を高めているのだろうか?

 とはいえ表面から見ても、何か特殊な装飾があるようには見えない。

 俺は帽子の裏を見てみる、魔力を高める宝石かなにかがあるのかもしれない。

 でも、とんがり帽子だと奥の方までは見えにくいな…

 のぞき込んでみるか。


「あの、シャッテンスカー君…」

 観察していると、ミズキに呼び止められた。

「すまない、夢中になってしまった。」

「さすがに女の子がかぶっていた帽子の裏側をのぞくような癖は、表に出さないほうがよいかと…」

「え?」

 ミズキによくない勘違いをされていた。

「いやそんな意図は決してない!どういう癖だよ!?」

「ですが…わたしが何も言わなかったら、そのまま帽子に顔を埋めそうではありませんでしたか?」

「いや裏地と帽子の中がどうなっているか気になっているだけだ!他意はない!」

「危ない人はそうやって反論するものです。」

 ミズキは微笑みながら俺をいじってくる。

 怒っているわけではないらしい。

「俺は別にそういう目的で帽子を借りたわけじゃないし、変な癖があるわけじゃない…

 大体そんな奴いないだろ…」

 さすがに言いがかりが過ぎる、そんな特殊な奴いるわけがない。


「ニーナそのベレー帽っていうのか!かわいいな。」

「うん、ありがとうお兄ちゃん。」

「ちょっと見せてくれよ。」

「わ!いきなり取らないでよ~」

「へぇ、かわいいデザインしているんだな。」

「もう返してよ~」

「なんだ~?」

「頭なでるのやめてよー、髪型崩れちゃう」

「悪い悪い、返すよ。」

 リュウジとニーナが朝からじゃれついていた。


「今わたしの視界に入っている限り、変わった癖の人が二人ほどいますが?」

「反論ありますか?」

 ミズキが勝ち誇った表情で俺を見る。

「俺は違うぞ?」

「犯人はいつもそうやって否定するものです。」

 リュウジの奴なんてタイミングが悪いんだ…

 誤解されたまま俺はミズキに帽子を返した。

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