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エピローグ 若奥様と白銀の若狼は生活中

2話同時投稿なのでお気をつけください。

うーん、見事に私とアルスの遺伝子だね~


今日も狼舎はにぎやかだ。

「ちび長〜そろそろ帰りましょうよ〜」

団員のティスがおろおろ言った。

もうちょっと。とうちのちび長がごねた。


もうすぐご飯なんだけどね。

そう思いながら顔を出した。

「おかーちゃん。」

デアと子狼ずにモフモフされながら息子はブンブン手を振った。

黒髪と黒い瞳の息子のライルはアルスに似て美幼児だ。

「ライル、おとーちゃんはいってくれないのですか?」

背中にプラチナブロンドの赤子を背負ったうちのワンコがウルウルした。


ちなみに赤子はうちの娘でみごとにアルス似だ。


というか私の遺伝子はどこに行った?


アレからしばらくしてスッセリア聖王国の聖王に王妃がたった。


かつて紫黒の聖女と呼ばれた美女はムササビと黒猫獣人とともに邪魔するバカどもを管理長仕込みの技で時に排斥し、時に懐柔して元気にやってるらしい。


「あー。」

アレ……うちの娘のリーナがなんか口に含んで……

「リーちゃんきもちいいけどやめてなの〜」

やや大きくなったムササビが娘にペロペロなめられてた。

「ばっちいからやめなさい。」

私はぽいっとモモンちゃんを引き離した。


あーあーとリーナがジタバタ手を伸ばした。

最近歯が生えてきてかゆいらしい。

でも外から来た雑菌だらけのモモンちゃなめるのはちょっと……


「リーナ、お気に入りのニギニギですよ。」

アルスがリーナ用に常備しているマザーズバッグ……いやこの場合ファザーズバッグ?からモモンちゃん型の猫特製のニギニギを出して渡した。


なんかこの子、至高の大樹の関係者に気に入られてるんだよね。


「モモンちゃんきたの? 」

ライルが嬉しそうによってきた。


ライル、モモンちゃん大好きだよね。


手を出したから首筋をつかんでたモモンちゃんを渡した。

幼児は多少雑菌の抵抗力つけないとね。


ライルは嬉しそうにモモンちゃんを抱きしめた、幼児の容赦ない抱き込みにモモンちゃんが潰れちゃうの〜と叫んでるのがとっても微笑ましい。


「若奥様容赦ねぇよ。」

ライルの世話をしてくれてたティスが青い顔でつぶやいた。

「獣人なんて丈夫が命みたいな生き物だから大丈夫だよ。」

私はニコニコいった。


人を極悪非道みたいに人聞きが悪い。


「そ、そうですよね、めしだめし。」

あははっと空笑いしてティスがライルの後を追った。

「こんど極甘クレープを焼いてやろう……」

頭が良くなるようにね。

甘いもの嫌いだって言ってたけど脳の栄養は甘いもんだしね。


リサを怒らせちゃいけないとアルスがつぶやいた。

わかってるじゃない。

かかあ天下が家庭円満の秘訣ですよ。



「リサ〜キノコは嫌いです〜。」

キノコと鶏肉のクリーム煮を前にアルスが泣き言を言った。

「おとーちゃん、好き嫌いはダメです。」

ライルが自分のスプーンでキノコをすくってアルスに差し出した。


いつものパターンを覚えたらしい。


「おとうさん好き嫌いはダメだよね。」

離乳食をあげてるリーナにいうとなぜか一緒にご飯を食べてたモモンちゃんがうなづいた。


なんかこのムササビ入り浸ってるなぁ……と思ってたら将来息子の年上嫁になってたのは予測がつかなかったよ。


「うう、食べますよ。」

嫌そうにアルスがくちに含んだ。

すぐにナプキンとかティッシュとか目で探すけど残念ながらキノコ料理のときはそばにおかないことにしている。

「リサ……」

アルスがウルウルした。


まったく……そのキノコうちの世界で長寿茸といって神樹の根元でしか生えない希少なキノコなのに……


一緒に長生きしようよ、私、一応ニホン人だけどラタトスクの一族だから長寿なんだよね……


「あー。」

「美味しいよね、リーナ。」

クリームキノコペーストをリーナにあげながら微笑んだ。


将来的にリーナが最強クラスの傭兵になってデアの子供のミアと雪原をかけるなんて……ましてやゲルダ姫……女帝ゲルダ陛下の息子の皇太子殿下に私の白銀の守護狼と呼ばれて、皇太子殿下にまとわりつくうるさい令嬢だの陰謀だの潰していくうちにお嫁さんにできる人がいないので責任とってくださいと迫られてこの国の皇太子妃に……未来の皇后になるなんて全く予測範囲外だよ。


つまりうかつなワンコな性格はリーナが継ぐってことか……


「モモンちゃんもあーん。」

ライルがモモンちゃんにあーんとキノコを食べさせた。

本当に仲が良いな……


「リサ。」

アルスが私の顎を持ってキスした。


ついでキノコ入れるな〜


「アルス……後で覚えてなよ。」

私はくらくわらってクリーム煮をくちに含んだ、次の瞬間アルスにキスをしてくちのおくにキノコを押し込んでやった。


アルスが飲み込むまでしっかりまってくちを離した。


わー見せつけないでください、あれいつものことでしょうと団員どもが騒いだ。


それを無視して窓の外を見ると雪が舞っていた。


雪原に雪が降る……

私の上にもアルスの上にも……

みんなの上に雪が降る……


あの時、アルスにみつけてもらって嫁にしてもらって幸せだよ。


私は素直じゃないからなかなか言えないけどね。


ずっとアルスと……愛しい人と家族と仲間たちとここで暮らしていくって決めたから…


だから、キノコたべて長生きしてね。

私の大事な白銀のワンコさん。


「若長、若奥様の皿にキノコうつすとしばかれますよ。」

中堅どころになってきたミルファ君がいったのでみるとアルスがそっとキノコを私の器に入れようとしていた。


睨みつけるとスゴスゴと自分の器に戻した。


一度コンコンと話さないとみたいだね。


雪原うめたろうかい。


まあ……なにはともあれ雪積もって地固まるってね。

今日も元気に若奥様稼業をがんばってます。


愛しいワンコもキチンとちょうき……いえ話し合って元気にみんなで生きていきます。


「理沙、遊びにきたよ。」

嬉しそうに界渡りしたリス獣人がティスの腕を撫でながらあらわれた。

管理長……筋肉鑑賞にここまでくるなよ……

たしかに傭兵だからみんないい身体してるけどさ……怯えられてるよ。


いつか管理長もしめ……いやしっかり話さないとね。


何はともあれ色々あるけど頑張っていきていきます。

これにて完結です。

共通プロローグ企画に参加させていただきありがとうございました。


駄文を読んでいただきありがとうございます♥

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