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最近のイケメン気持ち悪くね?

 桐谷佳恋という金髪美女のクラスメイトがいます。

 2年B組にいる、ギャルです。

 僕はインド人でもブルジョワでもないのでカーストという言葉を信じてはいませんが、カーストのトップというなら彼女のことでしょう。

 髪を染め、スカートを短くして、机の上に座り、足を組んでは豊満なボディで男たち、だけでなく女子もでしょう、魅了しているようです。

 太腿の幅、14cm。スマホの測量が嘘でなければ合っているでしょう。

 彼女がニヤっと笑って僕へピースしてきた。

 写真を撮っていると勘違いして。

 スリーサイズも測っておこう……。


 冗談です。

 でもこれは冗談ではありません。

 彼女はクラスの憧れの的なのです。

 あれほど魅力的となると男性がそそられます。

 これが本能というものでしょう。

 であると同時に男にはややキツイ性格なので、(休み時間も教室の角で小説を読んだふりをする)僕のような気弱にとってはなかなかに難しい人なのです。

 彼女の大声を聞くというだけで、女子というだけで僕のような人間は委縮してしまうのに、ああも大胆となると塩をかけられたナメクジのような思いになってしまうのです。

 大胆においては男でも同じなので性によるものではありません。

 ともかく僕は彼女が苦手でした。

 

 しかし彼女が隣の席に居るようになるとそうも言ってられません。

 何の不幸か、幸運か。学校にいるほとんどの時間、彼女が40cm左で振舞うようになったのです。

 安心してください。ちゃんと測量しました。

 彼女の美貌と艶めかしい声に鼻息を詰まらせながら。


 僕の気持ちというと、嬉しいところが8割、怖いところが2割。

 これは嘘です。席替えをした2日前までは真逆でした。

 僕は自分に自信がないなどと思わないように過ごしてきたつもりでした。それが彼女がすぐそこにいるとなると、嘘のように薄肌が剥がれていったのです。

 何の得意もない、容姿もありのままの、自分の男らしさの無さに。

 彼女に悪口を噂されれば、僕は死んでしまうでしょう。

 彼女の言葉の針が少しでも刺されば、ハムスターが破裂して血を巻き散らすでしょう。

 自分の席がまるで針の上のようです。

 下は暗く何も見えません。


 というのも最近、無くなってきました。

 彼女は思ったよりも穏やかなようです。一人でいるときは暇に窓の向こうを眺めたり、ノートに何か書いたりしています。

 一人でいないときは酷くうるさいですが、僕の話をしません。

 自分で言うのもなんですが、僕が悪い人間ではないからでしょう。あるいはつまらない人間だからなのでしょう。

 大方、彼女らの悪口にはその人を自分よりも傲慢だという要素があるみたいです。

 つまり有害なのです。彼女らの敵なのです。

 僕はあまりに弱弱しいのでそういうものにはならなかったようです。


 だから安心しました。

 だから少しだけ仲良くなれました。


 彼女が授業中、ノートに書いていたのは文章でした。

 先ほども言った通り、僕は読書のフリをよくしているので、彼女から話しかけてきたのです。

 やや照れた様子で。


 「よかったら私の書いたの、読んでくれない? あ、でも誰にも言うなよ」


 僕の鼻息が彼女のノートを波のように流れて行きました。

 これが最高の読書というものでしょう。

 僕は本来、読書などさせられている質ですから、大嫌いでした。

 どの本の内容も臭い所で読めば下劣でしょう。つまらないでしょう。

 ならばその逆はこの通り。最高です。

 あまりに興奮して僕は興奮してしまいました。


 「もうあんな人知らない! ロミリーは王子の頬を叩くと、涙を溢して出て行った。血縁と政治は恋をしない。そういったこの世そのものを哀しんで!!!」

 「読むなっ!! みんな見てんだろ!」


 彼女がノートを引き千切れんばかりに取り返そうとしますが、僕が断固拒否。


 「返せよ(!)」

 「こんな素晴らしい物、とても手放せない!」

 「えっ……わ、わかった。でも絶対声に出すなよ!」


 チョロい。

 この小説は恐らくロマンス。

 彼女の恋愛観。すなわち彼女を落せるヒントがあるかもしれない。

 僕は張り付いた虫のようにノートを見張った。


 休み時間になって彼女がノートを踏ん取って来た。


 「友達来るからどっか行けって。気まずくなるから絶対!」

 「わか、らない」

 「いいからどっか行って!」


 僕はひとまずトイレに行った。

 何をするわけでもない。すぐ戻った。

 廊下から覗く。

 彼女が、(僕の席と机に座っている)友達と話していた。


 「いきなり立ったと思ったら意味わかんないこと言って、こいつキモ過ぎだろ」

 「まじでそれ。普段あんなの読んでるとか、乙女かよ」

 「あーマジ。マジそー。マジマジー」


 彼女は苦笑い。適当に話を合わせて躱した。

 あの二人は僕のことを知らない。

 僕の容姿を悪く言う。

 読んでいたものを悪く言う。

 何を読んでいるかとは、その人の性格のようなものだ。そうすることで性格も悪く言った。

 完膚なきまでに僕を貶めるために。そのほうが面白いから。 

 きっと僕がイケメンだったならば読んでいるものも称賛されたことだろう。

 そして彼女の書いたものだと知っても。

 彼女自身は苦渋で、僕のせいで作品が批判されていることに気づいていない。

 あの二人の批判がキツ過ぎて気づかない。

 読解力とはなんなのだろうか。

 僕は左翼か? 右翼か? いいや、劣性だ。


 しばらくして授業が始まったので僕は席に戻る。

 二人の視線が喉に突きつけられたが、無視した。

 そう。これが恋。

 一人の女が僕のことを知っていてくれているならどうでもいいことだ。

 恋は民意を刎ね退ける。


 「さっきの聞いてた? ごめん。巻き込んで。でも朗読したお前も悪いからな」

 「後悔はしていない」

 「しろ。それで。内容どうだった?」


 僕は童貞だ。

 彼女がいたことがない。

 もちろん結婚したことも無い。

 だから新婚のときの、妻の料理が悪い場合の返しについての解答を知らない。

 いいや、童貞にとってこれは哲学なのだ。

 どうだろう。女の子とご飯に行ったとき、割り勘するのかどうか。

 これを哲学と言えるうちは恋をしていない。

 しかしその人のことを真剣に思うならば女性を遊ぶような落とし方をするのも違うだろう。それが結婚というものではないか。

 例え、その女を嫌いになっても子供が産まれれば倫理的には二十年は一緒に過ごさねばならない。そのうちに男は太り禿げる。女の美貌も干乾びる。

 残るのは性格の良さと言われるが、違う。

 最初から結婚など恋ではない。相続なのだ。

 つまり相手の話ではない。自分と歴史の話だ。

 自分の親の資産を自分が受ける。それを妻や子に渡す。

 自分の親もそうしてきたのだ。これは歴史なのだ。

 こういった歴史には敬意を感じる。

 だから妻も信じられる人でなければならない。

 結婚とは個人主義ではなく、根の底まで全体主義なのだ。

 ならばブスと結婚してみろというのなら、それは時代遅れだ。

 お前がリベラルというのならばブスなどと言う言葉を使うべきではないぞ。

 ただ美貌は衰えるものだ。

 無理をして結婚をして離婚をして子供を不幸にするならしないほうがいい。

 結婚するにしても無難な方がいい。冒険しない。

 それが正解ではなかろうか。

 いいや、よほど酷い女でなければほとんどの女性は同じ。だから美貌のあるほうか、さらに崇高なほうを選ぶかの話なのだ。

 というならばもう一度。

 ただ美貌は衰えるものだ。


 ゆえに僕は将来を考えた上で正直に伝える。


 「内容は至って普通です。もしも誰が書いたのか知らなかったらわざわざ読まないでしょう」

 「そっか。意外だったわ」


 おや。窓ガラスに僕のドヤ顔が反射っている。

 キメ台詞で美女を落そうとした下心が輝いている。

 今、足の三つある烏がその顔を引っ掻いて飛んでいった。

 不純だったらしい。

 あの烏。ならば童貞に違いない。

 歴史をいくら重んじても子を作れなきゃ国が亡ぶことをいい加減学んだらどうだ。八咫烏。

 イスラムもユダヤも数だって言ってる。

 一人っ子政策は知らんが、中国もそうだろ。インドならなおのことそうだろ。


 「やっぱり泣いて出て行くところまでの持っていき方が雑なのかな?」

 「……僕なら涙じゃなくて王子の血を落し、この世への憎悪を滾らせる」

 「それじゃ復讐劇になっちゃうんですけど」

 「じゃあ泣いていいですか」

 「なんでだよ」


 長くなりましたが、こんなことがあって彼女とよく話すようになりました。

 このような美女と話せることなどもう死ぬまでないでしょう。

 貪欲になりました。

 彼女が話しかけてきても逃げず、話しました。

 どこか自分がこんな美女と話すべきではないという劣等感というより、もっと大きなものを感じつつも、欲望のままに従いました。

 ただそうすればするほどより逃げたくなるようになりました。

 大義ではありません。生物の本能としての恐怖なのです。彼女が美貌だけでなく、内面においても完璧だとわかってくると、何か、怖くなったのです。

 それだけではありません。

 真の恐怖とはこれです。彼女と近くなって期待するようになって、自分が傲慢になっていくことなのです。

 自分が自分で無くなっていく、どこの誰になるのかという、いいや、どこにもいかないのでしょう。

 彼女は破壊者です。決して届かない存在でありながら、僕を別の誰かにし、その責任を取らない。届かないのですから。砕かれた僕は空の塵になるのでしょう。

 この鼻息はまさしく男のものでした。


 先ほども言った通り、僕は読書をしたフリをします。

 一人ぼっちであることを周りに心配されたり、悪く言われないためです。

 ゲシャルト崩壊した文の羅列を広げ、何も思うことなく、退屈する。

 それが僕なのです。

 だから小説の中身など知らず、仮に全て真っ白であったとしても気づきません。いいえ、この退屈に浮かぶ清々しさに似たこれが白なのです。

 読む意味のない小説。

 読んでいも意味がない小説。

 空白の小説。

 これが僕の人生なのです。

 寿命の文だけあるページ。でも何も書かれていない。


 彼女と一つ、話したことがありました。

 いつかのなんらかの授業の頃でした。

 彼女が聞いてきたのです。ブックカバーの内側には何があるのか。

 

 「それ。何を読んでんの? なんかの新らしい本?」 


 ずっと前に買ったもの。いや、貰ったものでした。母親から買って貰った小説だった気がします。

 こう聞かれて全く覚えていない自分に驚きました。

 彼女から見ても明らかにカバーに傷もシミ一つない。

 角も丸くなっていない。

 紙の束が少しも曲がっていない。

 だから新品に見えたのでしょう。

 ずっと読んでいるのでまた新しい本のように見えたのでしょう。

 それで気付きました。

 彼女からすると僕は博識だったようです。

 彼女にとって容姿とは僕そのものではなく、本そのもの。本が綺麗ならばその人も綺麗であるという、あの二人とは逆の価値観だったようです。

 しかしそれはカバーだけです。表紙でもなければ中身でもない。

 数字と本の扱いだけです。

 嘘でしょう。

 彼女も。

 僕も。


 そう僕も。

 カバーを外してみました。これが難しい。痛んでしまいました。

 彼女が僕の机に肘を置いて覗きました。

 

 「『我が闘争』」


 何も無い人生の素晴らしさを実感しました。

 刺激のない人生はつまらないでしょうけど、それがつまり平和ということなのですから。

 彼女は絶句しましたが。


 放課後。僕は次の日に備え、本屋に行きました。

 おすすめの棚にある東野なんたらという人の読んだらそれっぽく見える本を買いました。

 あとついでにおっぱいが大きい表紙を買いました。

 金髪ギャルの太腿が大きい表紙も買いました。

 ライトノベルは表紙と聞きましたが、実際は違います。

 18歳未満のヌードです。

 もしも僕が18歳以上ならエロ本を買いました。

 僕はヒトラーではないので嘘をつきません。

 ラノベはエロ本です。

 

 それで次の日、僕は東野なんたらをブックカバー無しで読んだふりをしました。

 彼女が安心するように表紙を見せびらかしました。

 彼女はありきたりな面持ちでそっぽを向きました。

 僕はフラれた。

 東野のせいです。

 その復讐の火の粉が彼女の方に飛んだのでしょうか。

 授業中になってから、彼女がまたノートを渡してきました。


 「私は何を読んでいるかで人を判断するほどアホじゃないから。むしろ読書って貪欲であるべきだと思うし」

 「そういうところが好きです」

 「は? いきなり何!? やっぱり無理。本の好みって重要だし。表では資産家でも裏では何やってるかわかんない時代だし!」

 「いえ、ロミリーのセリフですよ」

 「なっ! だから朗読すんなって言ってるじゃん!」


 いいか。チョロいギャルはこうやって転がすんだ。

 僕が昔読んだ本にそうやって書いてあった。


 一通り読んで感想を伝えた。


 「ロミリーが村の男といい感じになるってのはベタだけど、ロミオとジュリエットみたいな展開じゃなく、この男も結局美貌だけしか見てないってところが良い。ここでロミリーを救うのではなく、地獄のどん底に叩きつける。読者の予想の逆。それでもって純粋に見えた恋も結局見た目だけというジレンマ」

 「ふーん。ちゃんと読んでるじゃん。じゃあ次の話はこのまま出しちゃおうかな」

 「出す? どこにですか」

 「あ。話してなかったっけ? あたし、小説投稿してるの。まぁなんとなく……」

 「なにそれちょー意外」

 「キモいからやめろ」

 「桐谷さんが書いてるし、人気ありそう」

 「ぼちぼちある。でもその、実は自信ない。ランキングに載ってもあんまりコメント来ないし、来ても正直、よくわからない感想だし。数字はあるけど本当に評価されているのかわからないというか……」


 僕は童貞だから女子の気持ちなどわからない。

 彼女が僕に小説を見せてくる理由はわかった。

 しかし疑問だった。


 「数字があるのならば十分ということでは? 感想を付けるのも素人だ。編集者や専門家、重鎮でもない。素人だから感覚的に評価するし、感覚的にでも楽しめるなら本物だろう。でもそういうことじゃないのか」

 「そう。正直、自信ない。本屋に行って買うのとサイトで読むのは全く違う。本屋ならお店が面白さを保証してくれる。どういう評価がされたものなのか聞けばわかるし。でもサイトのはまだ誰も評価していないものだらけで……」


 彼女が説明したことを要約する。

 売り上げはその作品が何なのかがはっきりしている上で出るもの。

 PVはその作品が何なのかを調べた回数。

 もっとわかりやすく。

 サイトには誰も読んでいない小説などいくらでもある。それを読むかどうかを決めるのはなんなのだろう。中身など読まなければわからない。まずは読まれなければ意味がない。面白さなど素人が読む以前に、読まれなければわからない。

 本屋に売られる小説は少なくとも編集者、出版社で読み込んでいる。中身を評価している。

 本屋から出る数字が売り上げ。サイトから出る数字がPV。しかしPVはファーストインプレッションが多大に含まれる。読めば数字になる。たとえば間違えてクリックしても数字がつく。

 これは単なる僕の感想だが、この二つは真逆のようだ。

 本屋にある小説は女優。サイトにある小説は処女(であることが多い)。

 この表現は良くないから絶対に彼女には言わないようにしよう。

 

 「だから数字が欲しいというより、もっと別の何かをあたしは求めている気がする。それがなんなのかわからない。でもきっとそれはPVではないし、売り上げのほうが近いかもしれないけど、それでもない。崇拝されることでもない」

 「うん。そうなのか。僕もそう思う」

 

 よくわかりません。

 資本主義、、どっかの共産主義でもそうか。

 数字ばかり見ていると本質を見失うということだろうか。

 いやいや、数字が悪いというわけじゃないと思う。むしろ正確に物事を認識するには数字が必要だ。感覚で推し測っては間違える。感覚なんて日によって変わるものだ。

 生理になれば彼女の態度だって変わる。

 あ、これも言わないようにしよう。

 せめて薬物吸うとハイになるってことにしておこう。

 カナダではないのでダメでした。


 とある昼休みのことでした。

 その日は珍しく彼女の友達が見当たらなかった。

 これなら食堂に行く必要もない。

 だとしても食堂へ向かおうとしました。ルーティンを崩すと体調が悪くなる気がするのです。

 しかし彼女がふと僕に声をかけてきてやめました。

 

 「あんたは恋したことある?」


 彼女はどこか熱があるようでした。

 その熱がどこを向いているかはわかりません。

 僕かもしれないと期待できるくらいには、彼女の頬の色に吸い寄せられました。

 まるで夏に虫が樹液に吸い付くように。席に掴まりました。


 「あるのかって聞いてんの」

 「そりゃあ僕も純真なのでありますとも」

 「へー誰が好きなの?」

 「さぁ誰かな」

 「調子乗んな。ねぇ、もうすぐ夏休みじゃん――」


――僕は日陰者なので夏の太陽の輝きを知りませんでした。

 でも彼女はよく知っていたようです。


 彼女の話を聞きました。

 窓からの熱射が彼女を照らし、女神のように輝かせる、その日陰に僕がいました。

 ずっとそうでした。

 彼女の金髪が輝くのもあの太陽のせいであるのも、僕は知りませんでした。


 僕のような人間は好きな子が誰か別の男が好きになったとき、きっとそれは中身ではなく外見と動作だけで好きになったのだと疑うのです。

 そうすることで自分の心を守るのです。

 容姿には限界があるとわかっているから。

 初めから。

 生まれ、才能に必然性を照らし合わせ、納得しようとします。

 いえ、実際にそうなのです。

 恋とは夢で、砕け散るものです。

 現実直視が出来ないことを夢と言い、この世は何処まで行っても現実ですから、相応にして死ぬのです。

 しかしその必然性に心を慰めようとしても、心の痛みさえも現実に在るものです。

 だからその果てに僕のような人間はこの世を恨み、その男を恨み、浮気されただのと被害妄想するのでしょうか。


 まさか。

 イカロスが太陽に向かうことを、夜の虫が電灯に群がると表現してもいい。

 それが小説ではありませんか。

 僕は彼女がそう見えて仕方ないのです。

 そう見えて。

 仕方がないのです。

 きっと彼女にとって僕は不細工な処女で、彼は美しき処女なのでしょう。

 彼女が恋するだなんて滑稽ではありませんか。



――反省会――

長い。

そんでもって純文学に寄った。

最近、芥川の河童を読んだ影響です。

本来ならもっと軽い内容にしようと思ったのですが、ずっとこうやって書いてきたもんですからなかなか癖が抜けません。

web小説らしい読みやすい文章。つまりスマホで読める、縦で読める文章。それをやりたかったのに。


この話も感覚で書いてる部分があって、完全に全てを説明しているわけではない。だから話から何を表現したいかが薫ってくるものなのです。

そういうところが文章にはある。

抽象的に表現できるのが文章の強みで、連想から別の連想、表現からべつの哲学。筆者の考えていないことまで出てくる可能性もある。

それが面白さであると思う。

が、これはきっとwebじゃかなり制限される。

だから純文学に寄っているところがある。


反省会なのである程度。答えを書きます。嫌ならここから下を読まないことです。


一目惚れ、美貌=ファーストPV


あれ、これしかない。

つまり恋で小説を比喩した内容です。

主人公と桐谷の関係は、素人読者と作家。でありながら恋においては、桐谷も素人読者。主人公も一目惚れしているので、素人より。


処女とか淑女とかは読まれたことがある小説か否か。評価されているか否か。


小説の価値についても。

面白さとは内容、中身。

PVとはタイトル、容姿。

web小説を処女に例えると、そこには美人とブスがいる。美人ばかりみんなクリックするものだ。

ではブスとは誰だ。主人公だ。容姿がいけない。


こういうところはプラダと悪魔っぽい考え方だ。

価値を重んじるならそれなりの容姿をしてみろ。

でも一人だけを愛すなら知らん。


究極のアンチテーゼは結局、恋をすれば、本能的に人間とは、容姿に惹かれてしまうのではないかという結論。中身を連想し、過度な期待をする。

桐谷がそれだ。そしてそれに抗えない。

それを憎むかどうかはおいておいて、人間の原理なのだ。


そういった感覚を抱きながら書いていました。


ということでお疲れさん。私。

ダクソ3やろ。

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