四季創剣流の乱舞
あまりにも短めだったので加筆しました。
楽しんでいただけたら嬉しいです。
シノトは雪奈の放ってくる雪玉を避けていく。
「逃げてばかりだとやられるよ!!」
困ったなあ。計画が台無しだよ。
生徒会長の行動力に降参だよ。
「あなたとのダンスを楽しみたいのですよ」
「熱烈な口説き文句ね」
「それはどうも」
シノトは優雅な動きで避ける。
雪奈が動く。そして横一文字に刃を振った。
シノトは動こうとした。
「!」
動けなかった。
足に氷が張って動きを封じられていた。
「逃げられない、よ!!」
「っ」
刃が迫る。
赤色の横一文字が描かれる。はずだった。
金属音が鳴り響いた。
「やれやれ。恐ろしい女性ですね」
雪奈の刀の刃をシノトの抜いた刀身が受け止めていた。
「やっと。抜いてくれたわね」
「困ったことです!」
シノトは霊力を高め、狐火を使った。そして周囲の雪、自らを縛る氷を融かす。
「は!」
自由になった瞬間。回転し、その遠心力を加えた剣を振るっていった。
雪奈は突然の笛吹き狐の猛攻に防戦一方になる。
剣を弾き上げて距離をとる。
「!」
しかし。笛吹き狐は彼女を逃がさなかった。
後方に跳んだ瞬間に彼も跳躍。彼女の上を跳ぶ状態になる。
笛吹き狐は突きを放った。
雪奈は刀で軌道を逸らした。
突きはそのまま地面に刺さった。
雪奈は逃れた。と思った。
しかし。それが油断となった。
雪奈は知らなかった。四季創剣流の剣術は〝如何なる〟状態でも業に繋がられることを。
刺さった状態のお払い棒の仕込み刀。笛吹き狐はそれを支えに前回り。そしてそれと同時に柄を両手に持ち叩きつける要領で抜刀。振り下ろした。
その一撃は雪奈を吹き飛ばした。
「きゃぁ!?」
衝撃で彼女は雪の積もった地面を転がっていく。
止まった時には
「私の負け・・・・ね」
雪奈は手にしていた刀は遠くで落とし、首筋に笛吹き狐の切っ先が突きつけられていた。
この瞬間。笛吹き狐ことシノトは、学院最強を倒したのだった。
それは、学院最強の座が変わった瞬間だった。




