突然の報せ
少し短めです。
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男の手首を捻りながらシノトは店の外へと連れ出した。
「クソォ!アイデデデデデ!!」
「お、おい!早いとこやっちまおうぜ!」
店の中にいた男達も外へと出てきてシノトを囲んだ。
「この、ガキがぁ!」
一人がシノトに掴み掛かろうと動いた。
シノトは向かってくる男に自分が捻っている男を押した。
「「ガッ!?」」
二人は見事に衝突。
「テメェ!退きやがれ!」
「なんだとぉ!」
二人で言い争いが起きる。
「とんだ仲間割れだね」
それを眺めていたシノトは呆れた。
「このやろぉ!」
「お前らもこい!」
「ガキのくせにぃ」
頭、血が昇った男達は次から次とシノトに向かった。
シノトはそれを何事もないように男達を避けていた。
それが数分続いた中で、男達は息切れを起こしていた。シノトは服も乱さず、息切れも起こさずその場に立っていた。
「このぉ!」
男は懐から小さいナイフを取り出した。
(おいおい)
「くらぇ!」
シノトはナイフを回避すると男の突き出した腕に自分の腕を絡ませると前に押すように男を投げた。
「ガハァ」
これを最後にいざこざは終わった。
「クソォ!覚えていやがれ」
お決まりと言うべき台詞を吐きながら男達は立ち去っていった。
「覚えたくないなあ。あんな人達」
そんな後ろ姿をシノトはやるせない気持ちで見ていた。
「本当に悪いな。狐空の孫」
男達の一件が終わった後親方はシノトに礼を言った。
「いいですよ。これくらい、でも酷い人達でしたね」
「悪いな。最近はあんな奴らがうろちょろしてんだ。追い返しやりたいが、人数がな」
(数で勝負ってことかな)
「剣警隊に願い出たりしなかったんですか?」
「それがね。こっちの事はまったく取り合ってくれなかったんだよ」
シノトの背後から親方とは違う青年の声が響いた。
「精一さん」
「お、帰ったか」
「久しぶりシノト君。ただいま帰りました。親方」
そう言って二人にお辞儀をした。
百花 精一。
この百花屋の息子で親方の後を継ぐ青年だ。
「おう!で、どうだった」
親方の問いに精一はさっきとは違い深刻な表情に変わった。
「だめでした。それにもっとひどい事になりそうです」
「なんだ。何がどうなるんだ」
「近々、家の店に強制捜査が入るみたいなんです」
その一言に場は驚愕に包まれた。




