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見張り~シノト側

深夜の街。

いつも調査や夜の行動に使う黒い忍び装束を着ているシノトがいた。

今、彼は街の建物の一つの屋根に座っていた。

この街は昔ながらの建物も存在するが近代的なビルなどの建物も建っている。異色であり異様でもあるが何故か、マッチしている不思議な街でもある。

そして、シノトが今いるのは丁度、桔梗達が巡回している銀行のすぐ近くであった。

目的は調査と銀行荒らしの確保である。

「珠依さん、ここの担当だったのか。うん?隣の子は誰だ?」

学院では有名な美少女の一人だがシノトは知らない。

もし、ここにアキトがいれば呆れられ、彼女について力説されていたことだろう。

シノトは銀行の様子を見ていた。

午前0時。

一向に何も起きない。

「さて、まだかなあ?それともここじゃないのか」

シノトがそんな事を考え出した時、シノトの鼻が何かを嗅ぎとった。

シノトは妖狐で狐であるため嗅覚が人より優れていた。

「この匂い、火薬・・・まさか!」

シノトが叫び匂いのする方を見た瞬間。

建物の一つが爆発した。

銀行の目の前の建物が爆発した建物からは黒い煙が上がっていた。そして、ガソリンか何かを撒いてあったのか今度は建物の内部から火が上がった。

下を見ると火事に気づいた人達が慌ただしく動いていた。さらに銀行を警備している剣警隊の人達も動揺していた。


「これは酷いな、大丈夫かな」

心配して自分が動こうかと思っていたが消防車のサイレンが響くのを聞いてシノトはホッとして自分が動くのを止めた。

しかし、シノトはすぐさまある疑問に気づいた。

「変だなあ、あれだけの火事なのに」


人が焼けるような匂いがしない。


そしていくらなんでも火事にしてはでかすぎていた。さらにシノトが最初にかぎとった〝火薬〟の匂い。そして、爆発の後の火事。さらにあそこを爆破する理由が見当たらない。

シノトはその時にガソリンらしい匂いを嗅ぎとっていた。

そして、何より。


都合が良すぎる。


剣警隊が巡回している時に火事が発生する。そして、〝銀行の目の前で〟。

少し考えていたシノトはもしやと思い、銀行の方の隣の建物に飛び移った。そして、銀行の裏側を見た。

そして、シノトは見た。

裏口から出る五~六人の集団が大きなバッグを持って出ていく姿を。

「成る程、そう言う事か」

シノトは獲物を見つけた狐のような笑みを浮かべ素早く、驚きの跳躍力で屋根を跳んでいき集団の後を追っていった。



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