その名は、笛吹き狐
次の日の朝の教室。
多くの生徒がワイワイと話をしている。いつもの風景である。そしていつもと同じく、シノトは寝ていた。
「シノト!シノト!」
アキトが興奮しながらシノトを呼んだ。
「どうしたの?朝早くから」
眠たそうに答える。
「今日な、例の〝辻斬り〟が捕まったんだよ!」
説明が力強く、話された。
アキトの話だと犯人は華族の一人で、剣警隊の何人だったらしくさらに、襲われたという情報を流したのもそいつらでその記事を書いた記者も息のかかった奴だったらしい。
「ふ~ん」
「それだけかよ。もっと驚けよ。この件、街中の話題なんだぞ」
ほとんど無反応のシノトに呆れるアキト。
「それに、この件にはな。もうひとつ〝おもしろい話〟があるんだよ」
「それは、どういう事ですか」
「おっ、食いつきましたね!巫女様も」
話を聞いてやってきた桔梗が聞いてきた。
「いいですから。はやく」
桔梗はアキトを一蹴。
「へいへい、実はな、辻斬り達を捕まえたのは剣警隊じゃあないらしいんだよ」
「それはどういう?」
「それがな、捕らえられた奴らの証言らしいんだけどさ」
「笛を吹く狐の面をつけた奴にやられたって言っているんだ」
「!?」
「笛を吹く狐の面?」
桔梗は首をかしげる。
「でな、新聞社ではな、そいつの事を〝闇の裁定者〟〝笛吹き狐〟と新聞社は取り上げてんだよ」
「へぇー」
桔梗は多少、関心と驚きの混じった声を出した。
「それでな、剣警隊や報道陣は情報集めに躍起になっているのさ」
アキトはたんたんとしゃべる。
「狐空さん、少し、強張っていますよ?」
桔梗の指摘にシノトはドキッとしたが
「大丈夫ですよ」と返した。
桔梗はまだ、納得していなかったがすぐに、笑顔を返してきた。
その笑顔に違う意味でドキッとした。
(笛吹き狐か・・・・・・)
シノトは、そんな話を聞きながら内心、ドキッとしたが笑っていた。理由は新聞が載せたその名前を気に入ったからだ。
しかし、シノトはすぐに、その笑みを消すと真面目な顔になり、これからの事を考える。
(始まったんだ、僕の戦いが)
シノトは改めて、自分が進む、道を強く、認識し。静かに覚悟を決めた。
やっと、ここまで、きました。最後まで、読んでくださった人達には感謝します。これからも書いていくつもりです。感想や御意見、
待っています。




