3
シノトは久し振りに会う祖母におもわず年寄りににやわない感想を内心で呟いていた。
本当に年寄りなのかな。
シノトの前にいるのは老婆ではなく。
美しい少女がそこにいた。
シノトの祖母は美しい女性(!?)である。頭に雪が積もったような美しく白い純白な長い髪を伸ばし、髪と同じような白い着物を着こなしている。しかし、見た目はシノトより年下に見える少女の姿をしていた。しかし、年齢は祖父と同じくらいなのである。
「シノト、お前。失礼なこと考えてなかったかい?」
「そ、そんなことないよ」
「本当に?」
祖母は魅惑的な笑みをシノトに向ける。
うわっ、まずい。シノトは無意識に後ずさっていた。
シノトの祖母はかつて、祖父に出会うまでは多くの男から求婚されそして多くの男をけってきた女性であった。
少女の姿をしたお婆ちゃんに求婚ってとシノトはいつも変なふうに考えてしまいつくづくシノトは祖父を見て二人はどうやって結ばれたんだろうと思っている。
「何をしとんじゃシノト。まあ、婆さんの魅力では仕方がないかのう」
祖父は顎に手をあててうん、うんと頷いていた。
「まあ、秋清様」
祖母は祖父の言葉に微笑む。
祖母は祖父のことを秋清様と呼んでいて今時に見れば珍しい呼び方である。しかし、祖父は気にせず祖母の隣に腰をおろした。
「婆さんや、今日はな孫が、わしらの仕事を〝引き継いだ〟のじゃよ」
「まあ」
祖母は両手を口を覆って目を丸くして驚いた。
「それは嬉しいような嬉しくないような」
それから心配そうに呟いた。
「大丈夫だよ。おばあちゃん」
シノトは安心させるように言う。
「そう?」
祖母はまだ納得がいかない顔をする。
「よし!」
しかし、祖母は声をあげ、立ち上がった。
「悩んでもしょうがない!今日はパァーといきましょう!」
(おばあちゃんらしいな)
祖母は見た目は少女だがそれも相まってどんな時も明るく、おしとやかで夫である秋清や家族を今まで支えてきたのだ。
「孫よ、今夜は大丈夫なのか?」
「うん、寮に制限はないしね」
「なら、久し振りに食ってゆけばよい」
祖父は嬉しそうに言った。




