↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
女神に騙され異世界へ!貰ったチートは欠陥品の詰め合わせでした。〜雑魚い俺には努力が必須ですが、大成するのは間違いなさそうです〜  作者: ゴローさん
第六章 シュタット再訪

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

78/86

第78話 モヤる

「っと、まぁそんな感じだな。」


レオと別れた俺は、ゾフィーの家に戻り、みんなに情報を共有する。


「ふむ、もはや死兵だね。」


話を聞いていたゾフィーが、そんな言葉を漏らす。


紙幣?


『……そうね。』


ゾフィーの言葉にそう返答するフレイヤ。


「そこまでの覚悟とは、殉教者ですね。」


そして変な言葉で追いかけるフレイ。

準強者?ちょっと失礼じゃない?


「アキーラくん、意味わかってる?」


「わかってると思う?」


「私は思ってないよ。」

『ワタシも。』

「私もですね。」


「お前ら俺を仲間外れにして楽しいか?」


お前らの血は何色だ?おい。


「あはは、ごめんごめん。つまり私が言いたいのは、彼は捨て駒になることを理解してアキーラくんを待ってたんじゃないか、ってことだよ。」


「捨て駒?なんで?」


『申し訳ないけど、レオじゃ邪神には勝てない。でもその代わり、負けることもない。』


「そうだね、なぜならいくら殺しても次の日には復活するから。あ、もし宿屋が破壊された場合はどうなるんだろう?」


『その場合は、その前の地点からの復活ね。』


「なら、彼を殺し切ることは不可能に近い。」


なるほどね。

つまり何度も殺される前提で、邪神に体当たりしてたわけね。


……いや、ゲームじゃないんだぞ?しかも、その記憶はないんだろ?怖くならないのか?


『あの子は、本当にワタシとの約束を守ってくれたのね……。』


「ああ?約束?レオとフレイヤが?」


『うん、ワタシ死にかけてるじゃない?』


言い方軽いなぁ……。


『まぁ、それで半ば絶望してたのよね。アンタのときは振り切ってたけど。あのときはまだ力も残ってて、それでも勝てなくて、いい加減ヤバいって思ってて、それで、かなりぶつけちゃったのよね。無茶なお願いを。』


なるほど。

約束したから、ね。


『そこからアンタを呼んで、アンタを見守ってる間も、邪神の足止めをしつづけてくれた。会ったらお礼言わないとね。』


そうか。


「じゃあ今度は、俺らがレオを助けないとな。」


『そうね。頼むわよアキーラ。』


よし、頑張るか。


「あ、そうだゾフィー。木剣貸してくれよ。」


「ん?庭の倉庫にあるから、好きなだけ使っていいよ。何するの?」


「素振り。」


「……アキーラくんは、相変わらずだねぇ。」


「落ち着かねぇからな。なんかやらねぇと。んじゃ、庭も借りるよ。」


みんなの期待が乗っかってるからね。

ちょっとでも何かしないとやってられない。


ゾフィー邸の庭は広い。

つーか久しぶりなのに芝生も生え揃ってるな。

さすがゾフィー。これが金持ちか。


「って、言ってる場合じゃねぇな。やることやろっと。」


倉庫から持ってきた木剣を正眼に構える。

何度もやってきた基本中の基本。


「ふぅーーー……。」


大きく息を吐く。

全部、全部。

空っぽになるまで、不安も、期待も全部だ。


「すぅーーー……。」


そして吸う。

背負う。受ける。俺が選んだんだ。

大丈夫だ。やれる。やる。


「はぁっ!!」


乾坤一擲。気合の入った振り下ろしは強烈な風を生み出し、草木を揺らす。


ダメだ。

まだ足りない。

もっと。


「はぁっ!」


もっと。

もっと研ぎ澄まさないと。


この一振りで、一体どれだけの経験値が入っているのか、もうわからない。

確かなのは、剣術Lvは100に到達してること。

そして、それは邪神も同じということだ。


どうやって勝てばいいのか、糸口が見えないまま闇雲に剣を振るう。


結局俺は、邪神に勝てるのだろうか。


あいつも俺がここにいることに気付いているだろう。

こうしている瞬間にも、後ろに現れるんじゃないか。


きっと邪神はそんなことをしない。

つまらないから。


俺はあいつに、生かされている。


「くそ、考えが悪い方に行ってるな。」


誰に言うでもない独り言は、誰にも聞かれないまま風に流れていく。


何とかする。

何とかなる。


必ず、きっと、多分。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。