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女神に騙され異世界へ!貰ったチートは欠陥品の詰め合わせでした。〜雑魚い俺には努力が必須ですが、大成するのは間違いなさそうです〜  作者: ゴローさん
第五章 傲慢帝国(帝国編)

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第71話 Lv100同士

「おらああああああ!!」


死を運ぶ暴風が、俺目掛けて一直線にやってくる。


技術も何もない、単純な暴力の塊。


───見えてる、見えてるけど!!


反応が、間に合わねぇ!!


「うおおおおお!!」


心眼、気配感知、危険感知、反射速度、バランス感覚強化。

今まで手に入れたスキルを総動員して、迫りくる脅威へと対応する。


ただの振り下ろし。

肩に担いだ大剣を、上から下に振り下ろしただけ。

たったそれだけの攻撃を、命懸けで捌く。


必死で剣を抜き、振り下ろされた剣の腹を左から右へと叩く。


ほんの僅かだけ、剣の軌道がズレる。


それのおかげで、俺は今立っている。


───ここまで、力の差があるのかよ。


相手との力の差を痛感していると、張り詰めた殺気が緩む。


「ほぉ、口だけじゃねぇ。動きは鈍いが、反応が異常にいい、のか?低ステータスをスキルで補ってるタイプか。お前みたいな奴は油断ならねぇからなぁ。ただ強いだけの奴よりよっぽどおもしれぇ。」


……なんだ?いずれにしてもチャンスか?


「へぇ〜。そういうお前は、相当な高Lvだよなぁ?俺全然上がらねぇから羨ましいわ。」


「ははは!!そりゃお前、才能の差だな!!俺は経験値1000倍を女神からもらった!!しかも剣術に身体強化はLvマックス!100だ!!リスクゼロで爆速Lvアップ!!正にテンプレチートだ。羨ましいか?お前も、いや、……お前は転移者か?」


「あら、わかる?そうそう、この間この世界に来たばかりだよ、先輩。俺も初めは経験値1000倍って言ったんだけどね。貰えなかったよ。」


「ははは!!それで俺と戦うか!!お前も相当なチートをもらったんだろうが、俺の積み重ねた時間は俺を裏切らねぇ!さぁ、中ボスらしく、そこそこ抗ってから死ねよ。」


自分の言葉が通じるのが心底嬉しいのか。

楽しそうに笑うカイン。


やりにくいったらねぇよ。


「まぁまぁ先輩。もっと、楽しもうよ。」


「俺はLv上げきってから物理で殴るのが好きなんだよ。こっちはダメージ受けずに完封してフルボッコ。俺はRPGは得意なんだ。」


「そりゃ見解の相違だな。俺は低Lvクリアの方が好きなんだよね。」


「はは、そりゃコンテニュー前提の采配だろ?ここはやり直し無しの現実だぜ?」


「あ〜、それなら確かにそうするなぁ。先輩さすがっすね。」


「そうだろぉ!?お前もそう思うよな!!………はぁ、お前が邪神側じゃなければ、友達になれたのによぉ。ダメだなこれ以上は情が湧いちまう。じゃあ、殺り合おうや。」


カインの雰囲気が変わる。

さっきまでの、半ば緩んだ空気はどこかへ消し飛んだ。


先程よりも濃くなった殺気と威圧。

まだ、底じゃねえのかよ。


「ほれ、行くぞ。」


───くる!!


初手は、さっきと同じ振り下ろし。


今度は躱す!!


上から下へと振り下ろされる剣と距離を取りつつ、抜き胴の要領で脇腹を斬りつける──


「しゃらくせえ!!」


そのはずだったが、直前に大剣はその軌道を縦から横へと変えて、俺の体を打ち据えようと迫る。


「クソがよ!!」


脇腹への斬撃を中止して、体を回転させながら大剣をいなす。


一撃でも食らえば、Lv差からして戦闘不能だろう。


全部躱し切る!!


「へへ、面白え奴だ。じゃあこれはどうだぁ!?」


両手をムチのようにしならせながら斬りつけてくるカイン。


不規則な剣の動きに惑わされそうになるが、


─────ここだ!!


心眼で捉えた一瞬の隙を逃さず、相手の小手へ一撃を見舞う。


体重の乗っていない軽い一撃だったが、それなりに痛いだろ。


「いってぇ……。てめぇ、その動きはなんだ?俺の知らねえスキルを持ってるな?そういうチートか?」


「バカ言うなよ、これは俺が実力で取った、俺のスキルだよ。お前と一緒にすんな。」


「………ま、バカ正直に言う奴はいねえわな。だけどな……、ヒール。今の一撃なんて、無いのと同じだぜ?」


当たり前のように、自身のケガを回復させてしまう。


「回復魔法も使えんのかよ。ズルいだろ。」


「それがチートだろ?お前も持ってるカードを駆使して戦えよ。………まだ隠してんだろ?」


「あいにくと、まともなチートがもらえなかったんでね。もう出尽くしてるよ!」


「じゃあ革命でも起こすんだな!!」


「もうやってるよ!!」


今度はこっちからだ。


剣のリーチは相手の方が上なら、奴の懐に潜り込む!!


奴に向かって一直線に突っ込み、雑な一撃を誘発させる。


俺がバカみたいに突撃するのを見て、嬉しそうに剣を横薙ぎにしてくるカイン。

その動きにフェイントは無く、故にわかりやすい。


やっぱり、戦う事に慣れてない。

いや、これで十分だったんだろう。

圧倒的なステータスで、殴る。

敵は死ぬ、以上。


カインにとってはそれだけの話だったのだろう。


だけど、それじゃあ、俺には届かねえよ!!


雑に振られた横振りの剣をリーチギリギリで止まり、躱す。

自分の腹の数cm前を剣が横切り、嫌な汗が背中を伝う。


俺の回避に慌てて剣を切り返し、もう一度横薙ぎを放つカイン。


だが、急いで撃たれたその攻撃には先程の鋭さはない。


今度は一気に奴の懐まで入り込み、剣の柄を奴の両手ごと斬る。


「あがっ!?」


柄ごと真っ二つだ。

もう剣は握れねぇだろ!!


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