第58話 ハレンチゾフィーめ!
『アハッ…、く、くく…、お、俺の、俺の領域!!ダメ!ムリだわ!!アハハハハハ!!!』
さっきまで消えていたフレイヤが、ゾフィーの暴露を聞いていたのか大笑いしながら現れる、
「やめろよぉ!!」
なんでゾフィー覗いてんの!?
いや、確かに度々お風呂に突撃してきてたけどさぁ!!
気配感知だってしてたのに……。
「アキーラ君、これでも私、気配遮断にはかなーり、自信があるんだよね。」
っ!
き、貴様あああああ!!
確信犯じゃねぇか!!
「え、ゾフィー様、アキ様とお風呂をご一緒に…?」
フレイが驚愕!って顔で呟く。
今そこ大事か?
「ああ、裸の付き合いは慣れたものさ。……一度も手は出してくれないけど。ねぇ?」
そう言いながら流し目をするゾフィー。
ぐぬぬぬ!
かわいいからって!かわいいからっって!
もうリンリンのHPはゼロよぉ!!
「いや、さっきのすごくない?」
「お前あれできる?」
「目で追えても体が追いつかんわ。無理無理。」
「だよなぁ。」
騎士達がこちらを遠巻きにしながらブツブツ言ってる。
あ、あそこがいい。
俺もそっちに混ぜてくれぇ。
『フヒヒヒ……、あー、おかしかった!アキーラ、アンタやるわねぇ。んふっ!』
「いつまで笑ってんだテメーは。いい加減にしろよなぁ!次はどーすんのさ!」
『ンフフ、後はそうねぇ、基本的には今覚えたスキルを鍛え続ければいいわよ。常に使うことでかなーり強くなれるはず。それと、剣術スキルを極めることかしら?』
えぇ、ってことは…。
『素振りよ!』
「素振りだね!」
「素振りですね!」
もうやだぁ!
なんでそこで3人揃うんだよぉ!
「とりあえずさぁ、剣術上げるのはもう諦めてるんだけど、それだけでいいん?他も上げた方がよくない?」
『まぁ、それはおいおいね。とりあえず、アンタにはエルザが打ってくれた立派な剣があるんだから。まずは浮気せずに剣術スキル上げなさい。』
まぁ、それもそうか。
この剣には色々お世話になってるもんな。
今更浮気も失礼か。
『それで、剣術スキルを極めたら、ちょっと旅に出てもらいたいのよね。』
「ん?構わんけど、なんで?」
『ちらっと前にも言ったと思うけど、この千年で散々邪神に負け続けてきたからね。正直もう、アイツを倒して終わりって状態じゃないのよ。世界が歪みきってる。…できれば世界のバランスを戻すことも、同時に進めてほしい。』
「えぇ、でもそれ絶対邪神にバレるよな?大丈夫なん?」
『まぁバレるでしょうね。それにバレたら絶対に邪魔してくる。でも、アイツにとってはこれはゲームだし、アンタを気に入ってる。』
「ふむ、つまりアキーラ君を餌に邪神の力を削ごうってことかな?女神様も中々面白いことを考えるね。」
『背に腹は変えられないからね。邪神を一度倒して終わりじゃないなら、最終決戦はできるだけ長引かせる。こっちが強くなり、アイツが弱った時が勝負。問題は…。』
「邪神がそこまで待ってくれるか、か。」
俺がそう言った途端、みんなが黙る。
あれ?違う?
「ふふ、合ってるよ。アキーラ君。今のはそういう意味じゃないよ。」
「け、結局相手次第、ってこと、ですよね?」
『ま、そうね。でも今から殴り込みに行く意味もないし、これでいいと思うわよ。』
とりあえず、相手の出方次第なら深く考えても仕方ない。
「じゃ、俺はとりあえず素振りしてくるわ。」
そう言ってみんなから距離をとる。
「あ、待ってアキーラ君!回数数えさせて〜♪」
まぁゾフィーは付いてくるわな。
さて、素振り頑張りますか。
あ、そーれ!残!心!残!心!
『…フレイ、わかってるわね?もしものときは…。』
「はい。私の全ては、元より女神様のために。」
2人の会話は、素振りの音にかき消されて俺の耳には届かなかった。




