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女神に騙され異世界へ!貰ったチートは欠陥品の詰め合わせでした。〜雑魚い俺には努力が必須ですが、大成するのは間違いなさそうです〜  作者: ゴローさん
第四章 リンリン強化合宿(修行編)

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第57話 俺の領域

「痛い痛い痛い痛い痛い!!」


俺は今!

教会騎士様の!

ご協力の下!

石を投げられている!


「ぬぁ!うぉ!ぐ!あだ!ちょ、まっ、待ってぇ!」


「一旦ストップ!一旦ストップでーす!……はい、回復しますよー!」


横で見ていたフレイの制止の声で、ピタッと止まる騎士達。


とてとて走ってくる聖女に念の為確認する。


「……なぁ、この訓練、ほんとに意味あんの?」


「何を仰いますか!これは、ありとあらゆる体勢で石を避け、避けられないものは剣で弾く!最高に効率的な訓練ですよ!!」


あ、はい。

リョーカイです。


『スキルは覚えただけじゃ、使いこなしたとは言えないからねー。頑張ってLv上げしなさいな。』


女神フレイヤが俺の周りでぷかぷか浮きながら言ってくる。


でもちょっとこれは、スパルタ過ぎん?

頭とか血が出てるよ?


「アキーラ君はこれくらい詰め込んだ方が、伸びるよ。とりあえずLv上げよう?」


いつもは甘やかしてくれるゾフィーもスキルが絡むとこれだ。


「はぁ、しゃーないか。じゃあもっかい!お願いしまっす!」


そう言った瞬間、休んでいた騎士達から殺気があがる。


「一応聞くけど、怨みとか込めてないよね?」


………。


騎士達は無言で大きく振りかぶり、石を投げつけてくる!


やっぱ込めてるよね!?

ねぇ!!


「よっ!」


1個目は余裕だ。

反射速度を意識しながら、顔に飛んでくる石を首を動かして避ける。

……急所狙い?


2個目、これもまだいける。

剣を持つ右手首を狙った石を腕を上げることで躱す。


3個目、まだ、大丈夫。

左太もも直撃コースを腰を回すことで回転しながらいなす。


4個目、ちょっとずつ、余裕が削られてくる。

右肩付近の石を、さっき上げた剣で、切り落とす。


5個目──

痛ぇ!

重心の乗った右足が動かせず、膝に石が当たる。


こうなるともう、ジリ貧だ。


3個に1個くらいは当たったり掠ったり。

それがそのうち2個になり3個になり、終いには。


「痛い痛い痛い痛い痛い痛い!!」


「ストップでーす!一旦仕切り直しましょー!」


……………こうして止められる。


さっきからこの繰り返しだ。


「ほい!回復オッケーです!!……アキ様?大丈夫ですか?」


俺の表情を見たフレイが、珍しく心配してくる。


「ああ、大丈夫、だけど。こんなんで俺、邪神に勝てんのかな?」


「それは…。」


『今のアンタじゃ無理よー。アンタの持ち味は後半の爆発的成長にあるんだから、悩んでないで頑張りなさい。』


あいつ段々煽り戻ってきてない?

今からでもクーリングオフしたいんですけど。


でもまぁ、俺のスキルを考えれば、妥当な指摘か……、ムカつくことに。



「あー!!難しいこと考えるの嫌い!やったるわぁ!!」


「お!その調子ですよ!アキ様!さすが、女神様に、愛されたお方です!」


『だだだだ誰がそんなこと言ったのよ!!』


「ひぃ!!で、でも、非常に仲睦まじくお見えに……。」


「え?なんなん。お前俺のこと好きなんか?ん?」


『〜〜っ!!知るか!アホー!』


あ、消えた。


あいつ煽ってくるくせに煽られるの苦手だよなぁ。

そういうところ邪神にも突かれてんじゃね?

知らんけど。


「アキーラ君、アキーラ君、今使ってるのって、バランス感覚と反射速度?」


「え?うん。そうだよ。今はそれの訓練じゃん?」


「え?アキ様、その2つしか使ってないんですか?なんで!?身体強化は!?気配感知は!?」


なんだ、なんだ。

周りで話を聞いていた騎士達も急にざわつき始めた。


「マジで?それであれ?」

「え?やばくない?なんであんな動けんの?」

「俺2個目くらいで当たるわ。」

「わかる。」


「なんだ!?俺なんかしたの?」


「アキーラ君、皆は君が普通に身体強化や気配感知、なんなら心眼も使ってると思ってたんだよ。って言うか教会騎士も身体強化使ってるでしょ?」


「いや、それはそういうもんなのかと。」


「……アキーラ君が常識ないって、わかってたつもりだったけど。まだまだ甘かったよ。」


「そうですよ、アキ様。下手したら死にますからね!死んだら治せません!」


フレイはちょっとズレてない?

死ぬこと以外はセーフなん?


「私は身も心も女神様に捧げていますので!!」


「きいてないよ?」


「ふふふ、とりあえず今使えるやつは全部使ってみてよ。……楽しみにしてるよ。」




そこまで言って、離れていく2人。


騎士達も気を取り直して、スタンバイしている。


「うーん、とりあえずやってみるか。」


身体強化、オン

気配感知、オン

危険感知、オン

心眼、オン


「いきますよぉー!!はじめぇぇぇ!!」


フレイの合図を切っ掛けに、騎士達が石を投げ始める。


ん?これって……。


1人目が投げた石はお腹の辺りに飛んでくる。

右肩を引いて、体を半身にする。


2個目、左足首か。

これも、足をずらして躱す。


3個目、左肩。

上半身を反らす。


4個目、うーん。

そこで、躱すのをやめた。


もうこれ、そんなんじゃなかったわ。


「アキ様!?危な──」


気配感知で、だいたいの石の位置は把握している。

自分に当たりそうな石は危険感知が教えてくれる。

俺はそれだけを、ただ体の反射に任せてバランスを気にせず切り落とせばいい。

それだけの時間は心眼が与えてくれる。


カカカカカカカカッ!


石は剣に阻まれて、俺に届くことはない。


「この3mの範囲は、俺の領域だ。ってな?」


ふっ、決まった…。


「あ!アキーラ君!それこの前宿屋で練習してたやつ!?1人でお風呂でやってたやつだよね!?ねぇ!」


「なんでそういうこというの?」

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