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女神に騙され異世界へ!貰ったチートは欠陥品の詰め合わせでした。〜雑魚い俺には努力が必須ですが、大成するのは間違いなさそうです〜  作者: ゴローさん
第四章 リンリン強化合宿(修行編)

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第56話 アルティメットリンリン!爆誕!

「むーん、これで、大丈夫です!」


俺の右手を見ながら、フレイがそう言う。

回復魔法ってスゴイな、痛みが完全に引いたわ。


「サンキュー……って、何か素直に言いにくいなぁ。」


「む!何でですか!こんなに効率的なのに!」


「やっぱ忘れてない?人の心。」


「御神託ですから♪」


そう言って、輝くような眩しい笑顔を向けるフレイ。

……ハイライトさえあればなぁ。


「さてさて、アキ様。次ですよ!バランス感覚の番です!」


「やっぱ続くよなぁ。」


「御神託ですから♪」


ハイライトなくすのやめーや。



「おい!押すなって!バカ!フリじゃない!おい!」


「ダメでーす!それ!それ!」


俺は今、5mはある棒の上に立っている。

足を揃えてギリギリ立てるくらいの太さだ。


それをフレイは下から押している。


「あ!おい!落ちる!バカ!!」


「ほい!ほい!ほい!1回くらいなら落ちても死にません!死ななければ大丈夫です!」


「大丈夫じゃねぇよ!!落ちたらただの事故じゃねーか!!あ、うああああああ!!」


ズドーン!


そう騒ぎながら落ちる。


「ぐえっ!」


何とか空中で体を回して背中から地面に落ちる。


肺の中の空気が一気に出ていってしまったような感覚に、呼吸が詰まる。


頭だけは何とか守ってるけど、マジで辛い……。


「はっ、はっ、はっ、お、おぇぇぇ。」


「回復回復ぅ!!」


そう言いながらフレイが俺に回復魔法をかける。


すると、背中の激痛や吐き気が収まっていく。

が、疲労感はなくならない…。


「ああ…、これ、まだやんの?」


「スキルは取れましたか!?」


「それは…、まだ、だけど。」


「じゃあもっかい行きましょう!!」


だ、だよねぇ。

目のハイライトないもん。

神託だもんね?

わかってたよぅ…。



「ふぅ、ふぅ、ふぅ…。」


両手を横に広げて、棒の上に立つ。


フレイが動かさなければ、立つこと自体は出来るようになってきた、かな?


「じゃあ、行きますよー!そぅれぃ!」


ドゴォ!


そう言いながらフレイは棒を思いっきり殴ってくる。

あいつの手も痛いだろうに、ニッコニコだ。


「う、ぐ、おぉ…っとぉ!」


ユラユラ揺れている棒の上で、必死にバランスを取る。


初めよりは確実に良くなっているが、まだスキルは取れない。


「それ!それ!そーれぃ!!」


ドゴォ!

ドゴォ!

ドゴォーン!!


フレイの腰の入ったドツキが、容赦なく棒に叩き込まれる。


「う、う、うわ、あああああああ!!」


急に崩れたバランスを立て直せず、そのまま体が空中に投げ出される。


「おああああああ!ち、ちくしょー!!」


凄い勢いで近付く地面。


頭だけは守ろうと、体を必死にひねる。


ズドン!!


「ぐっ、がぁ…。ち、くしょう。」


【頑丈Lv1を取得しました】


そ、そっちじゃ、ねぇよ……。


ススッ

パァァァァァ


もうフレイも何も言わずに回復してくる。


………。

……………。

……………………。


「ああああああああ!!やるよ!!やってやるよ!!やりゃいーんだろうが!!」


「お!アキ様!その調子ですよー!!がんばれがんばれ♪」


「黙らっしゃい!!俺を上に連れて行けええええ!!」



そのままの勢いで棒の上に立った俺!

もう絶対に落ちん!!

来いや!フレイこいオラ!!


「行きますよー!!……オラァ!!!!」


ドゴォォォォ!!


「うおおおおおおおお!!」


さっきまで以上の勢いで棒を殴るフレイ。


倒れる直前まで棒が傾いていく。


必死に棒とは反対側へと体を動かしていた、その時。


【バランス感覚強化Lv1を取得しました】



あ、ここだわ。

スキルを手に入れた瞬間、自分がいるべき場所が、点で見えた。


この点の上に体を乗せて…ここだ。


ここなら、落ちない。


不安定の中の安定。

俺はそれを手に入れた。


棒の上は、俺にとって、地面と何ら変わらない。


そのまま、腰の剣に手を伸ばす。


そんな余裕が無かったのが、嘘みたいだ。


スゥゥゥゥ──

スパァァァァン!


斜めに倒れる直前の棒の上で、いつものように剣を振るう。


──いつもの、ように。



一瞬の静寂の後、フレイが興奮して叫ぶ。


「お、おおおおお!!アキ様!やりました!?やりましたね!?やったー!!」


ドゴォ!!


興奮したフレイがトドメとばかりに棒を殴る。


おいおい!

ま、問題ないか。


反射速度とバランス感覚が強化された今、崩れる事はない。


倒れていく棒の上でバランスを取り、地面と接触する瞬間を見極めて、跳ぶ。


──トッ


俺は静かに、着地した。


「ははははは!!無敵!アルティメットリンリン、爆誕じゃー!!」


もう俺を傷つけることは誰にも敵わんぞ!!


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