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女神に騙され異世界へ!貰ったチートは欠陥品の詰め合わせでした。〜雑魚い俺には努力が必須ですが、大成するのは間違いなさそうです〜  作者: ゴローさん
第三章 女神復活(神国編)

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第50話 観光はまた今度。

「とはいえ、ポーズも必要だ。今日休んだら、観光がてら聞き込みでもしようか。」


観光!!

今は聖堂が修復されるのを待つだけだし、アリだな!


「それ、さんせーい!楽しみだぜー!」


久しぶりに踊る?踊っちゃえ!ヘイ!

ミュージックカモン!


指をパッチン鳴らしながら、ソウルに従いビートを刻む。

今宵、フロアは眠らない…!!


「ふふふ、楽しそうだねぇ。…ほんと、生きててよかったよ。」


楽しいぞー!!

シリアスはコリゴリじゃー!




「シスターが消えた?」


俺達は教会本部へ移動し、そこで下働きをしている女性と話をしていた。


「ええ、そうなんです。半年ほど前に入信したばかりの子なんですが、昨日から姿が見えず…。皆で手分けをして探しているのですが、未だ発見されていない状態でして。」


「ふーむ。リサが来たという時期とはズレているが…。何か関係あるのかな?どう思う?アキーラ君。」


「これだけじゃ、なんともだなぁ。ゾフィーの言うとおり、関係なさそうには聞こえるが…。なぁ、他にその子について知ってることないか?」


「うーん、あの子は教皇様のお世話係をしていまして、私達とはあまり接点が無くてですね。教皇様の事で心を痛めているのだと、心配しているのですが…。最悪の事態となる前に、見つけていただけないでしょうか。」


「なぁ、ゾフィー。」


「うーん、観光は難しいかもねぇ。お嬢さん、もう少し詳しく知りたいんだけど、誰なら知ってるかな?」


「え、ええと、それでしたら、教皇様方のお世話をする者に聞けば、何か知ってるかもしれません。」


ああ、あそこか。フレイと一緒に通ったな。


「ゾフィー、そこなら俺がわかる。行ってみよう。」


「おお、アキーラ君がいつになく積極的だ…!私にもそれくらい来てもいいよ?」


「何言ってんだよ、いくぞー。」


「あ、待ちなよー!」




そうして、フレイの言うところの、エライ人専用エリアへとやって来た俺達。


とりあえずは女中さんに話を聞くか。


──キャアアアアア!!


っ!!奥から女性の悲鳴!?

と思ったときにはゾフィーは既に走り出していた。


心眼使ってる俺より速いってなに!?


そう思いながら、ゾフィーの後を追う。


「これは…!」


教皇の部屋を覗くゾフィーの声に緊張感が走っている。


俺は走るのをやめ、腰の剣に手を伸ばしながら近付いていく。


「…ゾフィー。何があった。」


「アキーラ君、これは…。どうやら観光は諦めたほうが良さそうだね。」


「……だな。」


そこには辺り一面血の海と化した部屋と、傷一つないキレイな体で横たわっている、シスターの死体だった。



「…さて。そこの君、何があったか話してくれるかな?」


「は、はい…。わ、私が教皇様の部屋を、掃除しようと思いドアを開けたら、こ、ここ、こうなって…。」


かなり動揺してるな。

無理もないか。


「ふむ、この部屋に最後に入ったのは、誰で、いつかな?」


「き、昨日までは、そ、そこの彼女が…、でも、今日は居ないからって、私が代わりに…。で、でも、私はやってない!!信じてください!!」


あ、自分が疑われるんじゃないかって、焦ってるのか。


うーん。


「ほ、ほほ、本当なんです!わ、私じゃ、私じゃない!」


「……アキーラ君、どうやら彼女は無関係みたいだ。部屋を調べてみよう。お嬢さん、辛いことを聞いたね。」


ゾフィーは何かを感じ取ったのか、彼女を無関係だと断じた。俺も特に反論はない。

続けよう。


二人で部屋に入る。

こんなことしていいのかは知らんが、リサに繋がる可能性もある手前、アクド枢機卿も怒らないだろう。


「しかし、見れば見るほどキレイだな。」


「む、私にも言ってくれたまえよ。」


「そういう意味じゃねーよ。って、これは…?」


シスターの両手に、何かが握られている。


手を開いて見ると、手のひらに収まるサイズのアクセサリのようだ。


「これ…、翼と、冠と、トゲ…?」


翼と冠を、トゲが締め付けるように、覆うようにして巻き付いている。


「ふむ。翼と冠は、女神教のシンボルだね。トゲは…否定?いや、拒絶かな?」


否定か拒絶か…。

女神教を否定するもの…、っ!それって!!


「ゾフィー!!これは…邪神の!」


「もしかすると、とんでもない手がかりかもねぇ。少なくとも反女神派だろう。問題はこれを、彼女が自分の意志で握っていたのか、だけど…。」


うーん、うん?でもそれ、あれじゃね?


「ゾフィー。それさ、多分だけど、死んでから持たされたんじゃないかな。」


「ん?どうしてそう思うんだい?」


「なんつーか、持ったまま死ぬならさ、普通はもっと握りしめちゃうんじゃないかなって。でも、ほら。」


俺はシスターの腕を持ち上げてみせる。


「力も入ってないから、簡単に取れたし…。何より手にトゲが刺さった跡が無かった。」


「なるほど…。犯人は殺害後にこのアクセサリーを死体に握らせた。つまり…。」


「女神教への、宣戦布告じゃね?」


空気が張り詰める。

そりゃそうだ。


ここは曲がりなりにも神国の首都である神都フレイヤ。

女神教の総本山たる教会、そのトップである教皇の部屋なのだ。

誰にも気付かれずに入り、

部屋を血まみれにして、

出ていく?


いくらなんでもそんな事出来るのか?


「……そもそもの前提が、違うのかもね。」


「どゆこと?」


「いつからこの状態だったのか、ってことさ。」


……確かシスターが行方不明になったのは、昨日からだと言ってたな。

そして、さっき代わりの女中が掃除に入って発覚した訳だ。

って事は昨日からじゃ?


──そこで俺の背筋に悪寒が走る。


待て、そもそも俺は、リサに何をされていた?


皆が知るリサと、俺の知るリサは別人だった。


なのに、誰もそれに違和感を覚えなかった。


「ゾフィー、もしかすると──」

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