第5話 ゼニはなくとも腹は減る
光らない水晶玉を尻目に、掲示板へ向かうアキーラこと俺。
気を取り直して、今日の飯代宿代を稼がねば!
ちなみにリサさんに聞いたところ、Fランクの新人用に安〜く借りれるらしい。
そのお値段、何と一泊50イェン!
うん!全然わからんね!大丈夫!俺もわからん!
(まぁ安宿だよね〜。アンタにお似合いだよ〜ん)
まぁナチュラルにディスってくるクソ女神はほっといて、マジで金を稼がねば。
何てったって今の俺の装備、平原で拾った木の棒だけだからね。
やたら丈夫だからずっと持ってるけど。
(ほんとアンタ、もうちょっと周りの目気にした方がいいわよ。ガルドだってずっと言いづらそうにしてたジャン。)
マジで!?全然気付かんかった…。
ガルドさん…そんなに気になるなら、武器貸してくれてもええんやで…。
(アンタも誤魔化さなくなったわね。ワタシは面白いからいいけど♪)
っと、いかんいかん。いつまでもクソ(略)と遊んでるわけには(どこ略してんだコラァ!)…、遊んでるわけにはいかん!
さ〜て、気を取り直して、掲示板を見てみましょうかね。
うーん、見た感じ今の俺にできそうなのはこのへんかな?
Fランク依頼
ドブさらい
概要:街の側溝にドブが溜まっちまって、悪臭がヤベェ!早く掃除してくれ!
報酬:200イェン
達成目安:一週間
※報酬は達成完了後に支払われます。
※奉仕依頼
薬草採取
概要:街の周囲に生えている薬草を取ってくる事。
報酬:1本あたり10イェン。状態により報酬増減あり。
達成目安:1日(劣化が早いため採取後すぐの納品を推奨。
スライム討伐
概要:平原に棲むスライムを討伐すること。討伐証明として、スライムの核を納品すること。
報酬:スライムの核一つあたり10イェン
達成目安:1日
今の俺でも出来そうなのはこれくらいだ。
だが、俺の中ではもう決まってるも同然!
そう薬草採取一択だぜ!
何てったって俺には鑑定とアイテムボックスがある!
鑑定が薬草を確認して、アイテムボックスで状態キープで大量納品!!
ふっ…勝ったな。
果たして俺ほどの策士がこの世にいるだろうか。自分の才能が怖いぜ。
(知力6がなんか言ってらw)
…無視だ。
とにかく俺にはこれしかない。
リサさぁん!!これやりたぁい!!
…と、言うことでやってきました草原へ!
リサさんが言うには薬草って結構わかりやすいけど、そんなにぽんぽこ生えてるもんじゃないらしい。
安心してくださいリサさん。あなたのアキーラはやる男ですよ(ニヒル笑い)。
(…誰もいないところでやってて虚しくならない?)
ちょいちょいメンタル削ってくるのやめてくれませんかねぇ!!
「よーし、まずは鑑定だな。頼むぞ。信じてるぞ。…フーッ、鑑定!!」
【草:草ァ!!】
「やっぱりなぁああああああ!!そんな予感してたよおおおおお!!!!でも期待はするじゃんかああああ!!!もうやだあああああ!!!」
(……ッッ!!(バンバン!!))
もう!
もう!やだ!
ほんとにもう!
なんなのこの鑑定!何の役に立つんだよ!!
(…ヒッ、ヒヒ、だ、だいじょうぶ。ワタシめちゃオモロい…ククッ)
お前ほんといい加減にしろよまじで!!
(ブフッ!ご、ごめん…、ちょっと今回はさすがに悪かったわ…。面白かったおかげにヒントあげる)
「ヒントだぁ?テメェそんなんで誤魔化せると…。」
(…ほい。アンタの目に、薬草が光って見えるようにしてあげたよー。5分間だけだから。がんばれがんばれ♪)
「…へ?」
そういって辺りを見渡すと、あちらこちらにピカピカ光る草が見えた。
「うおおおおお!!マジじゃねーか!こうしちゃいられねぇぇ!!集めろおおお!!」
そうして俺は光る草を集めに集めまくった。
その数なんと、13本!
(せっかく協力してあげたのに、なーんか微妙な本数ねぇ)
…ごめん!!俺も正直そう思う!!。
だってそのへんにちょこちょこ生えてるし、1本1本の距離も離れてるしさぁ…。
(ぐだぐだ言わずに早く納品したほうがいいんじゃなーい?)
た、たしかに!おかしい、クソ女神がまともだ。(しばくぞ)
ごめん。
(いいよー)
「よし、じゃあさっさと収納して帰るか。お前だけは信じてるぞ!アイテムボックス、収納!」
俺は薬草13本を収納するように意識しながら、アイテムボックスを使う。
パアアアア…。
そしてその場に、薬草8本が残った。
…俺のアイテムボックス、5枠しかないの?
(ギャハハハハハハハハ!!!!)
ク、ソ、女、神ぃ〜〜〜〜〜〜!!!!
(早く持ってきなさいよー!しなびちゃうわよおー!)
「あああああああああああ!!!!」
そうして俺は、夕暮れ迫る平原を草を握りしめて走り出した。
昨日の再放送かな?スパン短すぎない?




