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女神に騙され異世界へ!貰ったチートは欠陥品の詰め合わせでした。〜雑魚い俺には努力が必須ですが、大成するのは間違いなさそうです〜  作者: ゴローさん
第三章 女神復活(神国編)

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第47話 信じる者は、すくわれる

「おい。」


「ああ。いるな。」


枢機卿の部屋を守る近衛と、教皇の部屋を守る近衛の2人が、同時に気付く。


何かいる。このフロアに。


この気配遮断、かなりの高Lvだ。


お互いに目を合わせると、頷きあい違和感の元へと急ぐ。


「先程報告にあった、聖女様誘拐犯か?」

「かもしれん、いずれにしても油断する──!?」


バタン!


誰もいなかったはずの聖女の部屋の扉が開く。

下手人は隠れることをやめたらしい。


腰の剣に手を伸ばし、抜く。

その所作だけで、男が生涯を剣に捧げた事が読み取れる、惚れ惚れとする動きだった。



「そこに隠れている奴!おとなしく出てこい!今すぐ出てくれば──待てっ!!」


話の途中で、物陰から黒い服を着た下手人が外へ続く階段へと向かって逃げ出した。


この神都に住むものは、皆白い服を着ている。


黒い服、即ち、下手人だ。


「貴様!報告にあった男だな!ここで何をしている!止まれ!止まれーー!!」


そんな言葉で下手人が止まるはずもなく。

逃げていく男を追い、護衛騎士は走る。

聖女の部屋を確認することなく。





「……ほんとにうまくいっちゃったよ。」


フレイは自分が囮になると言い出した。

そもそも自分が巻き込んだのだからと。

まぁそれはそう。ほんとに。反省してほしい。


だが、フレイが走ったところで、たかが知れている。

なら、俺の服を着ればどうだ?


結果はご覧の通り。

フレイを俺だと思った護衛騎士は全力で追いかけていった。


俺はそれをフレイの部屋で見ていただけだ。



「さて、後はこのまましれっと祭壇に…。」


そう部屋から出た瞬間だった。


ガチャ


「なんだ騒々しい。護衛すら静かに出来んのか。」


奥の部屋からとんでもなくあくどい顔をした男が出てきた。


あ、あれぜったいアクド・イーヒトやん。


「む?何故誰もおらん!ん?おい!そこのお前!何をしている!」


見つかったあああああ!!

ごめん!フレイ!!


「えーと、アクド枢機卿?に、おきましては?お日柄もよく?」


「なんだその挨拶は!貴様ワシをなめとるのか!!おい!何があった!!」


「あー、えっと。聖女様の、下手人?がいたとかで。あっちの方に行っちゃいました。」


「何!?聖女の…。あいつはバカだが、間抜けではない。あれが付いてるということは…。ぐふふふふ!!ついに、ワシにも運が巡ってきよったか!!ぐははははは!待っておれよ!!」


そういって、枢機卿さんは階段を降りていった。


おーん。すごいなぁ。

あそこまで行くと、止められねぇな。


さて、これで祭壇への道はオールクリア。


待ってろよー!クソ女神!!





階段を登った先は、屋上だった。

屋上の真ん中に、大きな…教会?聖堂?が建てられている。


この中に、祭壇が…?




ガチャガチャ


「ちっ!やっぱカギ掛かってるか。どーする?身体強化で無理やり破るか、もしくは…。うーん。」


そうやって悩んでいるのが良くなかったのかもしれない。


階段から、誰かが登ってくる音が聞こえた。


カツン、カツン──


やべぇ!隠れる場所がねぇ!


あー!もう!どうしたらいいのぉ!?


「おや?君は…?」


「はは、どーも…。」


教皇さまぁ、許してぇ?





「ほうほう、では君はわざわざノマルト王国のシュタットから、ここまで来たのか。」


「そーなんすよ。それはもう、聞くも涙、語るも涙、涙涙の、物語ってね。」


「はっはっはっ!アキーラ君も苦労したんだねぇ。」


「いやぁ、そうなんすよ。薬草抜いたり、マッドな博士の助手になったり。心休まる暇もなくってねぇ。」


「いやいや、それは大変だ!よくここまで来れたねぇ。」


めっちゃ良い人じゃん!教皇様!


「…それで、ここは選ばれし者しか入る事を許されない聖域な訳だが、どうやってここに?」


「あ?えへ、えへへへ。」


「……ふぅ。まぁいいさ。フレイ君が招いたんだろう。彼女は女神様の事となると、見境がなくなるからね。」


やっぱエエ人やでぇ…!


「そうなんです。俺、怖くってぇ…!!」


「はっはっはっ!まぁ大丈夫だよ。彼女も悪い子じゃないんだ。神託を果たせば、元に戻るさ。それじゃあ、早速入ろうか。」




ガチャ、ギイイイィィィ


重苦しい音を鳴らしながら、祭壇への扉が開く。


「おおおお…!」


中は思っていたよりも広かった。

いや、聖堂の大きさからすれば妥当なのか。


軽く100人は入れそうなスペースの中心に、大人一人が余裕で寝転べそうなサイズの台が置かれている。

あれが祭壇か…?


俺は初めての施設の雰囲気に圧倒されていた。

完全に油断していたんだ。


身体強化を切ってしまうくらいには。


「すまないね。アキーラ君。」


ズブッ


「ぐ!?う、うぐああああ!!」


なんだ!?背中が、刺された!?なんで!?


「女神様は仰られた。君を祭壇に捧げよと。抵抗するなら、無理矢理にでも、ともね。」


クソが!そんなこと言ってねーだろうが!!

ああ、ちくしょう!油断した!


「きみをころせば、ねがいはかなうのかな?」



こいつの方がよっぽどヤベーじゃねぇかよ!!

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