第35話 意外とテンプレもつまらんなぁ
「ズルいズルいズルいズルいズルい!!私もアキーラ君といい事したい!!」
「してない!してないから!そういう雰囲気に一瞬なっただけ!無実!むーじーつ!!」
もおおおお!!
バカ!バカトルテ!
ゾフィーなだめる俺の身にもなって!!
「…で、どうだったの?」
「え?まぁ、可愛かったけど、ゾフィーも可愛いよ?」
「そっちじゃなくて!ゴブリン、100匹倒したんでしょ?Lvかなーり、上がったんじゃない?」
「あ!確かに!そういえば見てなかった!」
言われてみればそうだな。久しぶりに見てみよう!
ステータス!
ステータス
名前:アキーラ・リンリン
レベル:3
HP:38/38
MP:5/5
筋力:45
体力:51
速度:43
器用:33
知力:6
精神:2
スキル
・チートスキル
鑑定(笑)
アイテムボックス(笑)
経験値ブースト1.001倍
・武器スキル
剣術 Lv22
槍術 Lv4
その他武器スキル各種 Lv2
・常時発動スキル
身体強化 Lv13→Lv17
心眼 Lv3→Lv5
気配感知 Lv3→Lv7
危機感知 Lv3→Lv7
・その他スキル
気配遮断 Lv1→Lv2
忍び足 Lv1→Lv2
麻痺耐性 Lv1
疲労回復速度アップ Lv1→Lv3
なにこれぇ!!めっちゃ強くなってない!?
「見て!ゾフィー!強い!」
「どれどれ…。ほほう、これは。」
どうなん!?こおりのじょおうからみた、おれのすてーたす!
「アキーラ君…、これは…。」
ドキドキ
「見てこれ!知力6だって!あははははは!初めて見た!あはははははは!!」
もー!そこはいいんだよ!天丼だよぉ!
「……いやでもこれ、Lvが異常に低い?ゴブリン100匹、しかもホブゴブリンも倒して、Lv3?まさかここも才能ゼロ?っていうかステータス高くない?これ、Bランク冒険者に近いような…。レベルじゃない?Lv3で?ありえる?…うーん。」
なんか悩んでるな。
「いやまて!スキルLv高すぎない?この前取った身体強化がもう17って…心眼も上位スキルで、かなり上がりにくかったと記録されてたはず。アキーラ君!!」
「はい!」
「常時発動スキルって、覚えてからずっと使ってる!?」
「すみません!使ってません!」
「使ってないの!?なんで!?…って誰も教えてないからか。あのね、アキーラ君。常時発動スキルは常に使わないと、本来中々Lv上がらないんだよ?」
「そーなん?」
「そーなの。普通は親とかから教わるんだけどね。常識だから、誰も教えてくれなかったんだね。」
「え?じゃあ俺、かなり損してない?」
「ふふ、損してない損してない。そもそも君の経験値ブーストは才能や時間なんてどうでも良くなるクラスの代物だよ。現に君、かなーり強くなってる。」
「そっか!じゃあいいや!」
「ふふふ、本当に興味深い。アキーラ君といると、落ち着く暇がないね。ドラゴン狩ってる方が退屈かも?」
「ゾフィーの中の俺はどんな化物なんだよ。」
「素敵な男の子だよ?」
「そーかよ。」
なんだよもう!もう!
「まぁ、このステータスなら、そうそう苦戦することはないね。」
「マジで?どのくらい?」
「前のイワマジロなら、全部切り落とせるくらい、かな?」
「めっちゃ強いやん!」
えー?マジで昇り竜なの?
もう鯉に恋できないじゃん。
レベル20かな?進化しちゃった?
赤かったらいーなー。
「…なんかずっと上向いてニヤニヤしてるけど、大丈夫?」
「へへ、大丈夫だい!」
「じゃあ、話を戻すけど。とりあえず、ここでやることはとりあえず無くなったけど、アキーラ君は?」
「んー、俺はランクちょっと上げとこっかなぁ。Fのままだとゾフィーに迷惑かけそうだし。」
「ふふ、気にしなくて良いのに。ありがとね。」
だってゾフィーさん、すぐキレますやん!!
言わんけどさぁ!
抑えるの大変なんだよぉ!?
俺のためだから言わんけどぉ!!
「なぁ、ゾフィー。」
「ん?なぁに、アキーラ君。」
「ありがとな。いろいろ。」
「っ!ふふふ!いーよ!結婚する?」
「よだんをゆるさないね!」
そんなバカ話をしながら、2人で夜を共にした。
「…ねぇねぇアキーラ君、起きてる?起きてるよね?今日街で聞いたんだけど、この街には守り神がいるらしいよ。グリフォンっていう鳥とライオンが混ざったような生物らしいよ。面白いよねぇ。そうそう、面白いと言えばさ、君のスキルの秘密、こんな仮説を立てたんだけど、どう思う?まず、君のスキルはさ…」
え?こいつずっと隣でスキル談義してくるんだけど。
寝ろよお!
そんで朝!さーて、ギルドに向かいますかね。
ゾフィーは付いてきたがってたが、断った。
評価制度公表してないけど、マイナス査定つくだろ。俺ならつける。
……なーんて考えながらギルドにきたら、これだよ。
「おうおうおうおう、お前、いったい何したってんだぁ?あのSランク冒険者、ゾフィーリア様の金魚のフンなんて、上手くやったなあ、おい!」
ええ?ここでテンプレくんの?今日はいいよもう。食傷気味だよぉ。
「あー、おかげさまで?」
「だっはっはっ!!すっかりブルっちまってる!!当然だよなぁ!お前はFランクで、俺はCランクだ!天と地ほどの差がある!わかってるよなぁ!!」
ここまでテンプレだと逆に楽しいかも?
いや、そうでもないか。
意外と楽しくないな、テンプレも。
「…おい、黙ってねえで、何とか言えよ。いいか?お前はこれから、あのゾフィーリアを俺が言う場所に連れてこい。出来るだろ?お前ならよぉ。ぐふふ、油断してるところを、俺たちが一気に襲っちまえば、さすがのSランクと言えども抗えまい。ぐは!ぐはは!…おい、返事はどうした?」
はぁー。ほんとにテンプレじゃん。めんどいなあ。
ちょっとイラッとしたので、脂ぎった顔でぐはぐは言ってる顔を睨みつける。
「テメェ!なんだその顔はよぉ!思い知らせてやろぉかぁ!?おお!?」
そう言いながら、俺の顔面向かって思いっきり振りかぶってパンチしてくる。
…もはや危機感知すら働かないか。
さっきから展開している心眼を、より意識する。
時間の流れが鈍化する。
おっさんの手もスローモーションだ。
「なんならキスすら出来そう。しないけど。」
そう言いながら、相手の右腕を横から軽く押す。
もうこれだけで、今の俺の身体強化なら十分なのだ。
「おおおお!!お!?うおおおおああああ!!」
自分のパンチが制御できなくなった結果、あっちの方向へぐるっと回って飛んでいった。
ひっくり返って目を回してら。
ちらっとお供の皆さんを見ると、今起きたことを理解できてないのか、呆然としている。
ほな、依頼でもさがしましょーか。
ギルド全体が若干引き気味な中、良い感じの依頼を探す。
「と言ってもFランクだからなぁ。ま、適当に受けますか。」




