聖なる泉から生まれた悪意
神幼女ゴッドはゴーカート対決が終わっても起きない。
ミーナはゴッドの頬をつつくが起きない。
カオリはアイスを魔法で出したが、起きない。
アイスを出して起きないなんて、これは異常だぞ?するとゴッドの前に立つジュテームは言った。
「しかし、このゴッドは疲れてるようだ。神が疲れているという事は、聖なる泉で回復させなければならん。とりあえず神迷宮の奥にあるから連れて行くがいいさ」
「え?何でジュテーム行かないんだよ?神仲間じゃねーか?」
「そこには神の体内から追い出された邪気から生まれたモンスターもおるからな。行きたくないのだ!」
「幼女神がモンスター怖いのか?」
「ぽぽぽ!モンスターは怖いに決まっておる!何せ見た目が最悪だからな」
何か面倒だぜ。
だから……!
「ぽぽぽ!何をする!?」
「ついてきてもらうぜ。神迷宮なんだからお前が案内しやがれジュテーム」
とりあえず後衛として幼女神ジュテームも連れて神迷宮の奥にある聖なる泉に向かう事になった。
※
神迷宮聖なる泉。
神幼女ワールドの地下に封印される迷宮だ。
モンスターも出るらしく、ジュテームもここには基本的に来ないらしい。
「ここは世界の悪の魂が流れ着く場所。だから怖いのだ。
「悪霊のゴースト系のモンスターが多いな。いずれ消滅するからって、最後のあがきを俺に対してしてきやがるのがウゼーぜ!」
ワラワラと現れる悪霊系のモンスターを倒す。それなりの悪人達のゴーストだから強くもあり、面倒だ。確かにこの状況じゃここには来たくはねーな。
何とか一気に片付ける方法ねーかな?
ときめきが何たらって……いう感じで。
そうだ。
ここは相棒に頑張ってもらおう。
てなわけで、
「カオリ、背中にゴーストいるぞ?」
「え!?きゃああ!」
ズドドドン!と焦ったカオリは爆撃魔法を連続して放ち、真後ろのゴーストだけじゃなくて洞窟そのものすら揺るがすほどの振動を与えて、崩落騒ぎになってしまい俺は言わなきゃよかったと思う……。
でも大半のゴーストはこれでいなくなった。
「……怒るなよカオリ。こっちも助かったぜ」
「別に怒ってないし。悪霊なんて怖くないし!」
「そうだな。カオリはスゲー相棒だからな」
「当然!」
そんなこんなで、ようやく聖なる泉にたどり着いた。そこは神秘的な雰囲気の泉だ。けど、何故か俺の右目の魔眼が反応した。
「……何だここは?聖なる泉って感じじゃねーぞ?
確かにここは悪人の魂が浄化される為の聖なる泉。でも、この泉に清らかさは感じねーぞ?
「ここが聖なる泉なのかジュテーム?確実に悪霊の痕跡がありすぎるんだが……」
「これは前の悪霊が浄化された後だよ。問題無い。お前は魔眼があるから魔に対して見えすぎなのだ」
俺の心配し過ぎのようだった。
「とりあえずゴッドを泉に入れるか」
「のほほ……入るぞぇ……」
「寝てて溺れるなよゴッド」
ゴッドを聖なる泉に入れると、プカプカと浮かんだ。どうやら沈む事は無いようだ。
「泉が……黒く濁って来てやがる……」
次第に、ゴッドの身体から嫌なオーラが出てきた。
「おいジュテーム。これは本当に浄化されてるのか?明らかに……」
「おかしいね……」
どうやらジュテームでもこの事態は予想してなかったようだ。聖なる泉に黒い波動が吹き抜け、俺達は新たなるゴッドを見た。
「……何だ!?この黒幼女は!?」
ゴッドからダークモードのような存在が現れる
まさか!という顔のジュテームは言う。
「この女……欲が強いようだよ。だからこそこうなった。泉に微かに沈殿してた悪霊に呑み込まれて悪の部分が現れたようだね。前代未聞だわさ」
一分おきにアイスを食べたい欲求を悪霊に取り憑かれてしまったようだ。これは今まで起きた事が無い前代未聞の事態らしい。微かにしか残らない悪霊の怨念が人間に干渉出来るのは、ゴッドが隙だらけだからのようだ……困った神幼女だぜ。
ダーク化したゴッドは言う。
「のほほ!ワシの欲を乱す者は許さぬ。全ての世界をアイスの国にしてやるわい!」
ダークゴッドは何処かへ消えた。
すぐにその消えた先を調べるジュテームは言う。
「ゴッドは世界全体の神よりもダンポコワールドのみの神がいいのだろう。さて、ダークゴッドをどうするアデュー?」
「ダークは倒し、ゴッドは助ける!」
そして俺達はゴッドが向かったジュテームシティーへ向かう。そしてそのジュテームシティーではーー。
「この世にデスを導いてやるよ!」
ゴッドから邪な感情が吐き出され、闇幼女誕生。
無垢なる悪意。
ダークゴッド。
その悪意はジュテームシティーの住人へ襲いかかっていた!




