アイス泥棒?白髪幼女ゴッド現る!
いやー、まさか異世界でアイスクリーム泥棒が現れるとはな。
案外、異世界ってのも俺のいた世界と同じ事が起こるもんだぜ。結局、人間のする事なんてどこに行っても同じって事か?
そんな感じでカオリの作るカツ丼と味噌汁を二人で食べた俺はデザートにマフィンを食べて洗い物をしていた。
先にカオリは風呂に入ってる。
「洗い物係りは俺だから風呂は後になるが、やっぱ美少女の後の風呂場は良い香りがして最高だからな!カオリだけに!」
なんてオヤジギャグを言いつつ、俺はテキパキと洗い終える。
「さーて、さっきコンさんに貰ったアイスでも食うかな。カオリとは明日食うって話だったけど、やっぱり今食いたい!ゴメンねカオリ!」
さっき、アイスクリーム屋のコンさんが届けてくれたアイスを俺は食おうとする。
マジッククーラーという冷蔵庫を開けると、貰ったアイスがやけに少なくなっていた。
「あれ?俺の分のアイスが無いぞ?」
ふと、誰かが漁ったような形跡があるのが気になった。それに俺はピーンと来たぜ。何でも屋の感がな。
「白髪幼女め!勇者の家にまで泥棒に来たか!」
くそー!
と思いつつ、俺は風呂場からの物音に意識を奪われた。何だカオリ?遊んでんのか?
「風呂場で一人のわりにはやけにはしゃいでるな?誰かいるのか?」
確認してみるか。
いや、でもノゾキになるしな……。
まー、処女をもらうんだから裸ぐらい見てもいいよな?キャンディ王国を救ったわけだし。
でも、泥棒騒ぎがあったから確認はしねーとな。そうだよ、そうだよ、ソースだよ!
よし、明日はお好み焼きにしてもらおう!
ニシシ……とイケメンスマイルのまま俺は風呂場に向かう。
「何かホントに騒がしいな。カオリの奴は何をして……うわっ!」
風呂場の前に立つと石けんやらオケやらが飛んで来たぞ?つーか、明らかに二人いるな。その一人はカオリだけど、もう一人はやけに子供だな。白髪の子供……そう、白髪の幼女……。
「お前!アイス泥棒の白髪幼女!」
「のほほ!泥棒とは失礼な!ワシはゴッドだから全てのモノはワシのものじゃ!」
全裸のカオリの豊かな乳を揉んでいる白髪幼女ゴッドは俺に向かってそう言った。
カオリは魔力を吸われちまったらしく、のぼせたのうになってる……てか、どうゆう風に魔力吸った?俺でさえまだ吸って無いんだぞ!
「何がゴッドだ!全裸の白髪幼女じゃねーか。それもアイスクリームで大事な所だけ隠してやがる!このカオリみたいに、風呂場ならちゃんと全裸になりやがれ!って……うひょお!」
今更俺はカオリの全裸を意識した。
俺の拳を避けたゴッドは天井に張り付き、俺は湯船に浮かぶカオリを助けて風呂場から出してタオルを渡す。
「カオリ……とりあえずタオルで隠してくれ。上半身のパワーが下半身から垂れ流れちまう」
「そだね。わかった」
そして俺はゴッドと名乗る白髪幼女と対峙する。
「のほほ!この世界の勇者よ。ワシはゴッド。様々な世界の神のゴッドじゃ。覚えておくといいぞぇ」
「確かにスゲー魔力を感じるぜ。本当にゴッドのようだな行動はアホだけどな」
認めざるを得ないな。
コイツの魔力は本当だ。
俺以上の魔力を感じる……次の行動が読めねーから動きすらとれねぇ……いきなりの大ピンチンチンじゃねーか。
「のほほ!行動力ならあるぞぇ?ワシはワープが出来るのじゃ!お前のようなチンカス勇者とは違うのじゃ!」
「チンカスとか言うなアホゴッド!だいたい神が泥棒とかあり得んぞ!?そんな神はどこの世界でも認められねー!」
「うっさいわボケ!そんな事を言うとこの国のアイス全部食ってやる!」
このゴッド……ダメだ。
どうにもならねー。
メチャクチャお湯をかけてきやがった!
俺はカオリをそのお湯から守りながら、水鉄砲で攻撃する。敵が攻撃魔法使ってないのに流石に魔力を使うわけにもいかねーからな。
さて、どうする……奴の魔力を考えると無駄な攻撃は無意味。ワープも使えるなら尚更だ。やっぱりアイスで上手く釣るしかねーか……。
「わーぷじゃ!」
「もうワープだと!?」
すると、ゴッドがワープを使いやがった。
風呂場の端にいたが、いきなり俺の頭上に現れた。完全に隙をつかれた俺は水鉄砲の銃口を上に向けるが遅い。カオリも魔法を使おうとするが、魔力が足りないから使えない。ニタァ……と笑う白髪幼女が俺に襲いかかる……。
「……ん?」
「あれ?アデュー君、ゴッドの動きがおかしいよ?」
「確かに……苦しんでるのか?」
ゴッドは一瞬前の勢いは消えてゆっくり後退して行く。湯船の上に立つゴッドは腹を抑えてる。あれ?誰も腹なんて攻撃してねーよ?
「どもども。計画通りだね」
急に立ち上がり、ゴッドに勝利宣言をするカオリは言った。どうやら、こういう事らしい。
「簡単な話だよ。ウチにアイス泥棒が来るかもだから下剤を仕込んでおいたんだよ。計画通りだね……」
ニヤッとカオリは新世界の神のように邪悪な顔を浮かべた。
怖えー!危うく俺がアイス食う所だったよ!
勇者がウンコ漏らすとかあり得ねーし!
「……だからカオリは夕食のデザートはアイスじゃなくてマフィンにしたのか?」
「そうそう。犯人はアイスが好きで、私達が捜査してたら邪魔になるからね。だからウチにチン入……じゃなくて侵入する可能性を考えて仕込んでおいたのよん♩」
ケツを抑えるゴッドは冷や汗を流しながら言った。
「のほほ!そんな罠を仕込んでいたのかカオリよ!ワシを罠にはめるとは……やりおる……ぶえぇ……」
『うわーーー!?』
俺とカオリは絶叫した!
ゴッドの奴はウンコを漏らしてしまったようだ……。
マジかよ……今から風呂に入る予定だったのに……。




