エロスパワーを爆発させるアデュー
フラフラ……と頭を抱えながら赤魔王ユリリは立ち上がる。表の人格のようだが、まだ元気なのかよ!と思いつつ、俺はボロボロのユリリの言葉を聞いた。
「……私がここまで追い詰められるなんてね。流石は勇者だけはあるわ」
「こっちも疲れてるんだよ赤魔王。お前もチートポイントランキング一位の最強の魔王だけはある。そろそろ終わるぜ。この戦いの勝者は俺だ!」
「それはどうかしら?貴方のパワーも落ちてるわよ?」
「……?キャンディバナナの舞のパワーが消えた?」
どうやら今の俺のオーラはこの大魔堂が吸収してるエネルギーとして吸い取られちまったようだ。援護してくれてたカオリとミーナは衣服もボロボロでもう動きが取れず触手にいいようにされてる……。
俺達のエネルギーの全てが、大魔堂を通して赤魔王ユリリに注がれていたーー。
「くわあぁぁ……感じる。感じるわ!この魔力子宮の大魔堂から私の身体全体に凄まじいエネルギーが注ぎ込まれて来る!
……確かに今の俺のパワーはほぼ底をついてやがる。かなりのピンチンチンな状況だ。けどな……俺は勇者だ。このダンポコワールドの勇者アデューなんだぜ!
へっ……と笑いつつ、触手に絡まれ不安そうに見つめるヒロイン共に言う。
「どうした二人共?そんな格好でそんな顔をしてると、処女を今すぐ奪われるような感じじゃねーか。処女は後で奪ってやるから、せめて笑ってやがれ。何せ俺は勇者だぜ?勇者ってのは最後に必ず勝つんだよ」
『……』
コクリ……と頷き二人は笑顔を見せてくれた。ボロボロの服から他のものも見せてくれてる状況だが、それは黙っておくぜ。すると、ひたすらに魔力が増大する赤魔王ユリリは雲の上から下界を見下すような仕草で言う。
「諦めないの勇者アデュー?もう、貴方には全てのパワーは無い。ここで敗北を認めるなら私の歴史書に名前だけは刻んであげるわよ」
「バカ言ってんじゃねぇ!俺には仲間がいる。守る世界がある……そして俺は勇者だ。魔王なんぞに負けるのは勇者じゃねーだよハゲやろー!」
「ハゲてないわよ!全ての能力が使えないんだからここで敗北を認めなさい!」
「チートソードもニートソードも、龍王の力も魔眼が使えなくてもな……俺にはエロスがある!」
『勇者の心じゃないの!?』
と、女子全員にツッコミを受けたがエロスこそが男の俺の本質だ!
「弾けろ!俺のエロス!!!」
スガッーー!と大魔堂の床にエロスパワーを叩き込んだ!その衝撃は赤魔王へのエネルギー供給を止める効果があったようだぜ。一気にユリリのパワーが落ちてやがる。
「どうしたよユリリ。さっきより勢いが落ちてんじゃねーのか?俺から吸収したエネルギーはどこにいったよ?」
「……くっ!まさか大魔堂の心臓部を破壊するとは……エロスパワー恐るべし!」
「ならお前の負けだユリリ」
「けど魔眼が使えなければ私の勝ちよ!チェンジフォーム!」
瞬間、ユリリは光を発して俺の目を一瞬くらませる。すぐに目を開けて確認すると、ミーナは口元まで触手に絡まれてるが何故か触手から解放されたカオリが二人いる。
「カオリが……二人?まさか!」
赤魔王ユリリはカオリに変身しやがった!
変身してるのがどっちかバレないように二人のカオリは同時に喋る。
『さて、どっちが本物のカオリかしら?激しい打撃か精神攻撃でもしないと私の変身は解除されないわよ。精神攻撃なんて出来ない貴方は打撃攻撃しかない……つまり、仲間を殴り殺す勇者の誕生よ!アハハハッ!」
「ったくよく喋る女だ。俺にはそんな事は関係ねーんだよ」
『何ですって?』
「どちらがカオリかなんてーー相棒の俺にはわかるんだよ!」
動揺する二人のカオリの隙をつき一気に動いた。そしてパチン!と二人のユリリのアソコをパンツこしに叩いた!唖然とするユリリはカオリの変身が解けて全身の力が抜け、その場に倒れた。
ユリリのアソコをパンツ越しに触れてしまい、生々しい右手の感覚を感じて興奮してしまう俺はそれを隠しつつ、
「カオリは人より羞恥心が薄い。それは性格が大らかだからでもある。それにくわえて、赤魔王のお前はそこまで大らかじゃねーからな」
「そんな事で判断したのか!それが相棒の力か……」
「どうだ……お前は魔王だが処女でもある。処女はアソコを男に触れられると、その男に尽くすしかなくなるんだぜ?」
「……な、何故その事を知ってる!?それはこの最強魔王の私、赤魔王ユリリこそが知る事実なのに!」
「え?そうなの……」
何かそうらしい……。
適当にハッタリかましたのに、何か上手い方向に事が運んでるようだぜ。やったね!
けど、頭をかきむしりヤケになる赤魔王は叫んだ。
「最終手段よ!大魔堂よ!私を受け入れなさい!」
『!?』
今度はこの空間そのものの大魔堂に溶け込みやがった!この空間そのものになり、どこから喋ってるかわからないユリリは言う。
「私を倒すにはこの私の核を探さないとならないけど、もう貴方にはそんな力は無い。このまま大魔堂に押し潰されてその身体ごと吸収されてしまいなさい」
この大魔堂そのものがユリリとなると、この空間を壊してユリリを倒せても俺達も脱出出来なくなるな。大魔堂はズズズ……と空間ごと縮小していて俺達を押し潰して吸収してしまうらしい。困ったもんだぜ。焦る顔を浮かべる黒髪と黄色の髪のヒロイン達に言う。
「焦んなよ二人共。勇者は最後に必ず勝つって言ったろ?」
シャツのポケットから取り出したメガネをかけた。嘲笑うように空間そのものになるユリリは言う。
「それはただのメガネね。魔力の欠片も無いただの視力補正ようのメガネ」
「そうだ。これはただのメガネ」
「なら何故メガネをかけるの?勇者になる前の世界でかけていたから死ぬ前にかけておくの?もうすぐ大魔堂は貴方達を押し潰すわ」
確かにもう一分足らずで俺達を潰してしまうだろ。けどな……。
「俺の魔眼を封印してもムダだぜユリリ」
「どういう事……?」
「俺の魔眼の本質は元の世界で他人を疑う事ばっかしてた俺自身の歪んだ心から生まれた負の遺産だ。だから魔眼なんだよ」
『……』
みんなは黙る。
そうだ……これは元の世界でのマイナスから生まれた洞察力が歪んだ形でこの世界では魔眼になった。
だからこそ、俺は魔眼の勇者なんだぜ!
って、あんま暗い話じゃねーぞ?




