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僕らの死亡遊戯  作者: 神話project
第二章 白倉静香~契りし者~
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005

 それからしばらくは人の目が気になった。廊下を歩いていると視線と冷笑を感じる。

 気のせい……というわけでもないようだった。確実に私の動画は広まっているのだろう。

「よぉ、色々大変みたいだな」

 話しかけてきたのは郷矢巻勝だ。私の嫌いな男の一人……。

「別に……」

「まぁいいや。それより随分ご無沙汰じゃないか。そっちから会いに来てくれると思ってたけどな」

「……」

「こっちは心配してたんだぜ。体調は戻ってきたんだろう……そろそろいいよな」

「やめて、こんなところで」

「わりぃわりぃ……じゃあ、週末楽しみにしてるぜ」



 また、学校での居場所が無くなってくる。だからといって家にいるのも嫌だ。

 特に夜のベッドは嫌いだ。

 世界に一人だけ取り残された気分になる。かつての自分が今の自分を責め立てるように、己の醜い姿を脳裏に映し出す。思い出したくない過去を暴いて私をあざ笑う。

 今がまさにそれだ。

 天井を見上げると、これまでの自分のしてきた愚かしい行為ばかりが浮かんでくる。

 音の聞こえない部屋に閉じこもっていると、息苦しさの中で体が疼く。

 締め付けられる心の渇きを癒すように、手が止まらない。

 こぼれ落ちる滴を掬うように舌を突き立て延ばしても、唇をなめても渇きは癒えない。

 両手の指先で体中をなぞり続ける。頭からふくらはぎまで何度も往復した。

 ベッドのシーツを足でかき乱す。

 自分の息苦しい呼吸だけが、部屋で鼓動する。

「もぅ…死にたい……」

 何度この言葉を吐き出しただろう。でも死ねない。まだ死ねない。あいつらのために死んでやるなんてできない……。

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