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僕らの死亡遊戯  作者: 神話project
第二章 白倉静香~契りし者~
26/43

003

 放課後、帰ろうとする私を黒岩玲二が呼び止めた。

「よぉ、彼氏に挨拶は無しか。病気治ったみたいだな」

「まだ治ったわけじゃないわ……」

「どうせ仮病だろ。でも、ようやく引きこもりから脱出できたみたいで良かったよ」

「……一応、心配してくれてたのかしら?」

「そりゃあ、彼氏として当然だろ」

 この男の、にやついた顔を嫌いになったのはいつからだろう。

「私が学校を休み始める前には、別の女の子と付き合ってたみたいだったけど?」

「なんだよ、まさかそれがショックで休んだわけじゃないだろうな。そんな可愛げないもんな、お前には」

「こっちは体調悪くてそれどころじゃないわよ……」

「お前が相手をしないのが悪いんだろ。まさか、俺がいけないって言うのかよ」

「……もう、帰っていい? 私、疲れてるの」

「こっちもこれからデートなんだ。続きはまたな。あとで俺にメール送れよ。お前アドレス変えてたろ」

「変えたんじゃなくて、解約してたの。使わないから」

「とにかく、言うこと聞けよ」

 玲二はそう言い残して、どこかへ行ってしまった。まだ、体が本調子でないのか頭が痛い。

 貧血で倒れそう……。

「静香ちゃん大丈夫?」

 壁によりかかっていると、綾先さんが駆け寄ってきた。

「ちょっと……疲れちゃって」

「保健室で休んでから帰ったら?」

「うん……そうする……」

 綾先さんは、保健室まで付き添ってくれた。

「ねぇ、さっき……黒岩君と話しをしてたよね? 仲いいの?」

「別に……去年は同じクラスだったから、それだけ」

「ふ~ん、そうなんだー」

 結局、その後私は汐竹先生に車で家まで送ってもらうことになった。

「久しぶりの登校だもん。疲れちゃっても仕方がないわ」

 車を運転しながら先生が話しかける。

「すみません……ご迷惑をおかけして」

「そんな迷惑なはずがないじゃない。明日は午前中だけとかでもいいのよ。午後の教科の先生には、私から言っておくから」

「……大丈夫です。すぐ慣れます。……今日、家に寄っていきませんか? 父も早く帰ると言っていました。一緒に夕食でもどうです?」

「……う~ん、さすがに今日は邪魔しちゃ悪いから、また今度にするわ」

「……私、先生のこと応援してますから」

「……ありがと」

 興味がない、というのが正確かもしれない。それでも汐竹先生のことは嫌いではなかった。

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