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僕らの死亡遊戯  作者: 神話project
第一章 上守隼人~最後の犠牲者~
11/43

011

 クラスでは、特に報告することでもなく、黙っていることにした。その代わり、いつも通りクラスでは特に接点がない。結局、白倉さんと話ができるのは、登下校中だけになる。

「あ、きたきた。おっそーい!」

 栞が下駄箱の前で手を振っている。横には白倉さんと玲二がいた。二人きりになれる時間は今のところなさそうだ……。

「もしかして、私達お邪魔虫?」

「気づいて頂けたようで幸いです」

 栞がいつもの調子で、僕に攻撃を仕掛けてくる。

 その様子に白倉さんが笑っていた。

「二人とも仲がいいのね」

「一応、幼なじみだからね」

「へぇー、じゃあ隼人君の小さいころ知ってるんだ」

「もちろん色々知ってるわよ! あのね、隼人は小学二年生のときにね!」

「わぁー! わぁー!」

 僕は逃げ回る栞を必死に追いかける。捕まえようとした弾みに、抱きつくような形で……胸を鷲掴みしてしまった……。

「!? ちょ、ちょっと! 隼人!?」

 殴られると思ったが、栞は恥ずかしそうに着崩れを直しながら服のシワを延ばす。

「彼女の前で何やってんのよ、もぅ!」

「ご、ごめん」

 慌てて白倉さんの方を見ると、口を手で押さえて笑いを堪えているようだった。

「仲がいいのね。ちょっと、うらやましいな」

「誤解しないでね」

 栞は、何だか白倉さんに申し訳なさそうにしていた。

「……うん、わかってる」

 そうこうしている内に白倉さんは、家の方向が違うのですぐ別れることになってしまった。

 それまで、どの辺に住んでいるのかすら知らなかったことが恥ずかしい。朝もわざわざ遠回りをして来てくれていたようだ……。

「ねぇ、隼人君……」

別れ際に白倉さんが耳打ちする。

「え? 何?」

「お別れのキスは?」

「!?」

「は・や・く」

「ふ、二人がいるんだから無理だよ」

 二人がいなくても僕には無理だ。

「ちょ、ちょっと。そーいうことは私達のいないところでしてよ。もぅ!」

 栞が感づいて抗議の声を上げ時、僕は白倉さんからキスされた。

「隼人君、また明日!」

 そのまま白倉さんは帰っていった……。

「もぅ……隼人のえっち」

 栞は不満そうにボヤいた。

「べ、別に僕は何もしてないよ」

「はぁー、女の子のせいにするなんてサイテーよ……」

「しっかし、積極的なんだな白倉さんは」

 白倉さんの前ではほとんど口を聞かなかった玲二が、ようやく口を開いた。

「そうね。なんか意外な感じ。……白倉さん、隼人にキスする時なんて私のこと見ながらだったよ」

「え?」

 僕は思わず声を出してしまった。

「やっぱ、私のこと警戒されちゃってるのかなぁ」

「自意識過剰ー」

「そうかなぁ……」

 からかう玲二に対して、栞は本当に心配しているようだった。

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