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僕らの死亡遊戯  作者: 神話project
第一章 上守隼人~最後の犠牲者~
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 本当にこれで良かったのだろうか。次の日の朝、あらためて冷静に考えてみると、自分のしたことが理解できない。昨日なぜ、あんなことになったのかよくわからない。もっとよく考えてから、答えを出すべではなかったのか。今日、どんな顔で白倉さんに会えばいいのだろう。

 これからどうつき合っていけばいいのか、何をすればいいのか、問題が山積みのように思えた。

 白倉さんと恋人になれたこと自体は、決して嫌なことではなかったのに。


 軽いとはいえない足取りでマンションを出ると、白倉さんが入り口で待っていた。

「おはよう」

「おは…よう。いつからいたの?」

「今きたところ。もしかして迷惑だった? 本当はメールしようかと思ったんだけど」

「そんなことないよ!」

 僕はオーバーリアクション気味に否定した。慌てている自分が恥ずかしい。

「良かった。じゃあ、行こう」

 白倉さんは、自然に僕の手を握った。

「ちょっと待って、友達と待ち合わせしてるんだ……」

「そうなんだ。私も一緒でいい?」

「もちろん。というか、白倉さんは一緒で構わないの?」

「うーん……。隼人君と二人きりがうれしいかな」

 白倉さんは顔を近づけて、冗談めかした。

「でも、隼人君の都合もあるだろうし」

「……」

 彼氏として、どういう行動か正しいのか迷ってしまう。おこがましいのは百も承知だけど、本当に迷っているのだから仕方がない。

「ところで、その友達に私達のこと伝えても大丈夫なの?」

 言われて気が付いた。玲二と栞に恋人ができたと伝えたらどうなるのだろうか。二人の反応が気になった。そのとき

「おはよう!」

と、栞が遠くから声をかけた。玲二と二人でこちらに向かって歩いてくる。

 栞は隣にいる白倉さんを不思議そうな表情で見つめていたが、玲二は露骨に眉をひそめていた。

「えっと……隼人の友達?」

 栞の問いに詰まってしまった……。できるだけ早く答えるべきなんだろう。

「……彼女は同じクラスの白倉さん…つ」

「つ?」

「つ、付き合って……るんだ」

 はにかみ気味な自分が自分で気持ち悪い。本当に許して欲しい。

 栞と玲二の二人が、硬直している気がした。必要以上に時間の流れを、長く感じてしまっているのかもしれない。

「隼人君の彼女です。よろしくね」

 白倉さんは愛想が良い感じだった。ちょっと冷たい言い方かもしれないが、クラスでの深窓の令嬢的な雰囲気、あるいは大人びた印象と、まるっきり違う明るさを帯びている。

「えー、全然知らなかった! いつから? いつから付き合ってたの!?」

「べ、別にいつからでもいいだろ」

 やや興奮気味な栞とは裏腹に、玲二は黙ったままだった。

「ねぇ、白倉さん。隼人のどこがいいの?」

 歩いているときも栞の質問攻めは続く。

「もちろん、全部!」

 白倉さんが後ろから僕に抱きついて見せる……。

「あ~、隼人照れてるなぁ。お熱いことで」

「からかうなよ……」

「いいなぁ。私も彼氏ほしいなぁ」

「じゃあ、俺とつき合おうぜ」

 玲二がようやく口を開いた。

「えー、遠慮しときます」

「あれ? 二人はつき合ってるんじゃないの?」

 白倉さんが不思議そうに言った。

 二人が驚いた顔で顔を見合わせたが、白倉さんの言葉に動揺したのは、むしろ僕の方だったかもしれない。

「まっさかぁー! やめてよ白倉さん」

 栞は手を横に振り、もう片方の手でお腹を抱え、おかしくてたまらないという動作をしてみせた。

 玲二も今どんな気分で笑っているんだろうか……。

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