法廷での闘い
それから、二ヶ月。
私は、マルセル神官、ベルロワ子爵、モンタージュ副司令官、そして——
新たに、味方に、なった、王太子妃殿下の、力で——
ヴェルニエ侯爵を、神殿法廷に、引きずり出した。
法廷は、大神殿の、奥の、聖堂で、開かれた。
裁判長は、神殿長。
原告側:私、マルセル神官、グスタフ。
被告側:ヴェルニエ侯爵、彼の弁護士。
「被告、ヴェルニエ侯爵」
神殿長が、宣言した。
「神の、洗礼を、受けた、コレットを、貴方の、命令により、殺害した、と、認めるか」
「私は、何も、命令していない」
ヴェルニエは、白を、切った。
しかし、グスタフが、捕まえた、襲撃者が、法廷に、引き出された。
「私は、ヴェルニエ侯爵から、金貨百枚を、受け取って、コレット様を、殺害しました」
法廷が、ざわめいた。
ヴェルニエの、顔色が、変わった。
「嘘だ! この男は、嘘を、ついている!」
「いいえ」
私は、立ち上がって、宣言した。
「証拠は、他にも、あります。ヴェルニエ侯爵が、襲撃者に、支払った、金貨の、刻印は、ヴェルニエ家の、家紋入りです。家紋入りの、金貨は、王立金庫から、ヴェルニエ家に、しか、出ていません」
私は、刻印入りの、金貨を、法廷に、提出した。
——グスタフが、襲撃者から、押収していた、証拠。
ヴェルニエは——
崩れた。
「神殿長、私は——」
「ヴェルニエ侯爵」
神殿長が、宣告した。
「貴方を、神への冒涜罪、および、殺人教唆罪により——」
「——爵位剥奪、領地没収、王国追放、と、する」
法廷が、爆発した。
歓声と、拍手と、すすり泣きが、混じった。
私は、法廷の、隅で——
両手で、顔を、覆って、泣いた。
——コレット。
——あんたの、仇、取った、よ。
——あんたの、踊り、忘れない。
——絶対、忘れない。
そして、その夜——
私は、ベルロワ・カーヴで、コレットの、追悼公演を、行った。
千人の、観客が、雨の中、傘も、ささずに、コレットの、最後の、踊りの、映像(巨大な、肖像画として再現)を、見つめた。
雨の中、千人が、泣いた。
私も、ステージの、隅で、泣きながら、歌った。
オーレリアンが、隣で、低く、ハモった。
レオンも、もう一方の、隣で、声を、合わせた。
——コレット、聞こえてる?
——あんたの、踊りは、千人の、心に、永遠に、残った。
——あんたは、エトワール王国の、芸能の、伝説に、なった。
——絶対、忘れない。
雨は、いつまでも、降っていた。
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