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第三十話 ベルロワ子爵家、養女リリア

# 第三十話 ベルロワ子爵家、養女リリア


馬車が、ベルロワ子爵邸に、着いた、その夜。


ベルロワ子爵が、私を、迎えた。


「リリア・ド・ベルロワ。ようこそ、我が家へ」


「ありがとうございます、お父様」


——お父様。


——生まれて初めて、その言葉を、口に、した。


ベルロワ子爵夫人——優しい、四十代の、貴婦人——が、私を、抱きしめた。


「リリア、これからは、私たちが、あなたの、家族よ」


「はい、お母様」


ベルロワ子爵には、子供がいなかった。


だから、私は——

彼らにとって、初めての、娘だった。


そして、彼らは、私の、初めての、本物の、家族だった。


オーレリアンは、子爵邸の、奥の、客室に、案内された。

柔らかい、ベッド。

温かい、毛布。

ちゃんとした、食事。


「あ、お風呂、入る?」


「……お風呂?」


「うん。二年ぶり、だよね、たぶん」


オーレリアンは、しばらく、考えてから——


「……入る」


頷いた。


——よし。

——明日から、不死鳥の、本格、グレードアップ、開始。


私は、心の中で、ガッツポーズした。


——コレットも、レオンも、ベルロワ子爵邸の、近くに、住まわせる。

——奉公人棟の、マリカ姉さんと、六人の少女たちも、いずれ、引き取る。

——リアナにも、もっと、お金を、送る。


——次は、ベルロワ子爵家の、名のもとに、街に、小さな、劇場を、構える。

——ファンクラブ、第一号を、立ち上げる。


——そして、第二部の、本格的な、芸能事務所が、始まる。


その夜、ベルロワ子爵邸の、私の、新しい、私室の、窓辺で。


私は、月明かりに、照らされた、リリア——いや、もう、リリア・ド・ベルロワ——の、姿を、窓ガラスに、映して、にっこり、笑った。


——第一部、完結。


——次は、第二部。


——「最初の事務所」、始動。


(第三十話・了/第一部・完結)


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