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第二十五話 ベルロワ子爵邸の秘密公演
# 第二十五話 ベルロワ子爵邸の秘密公演
それから、ひと月後。
ベルロワ子爵邸の、奥の、大広間で、秘密の、公演が、行われた。
聴衆は、十五人。
ベルロワ子爵夫妻。
モンタージュ副司令官。
神殿改革派の、マルセル神官。
そして、ベルロワ子爵が、信頼する、商人と、貴族の、面々。
ステージは、子爵邸の、大広間の、奥に、即席で、組まれた、木の壇。
四隅には、照明魔石、八個。
中央に、拡声魔石を、首から下げた、私とレオン。
舞台前で、コレットが、踊る。
「皆様、ご紹介します」
ベルロワ子爵が、立ち上がって、挨拶した。
「今夜、皆様に、お聞かせするのは、私が、最近、知った、不思議な、若い、芸人たちの、歌と、踊りです。お楽しみください」
そして、私たちは、歌い、踊った。
歌い終わった、瞬間。
聴衆が、立ち上がって、拍手した。
——スタンディング、オベーション。
「素晴らしい!」
「これは、新しい、芸術だ!」
「神への、祈りでは、ないが、人の、心を、深く、揺さぶる」
マルセル神官が、感極まった声で、呟いた。
ベルロワ子爵が、私の方に、近づいて、囁いた。
「リル、今夜の、聴衆は、全員、君の、味方だ。これからも、私の邸宅を、君の活動の、拠点として、使ってよい」
「ありがとうございます」
——よし。
——ベルロワ子爵邸が、私の、初めての、私的な、ステージに、なった。




