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獣人の国への旅立ち
獣人国への、出発、前夜。
ヴァランシエンヌ公爵邸で——
私は、シャルロットと、ジャン殿下と、夕食を、共にしていた。
「ルリアージュ姉さま、無事、戻ってきてね」
シャルロットが、心配そうに、言った。
「うん、絶対」
「獣人国は、私たちと、文化が、まったく、違う、と、聞いている」
ジャン殿下が、言った。
「特に、戦士の文化が、強い。気を、つけて」
「分かりました」
そして、オーレリアンが、リアナと、レオンと、共に、入ってきた。
「ルリアージュ、準備、整った」
「うん。出発、明日の、朝」
同行者:
- 私
- オーレリアン
- リアナ(十三歳、初の、外国旅行)
- レオン(十八歳、護衛兼通訳)
- グスタフ(五十歳、ファッションショー機材担当)
- エヴリン(衣装デザイナー)
- 護衛、ヴァランシエンヌ家の、私兵、十名
合計、十六名の、使節団。
「行こう、新しい、世界へ」
私は、オーレリアンの、手を、握った。
——獣人の、国。
——新しい、文化。
——新しい、出会い。
——そして、もしかしたら——
——新しい、敵。
私の、心の、奥に、ふと、不安が、よぎった。
——でも、大丈夫。
——オーレリアンが、いる。
私は、自分に、言い聞かせた。
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