4.
背後に気配を感じ、振り向きざまに魔銃を突き付けたが魔銃ごと手を掴まれた。
「っ!?」
相手の顔を見上げたが、思っていたよりも上に顔があった。
『?』
何処かで見た覚えがあるような…?
「あ。」
思い出した。
大通りで視線を感じて振り返った先にいた男だった。
私と目が合った男がニヤリと笑う。
「お子様には過ぎた銃だな。」
「なっ…!」
手を振り解こうにも万力で締め上げたみたいにがっしりと掴まれていて無理だった。
…しかも痛い。
なのに、そんな事にお構いなしに角度を変えながら私の手ごと魔銃を観察しているのだから腹が立つ。
『だから痛いってのに!!』
「い、いい加減に…!!」
「離せ!!」と言おうとしたらいきなり手を離された。
「そいつは魔銃だよな。お前のか?っていうか俺が知っている魔銃とは少し違うようだが?」
「…。」
痛む手首を摩っている私にその男が言った。
この辺りでは顔が利くのか先程私に絡んできていた男達も他の客達も、遠巻きに怖い物を見るような目でその男と私を見ていた。
「…。」
男からされた質問に答えてやる義理などないので黙っていた。
「…。」
「…。」
「…チッ…まぁいい。ほら行くぞ。」
答えようとしない私に業を煮やしたのか手を掴んで歩き出す。
「え…、ちょ…まっ…。」
「いいから、いいから。ギルドに用があるんだろう?」
そう言ってずんずん歩いて行く。
そして、受付に着くと言った。
「こいつの手続きを済ませてやってくれ。」
それを聞いた受付嬢が苦笑交じりに言う。
「かしこまりました。マスター。」
男の態度に何なんだと憤っていた私は受付嬢の言葉に驚愕した。
「ますたー…だと?」
「そう。ギルマスだ、ここの。よろしくな、お嬢ちゃん」
「…ギルマス…え?ちょっと待ってよ。なのにさっき絡まれていた時に助けてくれなかったの?」
いい笑顔で微笑む男を睨みつけた。
「助けなくても大丈夫だっただろう?」
その言葉にカチンとくる。
「可愛い(自分で言うか)女性が絡まれていたら普通は助けるもんでしょう?」
いや、可愛い女性じゃなくてもならず者に絡まれている人がいたら、ギルマスなら人道的観点から言っても助けて然るべきでしょう?
「そんな怒んなよ。魔銃持っているのがわかっていたし大丈夫だと思ったんだよ。現に大丈夫だったからいいじゃねぇか。」
「はあぁぁ?そんな訳ないでしょう!大丈夫だったからって…。」
「んな事より、早く手続きしないと受付時間終わっちゃうよ。」
『やばっ!?』
「すみません、登録お願いします!」
「かしこまりました。協会の認定カードをお願いします。」
慌てて認定カードを差し出して登録を完了すると宿屋へ向かおうとした。
が、大きな壁が立ちはだかる。
『もう!なんなのよ!』
「…。」
ギルマスの顔を睨みつけた。
「お嬢ちゃん、良かったら一緒に飯でもどうだ?」
笑顔でチャラい事を言っているが、目が笑っていない。
『この男、何考えてんのよ。』
「お嬢ちゃんじゃありません。ちゃんとライゼって名前があるの!」
「ライゼ…か。わかった。じゃあ、飯に行こう。」
「ええ。当然あなたの奢りでね。」
「え…そこは割り勘で。」
「ケチ。」
で、結局一緒にご飯を食べた。(割り勘で。)
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(*・ω・人・ω・)




