3.
ハンターズギルドのある建物は大通りに面した一等地に建っている。
そこへ向かうために大通りを早足で進む。
突然視線を感じて思わず振り返るとやたら体格のいい背の高い黒髪の男がこちらを見ていた。
トラブルになりたくない私はそのままスッと視線を外し、いかにも急いでいるとばかりに歩調を早くしてそこから歩き去った。
そして、到着したハンターズギルドの建物を前にして立ち止まる。
これまでに経験した出来事を思い出して憂鬱になる。
というのも、大抵のハンターズギルドには酒場が併設されており、この街のハンターズギルドも例に漏れず酒場が併設されているのだが…。
陽気に酒を飲んでいるハンター達ばかりではない。中には酔っぱらって酒癖の悪い者がいたりする。
そういった輩が苦手なのである。
もう何度絡まれた事か…。
だが、背に腹はかえられぬ…!
意を決し、扉を開いて中に入るとギルドの受付だけを見据え、脇目も振らずに進んだ。
が、やはりすんなりとは通して貰えないらしい。
受付カウンターの手前で肩をガシッと掴まれた。
「よう、坊主。」
これまでと同じ展開に内心で大きく溜め息を吐いた。
あからさまな子供扱い、しかも男だと思われている。
まぁ、小柄だしフードを目深に被っているから仕方ないのかもしれないが。
「えらく華奢だな。お嬢ちゃんって言った方がよくねぇか~。」
その男も周囲にいたそいつの仲間もゲラゲラ笑い出す。
「…。」
「おい!何とか言ったらどうなんだ!!」
面倒臭くて黙っていたら怒鳴るなり、被っていたフードをはたき落とした。
「っ!?」
辺りが一斉に騒めく。
「ヒュー。」
誰かが口笛を吹く。
「へへへ。こいつぁついてるぜ。」
フードをはたき落とした男が言う。
『ベタな展開ありがとう。(うんざり。)』
心の中だけで言う。
男が側まで寄ってきて肩に手を回そうとしてくるからそれを躱した。
「…っと。んな避けんなよ~。ん~ソロなのか?それとも誰か連れでもいるのか?」
答えるのも面倒臭くて黙っていたら
「良かったら俺達のパーティーに入らねぇか?ん?」
などと、またもやベタな展開。
「間に合ってます。そんな事より退いてもらえませんか?急いでいるんで。」
男の横を通り過ぎようとしたら腕を掴まれたのでそれを振り払った。
ガタッ!ガタン!!
と、男の仲間達が椅子を倒しながら立ち上がるとこちらへ来ようと足を踏み出した。
それを背に男が勢い付く。
「なあ、俺達は善意で言ってやってんだぜ。パーティーに入っていればトラブルに巻き込まれる事もねぇしよう。」
そのトラブルを吹っ掛けてきた奴に言われたくない台詞である。
「そういうの…いらないから…。」
「「「何おぅ!!」」」
男達が気色ばむ。
やっぱりベタな展開。
飛びかかって来た奴の鼻先に魔銃を突きつけると途端に動きを止めた。
それを見ていた仲間達も固唾を飲んで成り行きを見守る。
「魔銃…なのか?」
「「「っ!?」」」
仲間の一人が言った言葉に男達は驚愕した。
「魔銃だって?…だがあれはただの伝説じゃ…?」
「へえ~よくわかったね。」
「お、おい…やばいんじゃ…。」
相手が魔銃を持っているとわかった男達が何やらボソボソと話し合っている。
「退いてもらっていいかな?」
鼻先に突き付けた魔銃で男の鼻を押した。
尻餅をついた男の腕を仲間の一人が掴んで引き上げた。
「クソッ!」
「行けよ!」
男達が引き下がったのを見て魔銃を仕舞うと受付に向かった。
が、背後に気配を感じて振り向きざま魔銃を突き付けたが魔銃ごと手を掴まれた。
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お付き合い(お読み)いただきありがとうございます!
(*・ω・人・ω・)
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