↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔弾の射手 ~ 記憶なくして魔銃片手旅 ~   作者: 雫喰 B


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

45/67

44.

 放たれた矢は真っ直ぐ上空へ。


 そして、真っ直ぐ天高く駆け上がった魔弾の矢が上り詰めた所で爆ぜた。


 降り注ぐ光の粒が透明な半球の形となって魔獣に覆い被さる。


 やっば!!


 急いで自分自身と味方に結界を張る。


 次の瞬間、半球内で爆裂魔法(エクスプロージョン)が炸裂する。


 半球内は爆裂魔法の光と煙で真っ白に。


 暫くして半球が消え、中に籠もっていた煙が風に流されて消えるとリーゼンクラッベクラーケの姿はどこにも無かった。


 結界に包まれた私達は空中を漂いながら船上…甲板の上へ。


 結界が消え去り乱暴に甲板に投げ出された。


「痛っ。!」「いてっ!」「っくっ!」等、彼方此方(あちらこちら)から声が上がる。


 けれど私だけは柵の所へ猛ダッシュした。(オボロロロ…。)


 そして前回同様意識を失ったのだった。


△▽△▽△▽△


─ ブリッツ side ─


 五百年…

 五百年だぞ、何故今更戻って来た!!やっと解放されたと…消えてくれたと思っていたというのに!


 持っていたハーヴィーからの手紙を手の中でクシャリと握り潰す。


 予感はあった。

 古の都ポラールリヒトの上空へと立ち上った光柱 ──


 預言者達の言葉、貴族達の囁(ささや)き。


 まさか…

 もしや…


 そう思いつつも、


 違う!

 そうである筈がない!


 何とか自分を誤魔化してきたが結果は ──


 やはりそうだったか…。


 これまでの可(・)も(・)な(・)く(・)不(・)可(・)も(・)な(・)い(・)俺への評価が…、再び馬鹿馬鹿しくも比較される物へと変わる。


 父のように賢主と讃(たた)えられたい訳ではない。

 だが、昏主や暗主などと呼ばれる事は耐え難い。


 だから五百年前、俺の助言(アドバイス)通りに彼奴(あやつ)が魔法に手を出した時には涙が出るほど嬉しくて泣いた。


 その上、父から失望され貴族籍を剥奪され、国外追放された時には祝杯を挙げたというのに。


 どこまでいっても忌々しい奴!


 まぁいい。今はこの俺がハウプシュタットの領主。


 俺こそがハウプシュタット侯爵なのだからな。


 都合の良い事に彼奴は記憶を失っているらしい。そこを上手く利用する手を考えれば…。


 そして、彼奴を油断させて魔銃を取り上げ、俺の物にしてしまえばいい。


 そうすれば魔銃を手にした俺はエーデルブルクの魔女すら従わせる事ができるかもしれない。


 その日の深夜、ハウプシュタット侯爵邸に侯爵の高笑いが響いたのだった。


△▽△▽△▽△


 リーゼンクラッベクラーケとの戦いから三日後、船はウールシュプルング大陸(王国)の王都ゾイレの港へ入港した。


 意識を失った後、三日間眠り続けていた私はまだ船酔いでふらついていたものの、吐きそうではあったが幾分かはま(・)し(・)だった。


 下船する客達の列に並んでその時を待っていた。


 入港した際に見た港は賑わいを見せていたが、客が下船しだすと騎士達がどこからともなく現れ、瞬く間に物々しい雰囲気に包まれていった。


 そして、私が下船した途端に騎士達にぐるりと周囲を囲まれる。


「失礼ですが、あなたの名はマグノリアで間違いないですね。」

「はい。」

「申し訳ありませんがご同行願います。理由はわかっていますよね。」


 理由なんてわかりすぎるくらいわかっている。

 いくら五百年が経っているといっても国外追放された身だ。


 こうなる事は想定内だから同行するつもりではあった。


 問題はその後だ。


 処刑される為にここへ来たのではないのだから。

 

~~~~~~~


お付き合い(お読み)いただき

ありがとうございます!

(*・ω・人・ω・)

 

 





 


 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。