26.
ハンターランクも上がり、魔銃用の空マガジンも三個手に入れる事ができ、魔力も込めた。
あとは旧王都に向けて出発するだけとなった。
晩御飯を食べ終わった後、地図を広げてお茶を飲みながら次はどこの町か村に行くかを話し合った。
そして決まったのはエクランという町だ。
途中に村が二つほどあるが、ここからは近い位置にあり、エクランまではかなり距離がある為、村では食事と休憩のみにしてエクランまで行く事に決まった。
部屋に戻り、荷物も準備したので湯浴みする。
湯浴みが終わり浴室から部屋に戻って濡れた頭を拭いていた。
その時、ノックとともにドアを開けてシュタルクが部屋に入ろうとしてドアノブを握ったまま固まる。
鍵をかけ忘れていた私も悪いとは思うが、続き部屋だったから油断していた。
ショーツ一枚の裸同然の姿の私は振り返ったまま固まってしまった。
ゴトッ!
ズダァーン!!
魔銃が暴発(?)した。
しかもシュタルクの方へ向けて…。
バコォッ!という音がしてドアに大穴が開いた。
血の気の引いた顔をドアに開いた大穴に向けるシュタルク。
魔銃の声らしき物を聞いて以降、用を足す時や湯浴みする時は魔銃をテーブルの上に置くようにしていたのだが…。
「ごめんなさいシュタルク!まさか魔銃が落ちて暴発するなんて…。」
「…いや、いい。返事も無いのにドアを開けた俺が悪かった。すまん。」
「…。」
でも、何で?
テーブルの上に置いたけど、落ちるような位置には置いていない。
誓って言うが本当である。
床に落ちた魔銃を見て背筋がゾクリとする。
シュタルクに当たっていたらと考えただけで更に血の気が引く。
「とりあえず、宿屋の主人に知らせてくるからから服を着てくれ。」
「うん。」
そして急いで服を着たのだった。
シュタルクが連れてきた宿屋の主人に謝り、壊したドアの弁償をした。
ドアに開いた大穴は、宿屋の主人が板切れで塞いでくれた。
しかし、私は何か釈然としなかった。
△▽△▽▽△
─ シュタルク side ─
ドアを開けるなり感じた強烈な殺気と同時に自分に向けて発砲された。
あの魔銃…自分から落ちて暴発しやがった。
とんでもなく嫉妬深い奴だぜ。
以前、«くっそ不味い魔力無理矢理流し込んでんじゃねぇよ!!»と喋ったのを聞いていなければ単なる事故だと思っただろう。
それに、魔銃に憑いている者を俺は見ているのだ。
シェリーとレイドに行って野宿した時、眠っている彼女の傍らに立つ人影を。
そいつは切なげな目で彼女を見詰めていた。
魔銃に憑いている奴の彼女に対する執着心を思うと背筋が寒くなる。
だが、彼女にとっては悪い存在ではないと思う。
それは今まで彼女の身を護ってきた事で証明されているからだ。
宿屋の主人が板切れで大穴を塞いだ後、用事を済ませた俺はとっとと自分の部屋に戻ったのだった。
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お付き合い(お読み)いただきありがとうございます!
(*・ω・人・ω・)




