23.
朝食後、シュタルクと二人して地図と睨めっこ中である。
魔銃に関する文献を求めて、次の目的地を決めなければならないからだ。
彼と話した結果、聖導王国の王宮以外にもこの国には文献がまだあるかもしれないと思われた。
だから、まずはこの国で文献が残されていそうな場所へ行ってみる事にした。
それは、旧王都があったグリュックスベルクだ。
今の王都アウラは海岸部にあり、
そこから南西の方角に位置するグリュックスベルクはポーラルリヒトが瓦礫の山と化した五百年前まではこの国の王都だった。
それほど昔からあった国、五百年前には既に魔女が手にしていたという魔銃。
ならば、旧王都に文献があってもおかしくはないのではないか、そう考えたのだ。
という事で私達は旧王都へと向けて旅立った。
勿論、ギルドでの依頼を熟しながらだ。
路銀や装備品、食料等の必要経費を稼ぐ為に。
なのに…。
「ちょっと!見てないであんたも戦いなさいよーっ!!」
高みの見物を決め込んで、悠々と煙管を吹かしているシュタルクに言ったのだが…。
「え~。俺、ギルマス(S級)だよ~。ギルマスはそんな事しないよ~。」
などとヘラヘラしながら言う。
「はあ!?」
「このクズ!」
「ヒモ!」
「ダニ!」
息切れしながら戦いつつ叫ぶが、相手は堪えていないどころか動こうとすらしない。
『バジリスク討伐の時は頼りになると思ったのにーっ!』
息切れから口を開ける事も叶わず心の中だけで叫ぶ。
やっとの思いで大角鹿の群れを倒し、肩で息をしながらシュタルクに詰め寄る。
「ゼェゼェ…あれ…だけの数…ゼェ…少しぐら…ゼェゼェ…手伝っゼェ…く…ゼェゼェ…ても…。」
彼の顔を涙目で睨む。
「何言ってんの。一個大隊相当の力(魔銃)持ってる奴が。それに、俺は君の為を思えばこそ心を鬼にしてだな…。ぐぼぉあ!!」
『そんな気遣い要らない!』
思いの丈を込めて拳に全体重を掛け、彼の顔面に正拳突きをお見舞いした。
「お~痛ぇ~。あんまり短気だと嫌われるよ~。それに早くレベル上げないと高額報酬の依頼を受けられないでしょ~。」
「ぐぬぬ…。」
全くその通りなのだが、ヘラヘラしながら言われると余計に腹が立つ。
しかし、滞在中のグリュックスシュバインのギルドで報酬を受け取るシュタルクを見ていると、それを口実にヒモ生活を満喫しているようにしか見えない。
『何か…納得いかない。』
翌日、携帯食を買いに出た。(一人で)
シュタルクはというと、昨夜はお楽しみだったようだ。
やっぱりヒモ生活を満喫しているのでは…?
と思いつつも、次の依頼を受けにギルドへ向かう。
が…、
「よぉ、ネェちゃん。一人か?」
「何なら俺達のパーティーに入らねぇか?」
「今ならお姫様待遇、間違いなしだぜぇ。」
「おおよ。かわいがってやるぜぇ。」
只今強面のお兄さん方に絶賛囲まれ中である。
「…またかよ。」
もう何度繰り返したかわからない状況に既視感しか感じない。
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お付き合い(お読み)いただきありがとうございます!!
(*・ω・人・ω・)




