22.
王城から出て、聖導王国の王都の街中を歩いていたら、前方から駆け足で近づいて来るシュタルクに気づいた。
驚いたがそれ以上に戸惑った。
「シェリー…。」
私の前まで来たシュタルクは、息が荒くそれ以上は話せなくて両膝に手を突き荒い息を整えた。
「え?何でここに?」
エーデルブルクから遠く離れたこの地に何故彼が居るのかわからなくて戸惑った。
けれどあの時、別の場所に跳ばされた彼の無事を喜んだ。
とりあえず、座れそうな場所まで移動して座らせると飲み物を買いに行った。
△▽△▽△▽△
あの時、彼が跳ばされたのはギルドだったらしい。
が、魔女に監視されていて暫くは身動きが取れずにいたが、何とか監視者を撒き、ここまで跳んできたという話だった。
そして、あの時以降の話を聞かれた私はこれまでの事を話した。
勿論、ヒルダ王女の事も。
黙って最後まで話を聞いた彼は、私の魔銃調べの旅に付き合ってくれると言う。
しかし、ギルドマスターの彼にいつ終わるとも知れない旅に付き合わせる訳にはいかないと言ったのだが「付いていく。」と言って聞かなかった。
何だか申し訳なく思ったが、彼が一緒にいるのは心強くもあり結局お願いする事になり二人で魔銃調べの旅へと旅立つ事にした。
△▽△▽△▽△
─ シュタルク side ─
今日、監視者を撒いてこの場所へ来て良かった。
後一日ずれていたら彼女との再会は叶わなかっただろう。
それにしても、古い歴史を持つ聖導王国でも魔銃に関する文献があまりない事に驚いた。
物はついでという訳ではないが彼女の魔銃調べの旅に同行する事にした。
俺の生まれ育った国にも文献はあるといえばあるが、それほど多くある訳でもない。
聖導王国よりはマシという程度だ。
だからこれは俺の為の旅でもある。
これまでエーデルブルクの魔女というだけで目立った動きを見せなかった魔女が、彼女が現れた事により大きな動きを見せ出した。
ポラールリヒトを瓦礫の山にした魔女。
シェリーとの間に何かある事は間違いない。ただどんな因縁があるのかまではわからない。
だが、それを抜きにしても魔女が何を企んでいるのか…?(どうせ碌でもない企みだろう。)
彼女と行動を共にする事でわかるのではないかと思っている。
すべての鍵は彼女の記憶の中にある。
単なる勘だが多分合っているだろう。
そしてもう一つ ──
彼女の持つ魔銃には何かが憑いている。何が憑いているのかを見極めたい。
聖導王国のヒルデガルド王女…。
彼女が、種類は違うが俺と同じ竜種だった事は知っていた。
だが、先見の能力を以てしても魔女に勝てなかった(殺されてしった)。
しかし、シェリーの話では聖王との間に王子を産んでいたらしい。
そして、今回の事(自分が魔女に殺される事も含めて)が先見の能力で視た中で最善の結果だったと言っていたのだという。
我が国の伝承では、【魔女への抑止として対抗する為に竜種が生まれた】とある。
だから王女の「これが最善だった。」
という話も理解できる。
そう、魔女の企みを阻止する為にも竜種の数をこれ以上減らす訳にはいかないのだ。
翌朝 ──
朝食後、次の目的地を決める為に地図を手にシェリーの部屋を訪ねた。
~~~~~~~
お付き合い(お読み)いただきありがとうございます!!
(*・ω・人・ω・)




