表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
玩具の鍵  作者: 甘味処 雨
腐食の讃歌
3/24

歪に真っ直ぐな赤

赤は未熟だった。


身も心もまだ少年で、

この世のルールをまだ受け入れることが、

〝大人になる〟ということと定義するのであれば、

その少年はその程度には未熟と言えるだろう。


けれど少年は知っていた。


自分もきっと享受する日がくるのだろうと、


子供がおもちゃに飽きるように、


女が昔の約束を忘れるように、


きっと自分も流されるままに生きるのだろうと、


そのきっかけは今考えたところで思い付くはずもなく、


少年はただ哀しくなる気持ちを圧し殺して生きていた。


今日も一日が始まり、そして終わる。


少年はただ、確実に迫る、けれど気づく間もなく

終わってしまう日に、

ただただ呆然と立つしかなかったのだ。


少年はいつしか考えることを始める。


この世界の中で自分だけが孤独なのだと、


そして少年は、ふと昔見たヒーローを思い出した。


信念が変わることなく、そして終わることなく

痛々しいほどに真っ直ぐなヒーローを、


いつしか自分も鼻で笑うようになった、ヒーローを、

胸がしまるような感情に眩みながら

少年は思う。


そしてその叫びにも取れる声は何処かに飛んでいく

誰も気づくこともなく、誰も知ることなく


ただただ、何処かに



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ