性豪スキルの行方
城に戻ると、クリミアが俺の前に歩み寄ってきた。
「タクヤ様、あの…シャンプーを売っていただけませんか?」
「え? ああ、シャンプーね。いいですよ」
「本当ですか!? セリー様にサラサラの髪の秘密を聞いたのです。やっぱり女性は髪がキレイなのがいいですから」
クリミアの目がキラキラしている。やっぱり女性は髪がキレイなのがいいのか。
「じゃあ帰る前に屋敷に寄ってお土産に差し上げますよ。シャンプーとトリートメントセットで」
「ありがとうございます!」
クリミアが嬉しそうに頷く。
アルベル王とクリミアが話し合っていた結果、お互いの国から森を切り開いて街道を作ることにしたらしい。大変だろうけど、これで二国の交流が始まる。
「じゃあ屋敷に戻りましょうか。セリーさんも一緒にどうですか?」
「ぜひ!」セリーが即答した。「沙希様やメリッサさんたちにも会いたかったんです」
俺は転移で屋敷に戻った。クリミアと護衛の侍女2人、そしてセリーを連れて屋敷の風呂へ向かう。セリア、リムレ、シーマも一緒だ。
「わあ…広いお風呂ですね」
クリミアが目を丸くしている。
「メリッサ、マリーナ、リーリア、セリーさんとクリミア女王たちにシャンプーの使い方を教えてあげてくれ」
「はい、旦那様」
メリッサがリードして、美女たちが風呂に入っていく。俺は当然ながら待機だ。
しばらくして風呂上がりの美女たちがリビングに現れた。ドライヤーで髪を乾かしている。
「わあ、すごくサラサラになりました!」
クリミアが自分の髪を触りながら感動している。
「クリミア様、すごくキレイですよ」
侍女たちもクリミアの髪に触れている。
俺は風呂上がりの美女たちを見ていたら、性豪スキルが発動した。まずい。
「タクヤ様…」
セリーが俺の横に座ってきた。少し言いにくそうにしている。
「どうしたんですかセリーさん?」
「実は…夜の悩みを告白してもよろしいですか?」
「夜の悩み?」
「アルベルのアレが…勃たなくて…」
「えっ」
「世継ぎが出来ないんです。タクヤ様が毎晩のように奥方様やメイドさんたちを…その…羨ましいと言いますか」
セリーの顔が赤くなっている。
「いや、あの、それは…」
俺ははっと閃いた。ちょいと城に行ってくる。
「セリーさん、ちょっと城に行ってきます。すぐ戻るから待っててください」
「え? 城に?」
俺は転移で城の玉座の間に飛んだ。アルベル王が一人で茶を飲んでいる。
「おお拓也殿どうした? セリーはどうした?」
「王様、アレが勃つスキルがあるんですよ」
「な、なんだと!? そんなスキルがあるのか!?」
「あるんです。性豪スキルって言うんですけど、王様に差し上げますよ」
「本当か!? 世継ぎが出来るかもしれんな!」
「はい。じゃあ舌を出してください」
アルベル王が素直に舌を出す。俺は自分の舌を軽く触れさせて、性豪スキルLV3をアルベル王に渡した。
「もう大丈夫ですよ。今夜試してみてください」
「おお拓也殿感謝する!」
俺はすぐに屋敷に戻った。
「ただいま。アルベル王にスキルを渡してきました。今夜試してみてください」
「本当ですか!? タクヤ様!」
セリーが俺に抱きついてきた。
「ありがとうございます! これで世継ぎが出来ます!」
「はいはい。早く城に帰りましょう。俺が送ります」
俺はセリーと共に城に転移した。アルベル王が出迎えてくれて二人は手を取り合って奥へ消えていった。俺はすぐに屋敷に戻った。
「ただいま」
「おかえり。どうだった?」
沙希がソファで足を組んでいる。
「大丈夫だ。アルベル王にスキルを渡したからもう暴走することはないぞ」
「なんだ。ムッツリに戻っちゃったのか」
沙希が残念そうに言う。
「えっ? 沙希も喜んでたのか?」
「まあな。あれはあれで楽しかったし」
「じゃあアルベル王とLV2ずつにしようかな」
「拓也お前…」
沙希がニヤリと笑う。
「まあ程々にな」
「ああ」
俺は沙希の隣に座った。
その時クリミアが歩み寄ってきた。
「ここは楽しそうですね。また遊びに来たいです」
クリミアが微笑んでいる。
「もちろん。いつでもどうぞ」
「ありがとうございますタクヤ様」
「じゃあクリミア女王をグランツ王国まで送りますか」
俺はクリミアと侍女たちを連れてグランツ王国の城に転移した。
「タクヤ様、オーク討伐の褒美を用意しておきます。また来てくださいね」
「はい。また来ます」
「ありがとうございました!」
クリミアが手を振っている。俺は手を振り返して屋敷に戻った。
屋敷には沙希とメイド3人、そしてセリア、リムレ、シーマ、グレッグ、ガルドがいた。
「さてこれからどうする?」
俺が言うと、沙希が立ち上がった。
「これからはもっと賑やかになりそうだな」




