決戦前夜
俺は沙希と結ばれた夜のことを思い返しながら、静香の部屋のドアをノックした。
約束通り、今度は静香の番だ。
ドアが開くと、静香はすでに寝間着姿だ。いつもは活発な彼女が、今夜はどこか神妙な顔つきで俺を見上げている。
「拓也くん…来てくれたんですね」
「約束だからな」
部屋に入ると、静香は俺の胸に飛び込んできた。
「私、沙希さんに負けたくないってずっと思ってました。でも…沙希さんが一番でいいんです。私は二番目でいいから、拓也くんの特別になりたい」
「静香…」
俺は静香の肩を抱きしめながら言った。「沙希もお前も、俺にとっては同じくらい大切だ。順番なんてない」
静香の目から涙がこぼれた。
俺は静香の涙を指で拭い、そのまま唇を重ねた。沙希とのキスはいつも激しくて、情熱的だけど、静香とのキスは甘くて、優しい。彼女の小さな舌が、おずおずと俺の唇を割って入ってくる。
「拓也くん…私、初めてだから…優しくしてくださいね」
「ああ、任せろ」
俺たちは互いの服を脱いで、全てを晒し合った。
静香の体は、沙希とは全く違う魅力に満ちていた。沙希はスレンダーで、筋肉質で、無駄のないアスリートのような美しさがある。一方で静香は、小柄なのに胸だけが大きくて、そのアンバランスさが男の本能を刺激する。
「見ないでください…恥ずかしい…」静香が両腕で胸を隠そうとする。
「ダメ、全部見せて」
俺は静香の手をほどくと、彼女の大きな胸に顔を埋めた。柔らかくて、温かくて、顔全体が包み込まれるようだ。沙希にはなかった感触に、俺の理性は一気に吹き飛んだ。
「あっ…んっ…拓也くん、そこ…」
先端を舌で転がすと、静香はビクビクと体を震わせた。沙希よりも敏感なのかもしれない。
俺は彼女の胸を味わい尽くすように、ゆっくりと時間をかけて愛撫した。
初めての沙希の時よりも、心に余裕があったからだろう。静香の反応をじっくりと観察しながら、彼女が感じるポイントを探っていく。首筋にキスをすると、声が高くなる。耳たぶを甘噛みすると、腰が浮く。胸の先端を指で摘みながら、もう片方の胸を口に含むと、一番大きな声が出た。
「やっ…だめ…声が出ちゃう…あっ…んんっ!」
「声、出していいよ。沙希には聞こえてるだろうし」
「それ、恥ずかしすぎます!」
そう言いながらも、静香の体は正直だった。俺の指が彼女の一番敏感な場所に触れると、そこはもうびっしょりと濡れていた。
「拓也くん…来て…」
俺は静香の中にゆっくりと入っていった。沙希の時よりも、ずっと慎重に。
「痛くないか?」
「だいじょうぶ…です……拓也くんを感じられる…嬉しい…」
静香は痛みをこらえながらも、泣き笑いのような顔で俺を受け入れてくれた。
俺は彼女を抱きしめながら、ゆっくりと腰を動かす。静香の内側は熱くて、狹くて、俺を離すまいと締め付けてくる。
「好きです…拓也くん…大好き…」
「俺も好きだよ、静香」
しばらくして、静香はぐったりとベッドに沈み込んだ。俺は彼女の大きな胸に手を這わせながら、その寝顔を見つめる。胸の感触は最高だ。今夜はこのまま、ここで寝よう。
次の日。
俺たちは遺跡に来ていた。目的はただ一つ、剣術スキルを奪いまくってレベル4に上げることだ。
「準備はいいか?」
「もちろん!」沙希が剣を抜く。
「いつでも行けます!」静香が槍を構える。
「よし、行くぞ!」
遺跡の奥へ奥へと進んでいく。出てくるスケルトン全てから剣術スキルを奪い、俺の体に蓄積させていく。
一体、二体、三体…
スキルを奪われて弱体化したスケルトンを、沙希と静香が次々と倒していく。俺たちの連携はもう完璧だった。言葉を交わさなくても、互いの動きが手に取るようにわかる。
「まだまだ来るぞ!」
奥の広間から、大量のスケルトンが雪崩のように押し寄せてくる。
「静香、魔法だ!」
「はいっ!ファイアー!」
静香の放った火球が、スケルトンの群れを一瞬で黒焦げにする。レベルが上がって、魔法の威力も段違いだ。
「沙希、右の三体、スキル奪った!」
「任せろ!」
沙希が剣を振るうたびに、スケルトンの首が飛ぶ。彼女の動きは無駄がなくて、まるで舞を見ているようだ。
「…来た!」
ついにその瞬間が訪れた。
「レベル4にするだけの剣術スキルが集まった!」
俺は叫んだ。
「やったな!」沙希がガッツポーズをする。
「おめでとうございます、拓也くん!」静香も嬉しそうに飛び跳ねている。そのたびに胸が揺れて、つい目が行ってしまう。沙希のジト目が痛い。
ジト目の沙希の口を塞ぎ、舌を絡ませる。沙希の剣術スキルと合わせてレベル4にする。
同時に、短剣術レベル4を俺の中に戻して、今度は静香に向きなおった。
「静香、探検術レベル4を渡すからな」
静香はスッと目を閉じて、顔を上にあげる。
「これで準備は整ったな」
「ああ、明日にでも王城に乗り込める」
俺たちは遺跡を後にし、家路についた。
家に帰ると、まずは装備の手入れだ。沙希は剣を研ぎ、静香は沙希が使っていた短剣を磨いている。
「みんな、ちょっとこっちに集まってくれ。作戦を立てよう」
「正面から突っ込むのは馬鹿馬鹿しい。裏口から侵入して、まずは召喚の儀式場を目指す」
「王様は?」沙希が聞く。
「邪魔するなら倒す。でも、できれば話を聞きたい。どうして俺たちを召喚したのか、その理由によっては…」
「拓也くんは優しいですね」静香が微笑む。
「いや、俺だって怒ってるよ。でも、もし本当に国を守るために必要な召喚だったとしたら、俺たちがやろうとしてることは…」
「正義の味方じゃなくて、ただの破壊者か」沙希が口元を歪める。
「まあ、それでも俺はやるけどな。どっちにしろ、次の召喚だけは絶対に止める。これ以上、俺たちみたいな被害者を出すわけにはいかない」
作戦を詰めた後、俺たちは明日に備えて早めに休むことにした。
ベッドに入ると、なかなか寝付けない。緊張しているのか、それともこの世界に来てからのことが走馬灯のように思い出されるからか。
沙希と出会ったこと、静香を助けたこと、そして彼女たちと結ばれたこと。
「俺は…幸せ者だな」
そう呟くと、ドアをノックする音がした。
「拓也、入るぞ」
沙希だ。
「眠れないから来た。隣、寝ていいか?」
「もちろんだ」
沙希が俺の布団にもぐりこんでくる。彼女の体温が心地いい。
「私もいいですか?」
今度は静香も入ってきた。
「結局、みんな眠れないのか」
「明日が勝負だからな」
「でも、私たちが負けるわけないですよ」
沙希が俺の左腕に抱きつき、静香が右腕に抱きつく。
「「拓也/拓也くん、大好き」」
声が重なって、2人は顔を見合わせて笑った。
「よし、寝るぞ。明日に備えてな」
「おやすみ、拓也」
「おやすみなさい、拓也くん」
俺は両腕に感じる温もりを噛み締めながら、明日王城に乗り込む決意を新たにした。




