第8話
約3万人の騎士たちとの戦いから翌日。募集を見てやってきた人物との面接をすることに。
「初めまして!わたしはヒャラルド・リグロースと申します!先日までフォーレス株式会社にて幹部をしていました!」
その面接にはお父さんや側近などもおりその中で12歳の俺もなぜか一緒に面接官てきなことをしている。そして面接を受けているのはぽっちゃり体型の男性。
「(そもそも面接に領主がいるって普通なのか?前世だと市役所の面接に市長が同席するようなものでしょ?ありえないような気がするんだけど?)」
そもそも12歳の子供が同席している時点で俺のこの考えは前世だからなのかお父さんが珍しいのか。
「ほう?フォーレス株式会社といえば有名な超一流企業じゃないか。そこで幹部をしていたと?今何歳だ?」
「はい!現在は38歳です!」
「38でフォーレスの幹部とはずいぶんと優秀だな。どうしてうちに?」
フォーレス株式会社といえば他国にまで名が轟く有名企業。そこに就職できれば成功者の証といわれるほどでそこに38歳という若い年齢で幹部にまで上り詰めたのは相当な偉業だと思う。
「最近交易にて名前を聞くようになったヴィンセント領を調べていくうちに最適な交易の流れを見てほれぼれといたしました!そんな時に求人募集のニュースを見て勘が働いたのです!この機会を絶対に逃してはならないと!ぜひこのヴィンセント領にて働かせていただきたいです!」
「なるほどなるほど……では──」
その後もは続き数分後に面接は終了。後日連絡するとしてその場はなにもなく終わった。
「さて……皆はどう思う?」
「いいのではないですか?あのフォーレスで38歳にて幹部というのはどこの企業でも引く手数多でしょう」
「企業だけでなくほかの領地でも国でさえ欲するのでは?」
「ぜひ我がヴィンセント領にて財務局の一員になってもらいましょう」
「ふむ……ではレオンどう思う?」
お父さんが俺に意見を聞いてきた。やはり何度考えても12歳に採用の意見を聞くというのには違和感があるんだけど・・・
「(まあいろいろやってきてるし。今更か)いいんじゃないかな。交易を活発にやってからうちの財務局は大忙しで人手不足が続いてたから即戦力でしょ」
もちろんこの言葉もナノさんのアドバイスにて話している。
「うむ。では先ほどの男は身辺調査をしたのちに連絡を入れるとしようか」
というわけで我が領地はナノさんのお陰で優秀な人が来るようになった。
/////
--半月後--
コンコン
ガチャ
「失礼いたします」
お父さんと俺の前にやってきたのはあの時にギリギリまで気配が読めなかった男。ヤオニシキ・オオガ(26歳)。オオガ一族という部族の人間らしい。
「ヒャラルド・リグロースに不審な動きはありません」
「そうか、ありがとう」
身辺調査はしての採用だが念のためにヤオには定期的な調査をお願いしている。
「こちらがヒャラルド・リグロースの1週間の動向です」
そう言って書類を提出してくるヤオ。それをパラパラっとめくる。もちろんナノさんに見てもらうために。
「データに関してはすでに提出済みでございます」
「どうだ?レオン?」
「……あとでデータを確認はするけど確かに不審なところはなさそうかな」
書類をお父さんに渡して俺はヤオに向き直る。
「お父さん?どうかな?この前に話していたことは?」
報告書を確認しながらお父さんが返答する。
「そうだな……確かに諜報としての優秀さは間違いない。ヤオニシキ・オオガ……君を新たに設立する諜報部の隊長に任命したい」
「た!?隊長ですか!?私みたいな新参者が!?」
「ヴィンセント領は急速的に変わってきている。交易にしろ・希少鉱石にしろ・この前の戦争でも大勝した。それらは全部息子の手柄だが、かつての貧乏領地は消えたからこそ良からぬ輩も姿を現すだろう。その警戒をするためには陰からヴィンセント領を守る人物が必要なのだ」
「人員についてはそっちが得意な騎士を選別するがヤオにはオオガ一族から数名人員を引っ張ってきてもらいたい。できる?」
「もちろんです!今までは使う機会のなかった我がオオガ一族の技術を使用し役に立てるとあれば私の話に飛びつく者もいるでしょう!」
「期待してるよ。諜報部にはヴィンセント領内・領外に関わらず調査・監視をしてほしい。そんなヤオに裏切られたら俺たちは終わりだからね」
「……それほどの信頼をこんな新参者に……」
ヤオは俺の言葉に感極まったような表情となる。
「このヤオニシキ・オオガ!身命を賭してラージ様!レオン様にお仕えすることを誓います!」
ということでヴィンセント領に初めて諜報部が設立された。ヤオが去った後にお父さんが問いかけてくる。
「本当に大丈夫なのか?せめて隊長は長年この領地に仕える者にしたほうがいいんじゃないか?」
「気持ちはわかるけど大丈夫だよ。諜報部にはお父さんの信頼するベテランの騎士にも入ってもらうつもりだし、この前に入った約3万人の騎士からも選出して相互監視しながら任務に就いてもらう感じになると思う。それに裏切りを警戒しすぎたら忠誠心なんか得られないよ」
とペラペラと語るがもちろんナノさんの言葉。
「……本当に一体いつからそれほどの知識を……」
感心しているのか呆気にとられているのか、お父さんがそう言葉をこぼした。
「子供の成長は早いものだよ」
というかお父さんも突然頭がよくなったことは伝えてあるはずだけど、やっぱり不思議なんだ。
読んでくださりありがとうございます!
もし少しでも面白いと思ったら評価・ブックマーク・感想をしてくれるとそれが作者の描き続ける原動力となります!よろしくお願いします!




