第7話
街の中を走り回る俺に銃弾の嵐。
ダダダダダダダダッ!
「よっ!ほっ!おっと!」
走りながらも当たりそうな弾丸には態勢を変えたり弾いたり斬ったり。ちなみに弾丸に関してはさすがに死人が出たらあれなのでゴム弾にして近接武器も模擬剣など刃が潰れているものにしている。
「まあそれでもゴム弾も模擬剣も痛いんだけどな。模擬剣なんか当たり所が悪かったら死ぬし」
そんなことを言いながら約3万人から狙われている俺だが余裕があるのはこちらのほう。
「何やってんだ!?相手はたかがガキ一人だぞ!?」
「くっそ!?ちょこまか動きやがって!?」
「どけっ!俺が灸を据えてやブッ!?」
俺が回避したり弾いたゴム弾が周囲にいる大勢の騎士たちに当たり勝手に数が減っていく。
「そろそろこっちからも反撃をしないとな」
そう呟き俺は移動しながらすれ違う騎士たちに模擬剣で斬りつけていく。
「ぐあっ!?」
「があっ!?」
「くらえ!ジュウゼン流槍じゅっ!?」
ザン!!!
すぐには起き上がれないように急所を重点的に狙う。ときどき建物の破片や置いてあるもの・落ちてあるものなどを投擲しながら動き続ける。
そんな戦いをすること5分少々。それまではただガムシャラに俺を追いかけたり待ち伏せて倒そうとしていた騎士たちが俺を敵と認定したのか動きが変わった。
「ふ~ん……見るやつが出てきたか。まあおかげで休憩できるからありがたいけ、どっ!」
直感が働いた俺は近くにいた騎士を盾にする。
「なんガッ!?」
ダン!
それは俺をずっと狙っていたスナイパーからの一撃。
「ちょっと危なかったかな?」
そこからはまるで第一フェーズが終了し第二フェーズの始まりかのようにそれまでとは一線を画す実力者が襲い掛かってきた。
「速っやいな~」
「シシシシシッ!」
高速での槍の連続突き。それを剣で弾きながら・周囲に意識を向けながら回避する。
「いまだ!撃て!」
ダダダダダダ!
俺の脚が止まり意識が槍の騎士に向かっていると判断したのか銃を所持する騎士がそう口にして発射。周囲もつられるように発射。
「さすがにそうなるって予測できるよ」
俺は槍の騎士の高速突きに慣れてきたので銃弾が放たれる前に槍を搔い潜りながら前方へ。さらに槍を掴み槍の騎士と位置を入れ替える。
「なっ!?バカなっ!?俺の激流槍グァ!?」
銃弾はその槍の騎士が代わりとなって受けてくれた。その後も走りながら時には止まり体力を回復させながら騎士の数を減らす。
「さすがに鬱陶しいか。戦術の基本は遠距離の人間を如何につぶすかって習った気がするしな」
というわけで銃を持つ騎士をぶん殴り、
「ぐはっ!?」
銃を奪う。それで今も継続してこちらを狙っているスナイパーへ一直線に移動。
ダン!ダン!ダン!
近づけさせまいと次々と銃弾が俺を狙う。近づいているので避けるのも一苦労なのだがそれらの銃弾を走りながら回避。
「スナイパーが狙撃を失敗した場所から動かないっていうのは悪手じゃないか?」
俺はある程度近づくとスナイパーライフルを所持しいまさら逃げようとしている騎士を発見。
「いや判断が遅いな」
ダダダダン!
「どはっ!?」
これでスナイパーは排除できた。
「ほかにもスナイパーはいるけどこいつほどの実力者じゃないからしばらく放置でいいか」
今も突っ立っているだけなのに身体をかすめるのみで回避行動を取る必要すらない。
「っていうかどれだけ減ったんだろう?約3万人って言ってたしさすがに2万人とかに減ってるか?」
『ゴム弾や模擬剣などのため本来なら致命傷の攻撃を受けても立ち上がる者がいると思われますので、この数を戦闘不能に持っていくのはほぼ不可能でないかと思われます』
「ああ……なるほどそれは確かに……じゃああれだ」
歩きながら状況分析をしていた俺に気配を殺し背後から近づくナイフを持った暗殺者のような騎士が。
「(もらった!)」
そのまま俺の首を狙いナイフを振り下ろす。しかし直前でその気配に感づいた俺はナイフを回避。腕を掴んで背負い投げ。
「がはっ!?」
そのまま胸に強力な一撃を叩き込む。
ドン!!
「ごっ!?」
するとその騎士は意識を失っていった。
「起き上がってくるんなら気絶させればいい。別に3万人全員を気絶させなくても数が減り続ければ戦意喪失するだろ。 ちょっと本気を出すか」
『……』
なんか言いたそうな気配がしなくもないナノさんのそれを無視して俺はギアを挙げた。特別スピードが上がったりとかしているわけじゃない。ただただより強力な一撃を・より危険な位置に叩き込むだけ。
その結果待っていたのはまるで死体の山かのように倒れ伏す騎士たちと、俺を囲うだけで近距離も遠距離すらも仕掛けようとしない怯えた目をした騎士たち。
「……俺の言葉に従うと誓うものは武器を置き両膝をつけ……」
ガタン
こうして俺は約1~2時間をかけて反抗的だった約3万人の騎士を屈服させることに成功した。
「ふう……案外行けるもんだな……」
なんとかなったことに心の中では大きな安堵があることは屈服した騎士たちには内緒だけど。
読んでくださりありがとうございます!
もし少しでも面白いと思ったら評価・ブックマーク・感想をしてくれるとそれが作者の描き続ける原動力となります!よろしくお願いします!




